紙の本
淡々として鬱々
2009/07/09 20:26
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:にい - この投稿者のレビュー一覧を見る
誰もがある種の超能力をもつ世界観だが、大きなバトルがあるでもなく「リセット」によって同じ時を繰り返すいわゆるループモノ
主人公もヒロインも淡々としていて、異様なほど静かに物語が進んでいく
時間を巻き戻し、ある種の失敗・不幸な出来事をなかったことに出来るが、その裏で別の誰かが不幸になっている
そんなメランコリックな雰囲気を持つが,正直に言えば読みにくい文章
ラストの展開で必要になるため、時折無意味にヒロイン視点に変わるのがめんどくさい
リセットにより「世界は三日分死ぬ」といいつつ、実際はセーブ地点に戻るという都合のよさ
現状でそれなりに面白かったけれど、文章のレベルをあげるとむしろ物語が陳腐化するかもしれない
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「語尾がにゃん」
意外に強力です。あなどれませんw
…それは、さておき。
個人的に時間移動物は好きなので、一度に読めました。
伏線もちゃんと回収されており、よい作りになっています。
でも、それよりも、なによりも、このお話に流れるものが、気に入りました。
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やっと買えました!
どんどん気になって読み進めちゃいます。
駅一駅乗り過ごしたりしたし;;
もうちょっとで読み切れそうです。
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某所でお薦めされていたので衝動買いしたけど、期待以上の内容でした。
全編通して感じられる透明感が心地よく、「リセット」によって生まれた小さな齟齬が段々大きな歪みになっていく手法も面白い。
最後がこういうオチなのは・・・だけど、次巻の発売が予定されているそうで素直に楽しみです。
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伏線の回収の仕方とかはすごく上手いし、設定もなかなか面白いし、文体も読みやすいんだけど「優しくて爽やか=薄くてまったり」というかねー。ひっかかりがない分、気負わず読めて良かったけどね。
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ラノベも読みます^^;;。
ということで評判の良かった「サクラダリセット」読了。
読後感は悪くないんだけど・・・・うーん、うまく設定活かし切れてない感じ・・・。
消化不良というか・・・なんというか・・・。
次作に期待・・・かな
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2009年10月18日購入。
2009年10月19日読破。
書店のポップと挿絵、乙一さんの帯コメに惹かれて買いました。
「リセット」すると3日前に戻れる能力が登場します。
便利そうだと単純に思ったのですが、案外難しいものなんですね。
色々な規制とか使用条件もあって、設定は作りこんであるなぁと感じました。
そんな使用条件を考えながらリセットを使いこなしていくケイはすごいですね。頭良い。
ストーリーは、戻ったり進んだりを繰り返していて、今がいつでどこまでの記憶があるのかということがだんだんわからなくなっていました。
私の理解力が低いのですね……orz
1ページめに「生きているということは、いつでも死ぬということだ」と書かれています。
とても当たり前なことなのに、なんだか感心してしまいました。
完全に私の主観ですが、わくわく感はとてもありました。
好きな本は何度も読み返したくなる派なのですが、そこまでではなかったです。
でも続きが気になって楽しめました。
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生きているということは、いつでも死ねるということだ。
「僕は神様になりたい。いちいち人に試練を与えたりしない、
人間不信じゃない神様に。
お腹がすいている人にはパンをあげて、悲しんでいる人は幸せにする。
毎日、そんな仕事をして暮らしたい」
「今の世の中は、ちょっと悲しいことが多すぎると思うんです」
「全ての人が欠落しているなら、
そもそも欠落した状態が人間としての正しい姿ではないのですか?」
正論に感情論を返すのは、気の進まないことだった。
でも、結局のところ人が判断の基準にするのは感情だ。
「ねぇ、ケイ。ボクはとても悪いことをしたんだ」
「そうですか?」
「そうだよ」
「じゃあ、そうなのかもしれません」
「うん。ありがとう」
それはシンプルに、ケイの名前を呼ぶ声だった。
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ライトノベルと一般文芸の曖昧な境界線上に
あるような作品スね。むしろ一般文芸に近い気がします。
ラノベ嫌いでも絶対イケると思います。
ラノベではよくあるタイムリセットもの。
高校生たちの特殊能力や非現実な設定ですが
はしゃいだ文章じゃないし、軽いSFやファンタジーの
ように自然にその設定に入っていけます。
主人公ケイのやや斜に構えた雰囲気や会話なんかは
伊坂幸太郎のソレに近いもんも感じます。
タイムリセットものの多くは人の死がゲーム感覚で
何度も再生されたりするリセットが多い中、今作は
逆に生の為のリセット...それも痛みをしっかりと伴っている
ところに好感が持てます。やはり通常の文芸書として
充分面白い作品だなぁ。乙一の絶賛コメントも納得ス。
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タイムリープもので過去をやり直すことで未来を変えるお話。
設定はありがちだけど、過去に戻るにしても色々制約があるらしく、
それがストーリーをうまく合わせています。
面白いは面白いんだけど、何かが足りたい気がします。
たぶんそれはストーリーが平坦すぎるし、キャラも濃さがない。
マジメな話だからしょうがないけど。
題材はいいだけにちょい残念でした。
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透明感のある文章だけど、ちょっと淡々と過ぎてしまったのが残念。
淡々は嫌いじゃないのですが、タンタン過ぎるというか…
好みの問題ですね、すみません。。
でもまさか超能力バトルものとは思わなかったw
いやそんなでもないけど。
設定はまあ、ありがちだけど、面白かったです。
面白いよ!読んで!っていうほどの絶賛な感じはなかったですが。
とりあえず2巻も買ってみようかなと。
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帯(乙一絶賛!と描かれてました)と椎名優先生の挿絵で
かなり得をした作品なんでないでしょうか。
自分もまんまとそれで面白そうだ、と思って読んでみたのですが、
確かに独特の作風・物語は惹かれる部分もあるのですが、
その部分が同じくらい鼻にもつきました。
どことなく主人公・ケイは「文学少女」シリーズの主人公・井上心葉を
彷彿とさせるのですが、
「文学少女」が断然良いと感じた。
今作は今作だけでは、ケイが今の気持ちに至った理由、そして
ヒロイン・春崎の独特のキャラなど、この2人の関係の土壌が
断片だけで深い部分がまださっぱりわからないんですね。
なのでどうにも感情移入しにくい。
主役2人の関係に入り込めるようになれば一気に奥行きが出て
面白くなるのではと思いますが、
この本だけだと微妙な感触。
続刊もでたばかりですが、読むかは未定。
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10/04/23 読了。
TVで2のCMを見たのと、ループ物らしいことに惹かれまして。
人口の約半数が能力者である咲良田市で
全ての出来事を記憶する能力を持つケイと
ある時点まで時間を巻き戻す「リセット」能力を持つ美空が
「事故死した猫を生き返らせて」という依頼を受けるお話。
美空の「リセット」はいつでもどこでも時間を巻き戻せる訳ではない。
(かなり事細かにルールが定められている)
「リセット」を行なうと、ケイ以外の人間は「リセット」前の記憶がなくなる。
その辺のことを活用しながら依頼解決に向けて動いていく訳ですが
最初は単純な依頼と思いきや、
活動を進めるにつれじわじわと依頼者に湧き上がる不審感、
「リセット」前にはなかったはずの出来事が発生等何やら不穏な雲行き。
この辺のあらすじはいろいろと自分好みではあったし
淡々と綴られていく文章は嫌いではないはずだったんですけれど
何と言うか、ストレートに一言で言うと、合いませんでした。
何だろうなー、主人公・ケイの視点が気に食わなかったのかなあ。
あと、ケイと美空(+1?)は過去にいろいろあったぽいのですが
それを匂わせるだけではっきりしなかったのがすっきりできなくてダメだったのかも。
大概どんな文章でも食べられるつもりだったのに、珍しく敗北。
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たしか、新刊案内辺りでタイトルと内容にひとめぼれしたんだけど、角川だから入荷が無くて、だいーーぶ経ってからやっと入荷したのを買ったんだよな
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これは高級なライトノベルだ。
読み終わった最初の感想が、これ。
能力者が集う街、能力者同士の戦い、と並べると、緊迫した、勢いだけの物語になりそうなものを、この作品からはそういったものは一切、感じられない。
ただ、ただ優しい言葉と時間が緩やかに流れている。
それは主人公のケイと、彼に密かに、確かに寄り添う美空の存在が大きい。
勢いだけのライトノベルはごめんだという人は絶対読んで欲しい。
とにかくこれは、高級なライトノベルです。