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確かに自分が高校生や大学生のときにはインターネットや携帯電話を使える環境にはなかった。それは当然生活の利便性に影響を与えているのは確かだが、それよりも行動や思考法の方に大きな影響を与えているということについてもっと深く考える必要がある。著者は『ウィキノミクス』などのネット系も本をたくさん書いており、IT技術のネット世代への影響を非常にポジティブなものとして捉えている。本の中にもあるが、インターネットや携帯をテクノロジーとして捉える世代と、空気のように自然な環境として捉える世代の違いとして今後影響が表れくるだろう。ネットを介してハッブル望遠鏡からの火星のリアルタイムの映像をPC上で見たときに「ネットってすごい」と思う人と「火星ってすごい」と思う人の違いだ、というのは分かりやすい。
ネット世代の行動基準として、1.自由、2.カスタム化、3.調査能力、4.誠実性、5.コラボレーション、6.エンターテイメント、7.スピード、8.イノベーション、として、この行動基準が「教育」、「人材管理」、「消費行動」、「家庭」、「民主主義」、「社会参画」という分野について与える影響をしっかり論じる。この辺りの論の進め方は参考になる部分が多い。
昔はゲームばっかりしていると馬鹿になると言われていたが、ゲームは脳に好ましい影響を与えるとしている。この論は大前研一さんも同じことを言っている(受け身の漫画=少年ジャンプ世代のダメさを引き合いに出して)。自分は全然やらなかったクチなので、もっとやっておけばよかったかもしれない。
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原題は『Grown Up Digital - How the Net Generation is Changing Your World』で「デジタルネイティブ」という言葉はタイトルにもたぶん中でも使われていない(「ネット世代」で統一されています)。「デジタルネイティブ」はNHKの番組でも有名になったが、よりよく世代の属性を表していて語感もよい。ただし、「デジタル化」よりも「ネットワーク化」の方がより実態を反映しているのかもしれない。
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マーケティングは4PからABCDE (Anyplace, Brand, Communication, Discovery, Experience)にシフトする、ということを言っているが、ABCDEというのが4Pほど流行するかはおいておくとして、面白い考え方だと思う。その他、プライバシーに関する認識の変化と危険性についても興味深い議論がされているので参考になる。良書。
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4月からの講義をもっと変えることを決意した本。もうすでに学生はデジタルネイティブ。彼らから学ばないと。
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物心ついた頃からデジタルで育った「ネット世代」について、登場の時代背景・行動様式、ネット世代との関わり方、社会変革への展望について書かれています。
日本においても「ネット世代」が社会に進出し始めており、今後人口ピラミッドの中でその比率が高まっていくことを避けることはできません。「ネット世代」を正しく理解し、上手く付き合っていくための示唆が得られる本であると感じました。
アラフィーの我々も、学生時代に当時世の中に出始めた8bitワンボード・マイコンや、いわゆるPCに出会い、社会に出てからも先輩たちが持っていないKnowHowを持っていることの恩恵に預かってきました。しかし、我々は、デジタルを“テクノロジー”として捉え、いかに精通しているかが差別化ポイントであるのに対し、「ネット世代」とってデジタルは“環境”であり、他との差別化に利用するのではなく、個々人の発想、他とのコミュニケーションに当り前の様に使用しています。「ネット世代」と家庭、職場、社会で世代間ギャップを生みださずに、良い関係を構築するために読むべき本の一つであると思います。
この本の中では、「ネット世代」の行動基準を以下の様に記述しています。
『ネット世代は自由を評価する。自分がなりたい人物になり、選択自由があることを評価する。あらゆるもの、たとえば、自分の職業すらもカスタマイズしたがる。懐疑的になることを学んでおり、メディア(インターネットも含めて)で見聞きしたあらゆるものを精査しようとする。ネット世代は誠実性を評価する。正直であり、思いやりがあり、透明性が高く、自らの信念に背かないことを評価する。職場においても、そして、友人との間でもコラボレーションを得意とする。そして、イノベーションを行うことを好む。』
人間は理解できないものに対して、恐れを抱き、排他的になる傾向があります。「ネット世代」の行動基準を理解することにより、私の「ネット世代」に対する偏見が減ることを期待します。
我々の世代はface to faceでのコミュニケーションを行ってきました。このコミュニケーションの弊害として、話者というコンテクストが、話題(コンテンツ)の信憑性を必要以上に修飾してしまうことがあります。本来でればコンテツの信憑性を検証するステップが必要あるにもかかわらず「○○さんが言ったことだから」ということで自己を納得させる行為が、信憑性の検証に取って代わり、大きな失敗に結び付くことがあります。
これに対して「ネット世代」が行うサイバー上でのコミュニケーションでは、見知らぬ関係であるが故に、情報の信憑性がより重要視されるのではないでしょうか?2ちゃんねるにおける「ソースは?」に代表される情報源の要求、また別ウィンドウでは、グーグルやウィキペディアによる検索が行われていることでしょう。これらの行為により、流通するコンテンツがより洗練されていくことを「ネット世代」に期待したいと思います。
我々「プレ・ネット世代」は「ネット世代」の行動様式を理解することにより、世代間ギャップを埋めていくことは可能でしょう。これを年齢を軸とした垂直統合とするならば、同じ「ネット世代」に生を受けた人々でも、デジタルの恩恵を受けていない人々とのギャップ拡大が懸念されます。いわゆるデジタル・ディバイドでしょうか。この水平統合をどうしていくかの議論が少し遅れているようにも感じます。
ドン・タプスコットの前作「ウィキノミクス」を読んでいても感じた事なのですが、「ビットの世界」については、多くの調査、考察が行われていますが、「アトムの世界」に対してデジタル社会がどう関与するかの議論にも期待します。
お勧めの一冊であることは確かです。
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世代の違いについて語られています。
そして、下の世代から学び、うまくその能力を活用しようと呼びかけています。
自分もそういう考え方ができるようにならないとなあと思いました。
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企業が成長戦略を考える上で、今の若者の特性や背景を理解することは言うまでもなく、とても重要なことです。なぜなら彼等は顧客であり、自社の人材となるからです。そう言った意味で今の若者はと頭ごなしに否定するのではなく、傾聴する姿勢が必要だとかんじました。特に人事関係の人に読んでもらいたい本ですね。
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「なぜ、オバマが大統領選で勝利をおさめられたのか?」
「なぜ、今までのやり方では物が売れなくなったのか?」
日本を含む12カ国、1万人のインタビューを敢行し、デジタルネイティブのリアルがいま解き明かされる。
そんな本書の紹介に惹かれて読んでみました。
デジタルネイティブというのは、生まれた時から周りにPCなどがあり、それらのツールを自然に使いこなす世代のことです(ネット世代ともいう)。
中学以降にPCが身近になった私は、ちょうどネット世代とそうでない世代の狭間にいるのかもしれない。ネット世代の話は、「あるある」というものもあれば、「えー」というものもあり、とても楽しめました。どちらにせよ、ネット世代を様々な裏付けとともにとてもポジティブに捉えているのが印象的でした。
ネット世代でも、そうでない人でも楽しめると思いますが、中でも教師、政治家、行政、プロデューサー、リーダー、経営者、子育て中の人には特におすすめです。
全く違う考え方をするネット世代とどう付き合っていくか、というテーマで
○○のための7つのヒント、というのがとても興味深かったです。
例えば、【市民社会組織が、ネット世代をボランティアとして巻き込むための7つの方法】
①ネット世代を単なる将棋の駒として使ってはならない。
②ウェブ戦略をネット世代に任せよう。
③参加しないことの罪悪感を利用しようとしてはならない。
④遠隔地の人々が直面している難しい問題にネット世代を関わらせるのを恐れてはならない。
⑤優秀なネット世代のスタッフを得たなら、大規模で解決困難な問題を与えよう。
⑥自分自身の誠実さを見せよう。
⑦8つのネット世代の行動基準を中心に組織を設計しよう。
といった具合に。
今までのやり方じゃもう通用しないぞ、というのが軸にあります。
深く納得させられました。
中盤以降がとてもおもしろく、オバマ大統領の勝利がどんな風に成し遂げられたのかという話には胸が熱くなりました。
最後にはQ&Aのような形で、例えば「ゲームをしすぎると頭が悪くなるのは本当か」に対して、「それは違う。むしろ視覚で物を捉える力が上がっている。オンラインゲームから学べるチームワークや目標達成への見通しの力などもある」といったように、データとともに1つ1つの世に出回る疑問に答えていたのも興味深かったです。改めてこうして読んでみると、いかにネット世代が新しいものの見方をしているかがよくわかりました。今また1つの新しい時代が到来しているということなんでしょうね。
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現在30歳以下のいわゆる「ネット世代」について。本をじっくり読むということがなく、注意散漫というのはその通りかも。好意的なとらえ方がほとんどで、テレビのような一方向からの情報提供を受けていた世代とはことなり、対話型の情報提供の方が得意。また、ネットを介した情報には誤りが多く、確認する必要があることを理解しているとか、順次型でなく並列型の思考をする。機器類もマニュアルを読んでから使い始めるのではなく、まず使ってみるとか、本全体は、SNS(日本では今一つだが、やはりフェイスブックは偉大みたい)で集めたエピソードを連ねる形をとっており、厚さの割にはすんなり読める。
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結論から言おう、2011年現在34歳以上であるものだけでなく全ての世代もしくは、全ての人と関わる職業につくものにお勧めしたい書籍だこれは。
とかく若年の世代というものは、いつの時代においても異種的な存在と考えられ世代間における相互理解を得られずにいるもので、それは昨今も同様で
書中にこう引用されていることからも推し量る事が出来る。
-448pより
"人は理解出来ないものを恐れる。ある意味、大人たちは常に若者を信頼してこなかった。紀元前二000年頃のシュメール人の象形文字で書かれた石碑には
「もし若者たちが行っている前例のない行動が続けられれば、我々の文明は危機にさらされる」と記されている。"
本書は、単にネット世代と呼ばれる若年層(2011年現在33歳~13歳)における行動をつぶさに集計分析したものではないと思う。
それはそれで、膨大なリサーチから分析されたもので本書を構成する中核である事は疑いようがないが、この新世代における行動分析の結果として締めくくる
だけではあまりに貴重な情報であろう。
当然、人間の文化的な進化の過程と言うのは生物学的な進化の過程と同様に、環境による影響を多大にうける。
そう考えた場合に、インターネット環境のインフラ的側面やWWW上でのSNSなどの仕組みの発展を経た外部環境による影響が大半を占める中、もう少し大きな
レイヤーを考慮すると進化過程にある資本主義、民主主義社会に暮らす人類の文化的な進化を表しているとするのは乱暴な意見であろうか。
(こう考えると膨大なネット世代を抱える社会主義国家の中国などは、今後その国家主義を担保出来続けられるのだろうか。)
本書を通してみても、やはりインターネットというのはあくまでツールである。
そこに参加したり、利用する人間が本質であり、これから社会的な課題を解決したり他者とコミュニケイトしたり、助け合うのは人間であることは自明なのである
から自身が考えうることや自分の生きる時代が正解だということは検討違いである。
そう考えると、やはり柔軟性といわゆる素直さを持って、異種に対する姿勢を確保すべきであろう。
対ネット世代を部下に持つ組織のマネージャやマーケティングリサーチに関わるものこそ、この時代において異色であることを自覚した方がよい。
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インターネットが登場した時、「世界が変わる」と予感した方は多
かったと思います。過去20年で確かに世界は変わってきました。し
かし、本当の意味で世界が変わるのは実はこれからではないかと思
います。それは、物心ついた頃からインターネットに親しみ、デジ
タルなテクノロジーを使いこなしてきた「デジタルネイティブ」達
がいよいよ社会の中で力を持ち始める時期を迎えているからです。
その「デジタルネイティブ」達がつくる未来について語ったのが、
今週おすすめする『デジタルネイティブが世界を変える』です。著
者は話題の図書『ウィキノミクス』の共著者の一人で、調査会社を
経営するドン・タプスコット氏です。
原著のタイトルは"Grown Up Digital"。「デジタルネイティブ」と
いう言葉は邦題のみの使用で、本文中でもほとんと使われていませ
ん。替わりに用いられるのが「ネット世代」という言葉。これは、
米国において1946年から1964年の間に生まれたベビーブーム世代の
子供の世代で、具体的には1977年から1997年生まれ、今年、15~35
歳になる若者達のことを指しています。本書は、そのネット世代1
万人を対象にした大規模調査の結果を踏まえて書かれたものです。
では、ネット世代とは、どんな特徴を持った人々なのか。本書はネ
ット世代の行動基準として、1自由、2カスタム化、3調査能力、
4誠実性、5コラボレーション、6エンターテイメント、7スピー
ド、8イノベーションの8つを挙げます。
平たく言えば、ネット世代とは、「自由、特に選択の自由を尊重す
る。ものをカスタマイズすることを好み、自分だけのものにしたが
る。生まれながらにして協業が得意であり、一方的な講義よりも対
話を好む。他人や企業を綿密に調査し、誠実さを何よりも重視する。
学校でも職場でもおもしろさを求める。スピードが大前提であり、
イノベーションは生活の一部である」ような人々なのです。
このような特徴を持つネット世代がFacebookのようなソーシャル
メディアを通じてつながり合うことで強大な力を持ち、世界に大き
な影響を及ぼし始めています。既存の企業や家族や学校や国家は、
これに伴い、好むと好まざるに関わらず、変わらざるを得ません。
それは、大人達にとっては脅威かもしれません。しかし、ネット世
代の価値観を受け入れることで、世界はよりオープンに、より善い
ものになるはずです。だから、ネット世代を批判的に見る前に、彼
らと対話し、彼らに学ぼう、というのが本書のメッセージです。
米国では2001年の9.11(同時多発テロ)をきっかけに社会と政治に
目覚めたネット世代が、オバマ政権の誕生を支えたと言います。そ
の10年後の日本でも、3.11をきっかけに若者達が社会と政治に目覚
めています。東北で活動する若者達は、皆当然にデジタルネイティ
ブで、志を同じくするもの同士がFacebookやSkypeでつながり合い、
抜群の行動力と社交センスで大人達も巻き込みながら、小さな、で
も、着実な一歩を踏み出し始めています。
この若者達の感性や思考や行動をこれからの組織や社会にどう生か
していけばいいのか。それを受け入れ、適応し、進化させるための
基盤を作るのが、私達デジタルネイティブになれない大人達の使命
なのでしょう。本書を読んで改めてその思いを強くしました。
若者観をいい意味で覆しながら、組織や社会の未来について考えさ
せてくれる好著です。500ページ近くあり読み応えがありますが、
親として、上司として、教師として、深く考えさせられる一冊です
ので、是非、読んでみて下さい。
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▽ 心に残った文章達(本書からの引用文)
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ネット世代は、インターネットを主に情報を見つける場から、情報
を共用し、互いの利益のために協業し、困難な問題を解決するため
の新しい方法を作り出す場へと変革しているのである。
コンピュータを使う最終目標はパーソナルなものではない。コンピ
ュータを使うということは個人的な活動ではなく、世界とつながり、
コラボレーションするということだ。
今世紀で成功するためには、他者とより強くつながることが必要に
なる。そして、他者のことを理解し、我々はみなつながっているの
だという感覚を持つことが必要になる(マーク・ザッカーバーグ)
ネット世代は、正直であり、思いやりを持ち、透明性を維持し、約
束を守ることを高く評価する。また、ネット世代は深い許容力を持
っている。
ネット世代の頭脳は信じられないほど柔軟であり、適合性が高く、
マルチメディア向きになっている。
何を知っているかはもはや重要ではない。重要なのは何を学ぶこと
ができるかだ。これは、ネット世代がベビーブーム世代と異なる教
育を必要としていることを意味する。
企業は、人間関係を作り出し、積極的な参画を奨励し、コラボレー
ションを行い、共に成長するという新しいモデルを採用すべきだ。
ネット世代の行動基準を適切かつ効果的に採用した企業は、そうで
ない企業よりも優れた業績を上げている。
子供時代から双方向のコミュニケーションに慣れてきたネット世代
は一方向型のアプローチを受け入れない。ネット世代はマーケティ
ングと広告に囲まれて育ってきたため、誇大広告を瞬時に見抜くこ
とができる。
成功した企業は、これらのソーシャルネットワークにおいて顧客と
友人になることを目指している。
今日の若者は、世界を消費の場ではなく、創作の場であると考えて
いる。
ソーシャルネットワーキングはソーシャルプロダクションになりつ
つある。
私たちは変わらなければならない。ネット世代の対話性、コラボレ
ーション、他者支援のモデルは正しい方向を示している。
ネット世代の信頼を得るためには政府は透明でなければならない。
私はこの世代が世界をより良い場所にしてくれると楽観的���とらえ
ている。理由は単純だ。彼らは社会問題への関心が高いだけでなく、
私たちの時代であれば絶対にありえなかったレベルで根本的変化を
もたらすことができる強力なツールと共に育ってきた最初の世代だ
からだ。今までにないツールの力を使えば、同世代に情報を提供し、
参加を促し、力を合わせることができる。
最も重要な結論は、若者たちは間違っていないというだけでなく、
ひとつの世代として社会のあらゆる制度を良い方向へと変革してい
く可能性が高いということだ。
この事実は、ネット世代が今までで最も社交的な世代であることを
示している。そして、私が見る限り、彼らはみな大人として成功す
るために必要な社会的スキルを身につけている。
人は理解できないものを恐れる。ある意味、大人たちは常に若者を
信頼してこなかった。(…)
後からデジタルの世界に移住した「デジタルイミグラント」は、最
初からデジタルの世界で育っている「デジタルネイティブ」の言う
ことが理解できない。恐怖を生み出すに十分な材料がそろっている。
新しい時代に入れば、未来が自動的に来るわけではない。未来は作
り出すものだ。そして、未来は主にネット世代により作られる。
私たちベビーブーム世代は、ネット世代、その文化、そして、その
メディアを受け入れる知恵と勇気を持っているのだろうか。自分た
ちの経験を生かして、ネット世代がインターネットの暗黒面に落ち
ないように手助けできるのだろうか。ネット世代にその運命を実現
する機会を提供できるのだろうか。もし、私たちにこれらのことが
できれば、私は世界がもっと良い場所になると思う。
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●[2]編集後記
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昨夜、一週間のメキシコ出張から戻ったところです。トランジット
含めて17時間の旅。やはり地球の裏側は遠い…。でも、裏側に行か
ないと見えない風景もあります。ここ2年間、断続的にメキシコと
関わってきましたが、今回は、今まで見えていなかったことが見え
るようになったという意味で、気付かされることの多い旅でした。
メキシコは矛盾に満ちた国です。世界一の大富豪がいる一方で、不
法占拠した路上のバラックの中で最底辺の暮しをしている人達もい
っぱいいます。4000年以上前から存在した先住民達の豊かな文明は
白人達によって破壊し尽くされ、その残滓を観光資源にしているに
も関わらず、人口の10%を占める先住民達はその恩恵に浴すること
もなく、忘れられた存在として貧しい生活を強いられています。
グローバリゼーションの光と影が鮮明にあらわれている国、それが
メキシコなのです。TPPの批准を巡って日本でもグローバリゼーシ
ョンと向き合わざるを得なくなっていますが、その意味を考える上
でも、メキシコはもっと日本人が目を向けるべき国だと思います。
折しも2012年は、先住民のマヤの暦で世界���サイクルが変わる年。
「世界の終わり」を予言する人もいますが、新しい時代が始まる年だと思いたい
ものです。今年は色々な意味でメキシコに注目ですね。
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デジタルネイティブ。現代世代をネット世代と呼び、その世代的特徴とネットを用いた可能性について述べられていた。
前衛的な記述もあったが、世代的な特徴として同意できるものが多い。
ぜひ、企業でこの世代を管理する立場の人にも読んでいただきたい。
最後の、リーダーシップ2.0 新生代のための7つのガイドラインはよかった。
『デジタルネイティブが世界を変える』
p457
リーダーシップ2.0
1、大学へ行こう
知識経済の中で、成功していくためは学歴が必要
一生を通じて勉強は必要
2、職場では忍耐強くしよう
すぐに辞めてしまうのではなく、しばらくは会社に留まり、変化のために行動しよう
3、悪い製品を買ってはいけない
4、家族で夕食をとろう
5、経験を無視してはいけない
何か重要なことの権威者であっても、すべてのことで権威であることはない
年長世代に教えることも数多くある一方で、彼らから学ぶことも数多くある。
6、かけがえのない人生の原則に従って生きよう
人生は一度きりだ
7、最後まであきらめていけない
この世代ならば世界をより良くしていくことができるはずだ。
他者に手を差し伸べ、辛抱強く、理想を実現していこう
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デジタル世代の行動様式について。ごく普通のことしか書いていないようですが、これが驚きなんでしょうか。
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世代論の一種か。
ネット世代と呼ぶ30代前半までの若者世代の行動様式にフォーカスを当てた本。
正直、言われずともという感想。本書のターゲットは上の年代の人かな。
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おすすめ資料 第118回 世代について考える(2010.12.3)
アメリカでは1977年1月から1997年12月までに生まれた世代をネット世代、またはジェネレーションYと称します。
皆さんの多くが属するこの世代は、幼い頃からあるいは物心付いた時からコンピュータに触れ、インターネットに親しみ、あらゆるデジタルテクノロジーに囲まれて育った世代として、デジタルネイティブとも呼ばれます。
彼らは、日進月歩のデジタルテクノロジーの世界で、あたかもペンや紙を扱うように新たな技術やデバイスを使いこなすことから、様々な分野で注目されています。
しかし一方では、自己中心的、読書離れ、政治への無関心、コミュニケーション能力の低下など、悲観的な意見も存在します。
皆さんは、世代という尺度で自身を見つめたことがあるでしょうか。
本書は、ネット世代より年長の世代を対象に書かれたものであり、彼らがネット世代への理解を深める手助けとなる良書ですが、一方でネット世代にとっても、自分たちが年長の世代からどのように理解されているのか、また他の世代とどのように異なるのかについて考えるきっかけになると思います。
それは結果的に、個人あるいは世代としての存在意義を確立し、異世代間コミュニケーションの円滑化に繋がるのではないでしょうか。
本書は、総額400万ドルをかけて12か国、一万人にインタビューを行ったリサーチプロジェクト「The Net Generation: a Strategic Investigation」の調査結果を元に纏められたものです。
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ネット世代に対する考え方を教育、職場、消費者、政治と多面的に捉え、全編を通してこの世代に対する著者の期待と希望が伺える。ネット世代に対する自己啓発本、また子供を持つ親としての教育本としても使えると感じた。
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いわゆるネット世代が今後世界の中心を担うわけで、これから世界はどうなるんだろう?と考えるのにはいい本かもしれない。
インターネットの弊害もたくさんあるが、やはり知識は教師が持っているのではなく、インターネットが持っているのである。