新版 富田の英文読解100の原則　上 みんなのレビュー

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：七慢　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

自力で英語が読めるようになっていないのに，学校を信頼しすぎている生徒が多い。生徒は「どこで切ったらいいか，どんなつながりになっているのか分からない」と言う。彼らは入試過去問ばかりでなく，学校教科書でさえ初見ではまず読めない。

彼らは悪いクセがついているのだ。彼らの学習方略に問題がある。単語の予習，適当なスラッシュ切り，訳暗記という学校が推奨する勉強方法だ。その結果，感覚・慣れ・頭の良さばかりが強調される。だいたい英検準一級かTOEIC800点で止まる教師がそのように指導している。暗唱でさえしない教師の限界である。

英文解釈とは，イメージが分かりやすい文について説明を加える学問ではない。読みにくい文を根拠に基づいて読みやすくする技術だ。本書は『入門英文解釈の技術70』のように解釈パターンを並べて覚え込む方式の解釈本とは違って，初見ではほとんど読めない文を公式から解きほぐして読む技術を獲得することが本書の趣旨だ。

「富田先生方式では速読はできない」という批判はネットで見かけるが，何の～ingか分からずに，速読はできまい。精読ができるようになって速読もできるようになるという富田先生の主張は正しい。

生徒が本書を読むにはかなり苦労すると思う。しかし，教える立場の人間なら，本書を絶対に読むべきだ。「読めない」と嘆いている生徒を救うには，本書の知識は非常に役に立つ。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：いまだまい　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

他の英語参考書とは一線を画しているという感じです。代ゼミで富田先生の授業を受けている人はなお一層効果があるでしょう。