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全てとは言いませんが、参考になるところは各人必ずあると思われる一冊。
参考文献を読んでみたくなります。
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神学者としてのスキルが豊富な経験・知識と相まって、読みやすく面白い本になっている。明らかにダメな質問者に対してもきちんと丁寧に回答しているのは好感。
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現在、具体的な悩みがあるわけでもなく、中島らも他凡百の人生相談本と同じように、多少毛色の変わったエッセイのつもりで読んでいると、途中で号泣してしまった。自分は著者のようなキリスト者ではないし、特定の宗教に帰依しているものでもない、寧ろ多くの日本人と同じように、祈りは日常の中にはほとんど無いのである。その自分が、大げさに言えば、神の愛を地上で実践しようとする人に触れてしまったと考えるしか無い、不思議な体験だった。この本には、下品な描写もあるし、それを不快に思う人もいるだろう。只、実際に悩みの底にいる人に、手を伸ばしさえすれば、助ける人は必ずいるという希望を与えてくれる本であるのは間違いない。
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エロから国際政治、インテリジェンスの意味。あっという間に読み終わった。面白かった。著者に興味を持ってしまった。読後、関連書を即注文した。悩み相談への的確な回答と、その指針となる本の紹介があったのがよかった。古今東西、今昔に限らず本人には重大な問題であっても、必ず同じような体験やそれを超えるような経験をしている人が世の中にはいるという事がわかった。強烈な体験をしてしまうと人は本にしたくなるのか。
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悩みがある人とは
自分の中に脱出口を探し出せず、だだっ広い迷宮の中をただ闇雲に彷徨い続ける事への不安に怯える人の事を言うのだろうか?
本当にそうだろうか?
いや、もしかすると名案はすでに用意されていて、
自分はただそれを認める決意をするだけで、『悩み』には終止符が打てる事を知っている。
そして望んでいるのは
それを後押ししてくれる『一言』
その一言を相談相手に求めているのではないだろうか?
深刻な悩みから、我儘だなー、自己中だなー、と思える悩みに至るまで、
その相談内容を読んでいると、フッとそんな風にも思えてしまったが。
しかし、それに対しての著者の解答は決して『後押し』では無かった。
まず、『模範的』とか、『同情、憐れみ』類の感情は一切無し。
お行儀の悪い言葉を使えば、
尻に火をつけ、悩みの穴から脱出させた上で
本当の意味で悩みと対峙させる。
そうして、冷静になった時点ではじめて、
いくつかの脱出方法があることを示唆している様に思えた。
よって、
その悩みの持ち主では無い、ただ対岸の読者である私でさえも、
いつの間にか、うんうんと頷きながら、
悩む人の頭上から射す眩しい言葉に思わず魅了されてしまった。
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寄せられた人生相談に対して、佐藤優が真面目にユーモラスに回答している。文面はおちゃらけているように見えても、内容はそうだなーと思うところが多い。学習編は割と具体的に回答されていると思う。
以下、興味を持った書籍。
☆無印不倫物語(群ようこ)角川文庫
☆入れたり出したり(酒井順子)角川文庫
☆恍惚の人(有吉佐和子)新潮文庫
☆キレる大人はなぜ増えた(香山リカ)朝日新書
☆夢を与える(綿矢りさ)河出書房新社
★読書について(ショウペンハウエル)岩波文庫
☆イヌネコにしか心を開けない人たち(香山リカ)幻冬舎新書
☆出社拒否 迷う30歳、悩む40歳(石郷岡泰)講談社ブルーバックス
★民族とナショナリズム(アーネスト・ゲルナー)岩波書店
★女の一生(モーパッサン)新潮文庫
★シグマベスト 理解しやすい倫理(藤田正勝)文英堂
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あの知の巨人佐藤優がチンポだのオマンコだの連呼しながら私達阿呆に分り易く悩みを解決してくれる非常に面白い本。これ程までに直情的な言葉を使っているのに、これ程まで知的に要領よく、かつ納得できるような回答が返せているのが本当に凄い。面白いです。
■『もちろん読書がもたらす弊害もあります。それは、自分の頭で考えることを怠ってしまう危険性です。』
考えたこともありませんでした。
■『小動物は、餌を与え、トイレの掃除をする人間を絶対に裏切りません。』
改めて言葉にすると凄い
■『息子さんは路頭に迷い、恐らく生活保護を受けて糊口をしのぐことになるでしょう。今後、生活保護の水準は下がってくるので、息子さんの将来は暗いものになるが仕方がないと割り切ることです。』
なるほど
■『知識の量が増えても、それが教養につながるとは、必ずしも言えません。いわゆるオタクと呼ばれる人たちが教養人でないのは、知識に対する視点と知識の使用法が違うからです。』
こうやって言葉で説明されるとなるほどと納得
■『一日4〜5時間の学習を2年ぐらいしないと、文献を読み解く基礎力はつきません。』
目安に
■『出版社というのは、基本的に営利目的団体なんですよ。(中略)、基本的に全て株式会社ですから、金儲けが目的なんですよ。だから民衆におもねってアホになる時はなるし、アントニオ猪木先生のビンタみたいに、民衆をひっぱたくことによってカネになるなら、その方向でいく。最終的にはすべてカネ次第というのが、この世界の良心だと思うんですね。』
■『世の中そんなものでしょう。ですからおそらく、あなたが住む株の世界も、本の世界も、学術の世界も、官僚の世界も、政治の世界も、98%は運というのが、実態だと思うんですよ。』
肝に銘じます。
■『あのね、小林よしのりさんの場合は、やっぱり天賦の才があるわけです。』
エンタメ成分
■『夜、丸暗記するでしょ。朝、練習問題でチェックしてみるの。(中略)だから復元する練習を、朝、1時間やるの。そうすると、その一時間半の間だけで、半日やったものの"入り"が全然違ってくる。』
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読書がもたらす弊害は自分の頭で考えなくなること。
宗教のポイントはその宗教を信じていて、自分が救われたかどうかと感じること。
人生や仕事で必要に迫られたことだけを勉強すればいい。
知識の量が増えても、それが教養につながるとは限られない。教養とは知識を頭の中で蓄えて、発酵させ、自分で運用できるようになること。
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週刊SPA!に連鎖されている『佐藤優のインテリジェンス人生相談』の愛読者だったので、
大体の内容は知っていましたが、こうやって改めて編集したものを読むと、
また違った見方が出来て面白かったです。
佐藤氏は、今では、言論人として活躍し、もの凄く有名ですが、
地に足がついているというか、「本物」だなと、いつも感心してしまいます。
この人生相談も、読者の悩みに対して、かなり具体的な処方を提示していますし、
投稿者が、悩みを抱えてしまう、背景説明・推測が非常に適格ではないかと感じます。
1つの悩みに対して、1冊の本を紹介している所が実に新鮮さを感じます。
「ああ、この人に相談したら、間違いないな」と思わせる力量、
やはり、佐藤氏は、只者ではないと感じてしまいます。
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「インテリジェンス人生相談[社会編]」が良かったので、こちらも買ってみた。
[社会編]の方は生きている上でどうしても必要となってくる、自分の人生と社会との化関わりにおける問題をどのように考えて対処していくのかというようなテーマがメインであったのに対して、[個人編]では個人の人生における様々な問題に対して、どのように対処するするのがいいのかというないようになっている。
[社会編]で提示される問題と対処方法はは広く先の方を見た内容、[個人編]で提示される問題はまさしく今そこにある問題とその対処方法を述べるようなかたちになっており、目次を読むだけで、[社会編]では自分にとって必要な項目、興味のある項目がたくさんあるが、[個人編]では自分に必要なこととして思える項目がかなり少なかった。
[個人編]というだけあって、相談内容が個人的すぎて、一般的な読者に普遍的に適用できるようなものにはならなかったようだ。
逆に個人的な問題に対して佐藤優氏なりに適切な答えをしているので、自分の状況が質問者と同じような状況であるというのであれば、その答えは参考になると思う。
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善人悪人と分ければ著者は悪人であろう。しかし悪人の居ない社会は成り立つのか?かりに日本が善人だけとしても、国際人は悪人ばかりではないか。悪人は相手の信条が自分と異質でも排除しない、利用するだけでは信用されないのを知っている。信じていたもの、人生の目標に裏切られても著者には友人が居た。落ちるところまで落ちれば人生の目的は自ら作るしかない、そんな迫力がある。「定期的に入浴し日光の当たるところで干した衣類を身につけていない者は臭いがあるから就職面接でかならずはねられる」など、知っといた方がいい社会の常識を端的に示し、参考になる書籍を一冊挙げる。