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ネットの対戦ゲームで知り合った二人に謎のサラリーマン風の男が絡んでくる短編連作。そして、藤原さん最後の作品集。主人公が暗く地味なのと対象に、ヒロインがあまりに自由すぎて大丈夫かと思うんだけど、読み進むうちに惹かれる不思議な人柄。二人の掛け合いが楽しく、謎のサラリーマンも気になり、あっという間に読破。魅力ある人物の表現がうまいなぁと思います。
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相変わらず面白い。
主人公が格好良すぎるのが、難点。
藤原伊織が亡くなったのは残念とともに、彼の作品を読めないという悲しさもある。
遺作となったこの作品も、もっと書きたかったろう。これから更に謎が深まり、謎が解き明かされていくのだろうと思うと読みたかったな。
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2007年5月17日逝去した藤原伊織氏最後の小説。 短編集なるも全体的なストーリーにはつながりがあり、恐らくは一つの物語になる予定だったのだろう。
しかし、筆者逝去により絶筆での出版となっている。 絶筆状態で出版されている小説で覚えがあるのは夏目漱石の草枕ぐらいであったから、久しぶりの、中途半端で終わられてしまった小説であった。(短編集としては完結していたが、全体の謎は解明されないまま。 帯にある「最大の謎」「解けない謎」とはそういう意味なのだとあとで合点) 誰かうまい続きを考えて完結させて欲しいものだ。
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藤原伊織さんの絶筆作品。ネット上で知り合った男と女の二人が恋愛関係に落ちて行きながら、事件に巻き込まれていく。途中で終わっているので、この先が気になってしょうがない。さすが。藤原伊織。
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食道ガンで亡くなった著者の未完結の遺作。
なにしろ未完結なので、なんとも評価しづらいが
結末が気になるってコトは そこまでは面白く読めたってことですね。
脳内完結したいけど、どーかなー
とりあえず恋愛の部分では完結したから、いいか
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未完の遺作。
いつもながらに、主人公とヒロインの魅力に惹きつけられる。
殊に、本作のヒロインには、女心が震わされた。
事件の顛末は闇の中だが、藤原伊織を読んできた読者には、
どこか爽快で痛快なものを感じさせるかもしれない。
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本書には「遊戯」と題された連作短編と「オルゴール」という短編が収められている。
「遊戯」の目次は次のとおり。
遊戯
帰路
侵入
陽光
回流
この「遊戯」は藤原氏が闘病中に執筆を続けた作品である。「回流」時点でこの物語は終わっていない。藤原氏は2007年5月17日に亡くなってしまったため「遊戯」は永遠に未完のままである。読まなければよかった。藤原氏がこの物語にどのような結末を用意していたのか、気になって仕方がない。思えばこの本を手に取った時から読んで後悔することはわかっていたのだ。だって、未完の小説なんて、〆の河豚雑炊が無い「河豚のフルコース」のようなものだからね。もう、悔しいというか、渇望に身悶えしてしまう。自由に結末を想像してみるのだが、われわれ凡人には想像もつかないのだ。かくなる上は、どなたかに物語の続きを書いてもらうしかない。1989年にロバート.B.パーカーがレイモンド・チャンドラーの遺作「プードル・スプリングス物語」を完成させたように。どなたかお願いします。大沢在昌さん、石田衣良さん、志水辰夫さん、お願いします。
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主人公の本間は、ビリヤードのネットゲームで知り合った二十歳の女性・朝川みのりと、不思議な縁があって、直接会って話をし、仕事を紹介することになる。
すこし世間知らずなところのあるみのりは、しかし聡明で、落ち着いた不思議な魅力があった。本間はそれまで誰にも話したことのなかった、幼い頃に父親から受けた巧妙で陰湿な虐待を、みのりに打ち明ける。
それからしばらくの間は、特別に会うこともなく、ときどきみのりから近況報告のメールが来るだけの関係だった二人だが、やがて二人ともが奇妙なストーカーに付けねらわれ始めて……
藤原伊織さんの遺作です。闘病生活の中でつづられた連作短編集。完結を待たずして、藤原さんが喉頭癌で亡くなられたことが惜しまれます。このあと、どういう結末が待っていたんだろう。
色んな謎が、遺されたままになっているのだけれども、ひとつひとつの短編としても秀逸。クールな語りと、悲しくも美しいストーリーが、不思議な清涼感を読後に残します。
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改めて、江戸川乱歩賞と直木賞のW受賞作家の実力を体感する。
ちょうど、その作品を読んだ直後に亡くなったので、しばらく手に取れなかったんだよね。
で、次に手に取ったのは未完の遺作。
氏がどんな結末を描こうとしていたのか?
今となってはまるでわからないけど。
連作短篇の一篇一篇は珠玉の出来で。
つくづく、惜しい方を亡くしたなぁ。。。と今更ながら体感した私です。
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連作短編が未完で終わってしまいました。
続きは想像するしかありません。
惜しいひとを亡くしました。
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未完の遺作、続きが読みたくても亡くなられ読めないのが切ない。作者のハードボイルドと粋なダンディズムがたまらなく好き!藤原作品はほとんど読破!
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●あらすじ●
インターネットの対戦ゲームで知り合った本間とみのり。無職になったばかりなので、仕事を紹介してほしいという相談に乗るため、派遣会社勤務の本間は、みのりと待ち合わせをする。
初対面のその日、本間が打ち明けたのは、今まで誰にも話したことがない、幼いころの虐待の記憶と、遺された拳銃の存在だった。
メールに仕込まれたウィルス、拳銃に装填された種類の違う弾丸、そして明らかな悪意をもって二人の後をつけてくる自転車の中年男…。
表題作のほか「オルゴール」収録。
●感想●
藤原伊織さんの遺作だそうです。
遺作なので、未完です。
未完なので、なんでそこで~、というところで終わっています。
まったくもって結末が予想できなかったので、完成したものが読みたかったな。
本間のとーちゃんは何者だったんだ~。みのりの新しい母親の、もと旦那さんの事件にきっと関係があったんだよね?ひいてはみのりの父親にも…。でも自転車の中年男は?うーん、まったくわかりません。
「オルゴール」、なかなか好きでした。
さて、これで他人からお借りした藤原伊織作品は最後です。
なんとなくですが、3冊続けて読んで「誕生日」「記念日」というキーワードが何度か出てきたのが印象的でした。そういうアニバーサリーな単語が頻出するって、男性作家さんには珍しくないですかね?
なにはともあれ、どれも面白かったです。
藤原伊織さん、ご冥福をお祈りいたします。
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「蚊トンボ~」を読んで藤原伊織さんにはまり、
もっともっと読みたいと思ったのですが、
遺作になってしまった作品。
残念です。
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大まかに分類すると繋がっている短編集「遊技」~「陽光」の4つと、別の短編集「オルゴール」の二分類にされる作品です。
遊技の話は主人公がネットのメールのアカウントハッキングの謎を解く、それに所々に現れる「謎の自転車の男」。それが鍵なのだとは思いますが、完成をさせる前に死去していまい、真相がわからず気になって仕方がない。そんな作品です。これは結末を考えるには無理難題かと。気になって仕方がありません。なのでこの評価で。
「オルゴール」は、死んでしまった娘の千尋と聴いた「トライメロイ」。それを思いながら家族の人生のあり方を簡潔に、それもわかりやすく書いた作品です。
前者の遊技は、読者次第でどうこうできるのかはわからない、作者が何に繋げようとしているのか。死去してしまいましたが、現代文学ではとてもよみやすい作品です。
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敢えてミステリにしなくても純文学として勝負できたのではないかと思うほど、著者の文章力が光る一作。心理描写、風景描写が非常に巧み。ところどころで不必要に思えるほど詳細な心理描写がなされている場面が目に付き、これがストーリーの伏線なのか、単に筆がすべっただけなのかがよくわからなかったが、これも本作が未完のまま著者の死により終わってしまった故のことだろう。著者の早過ぎる死が悔やまれる。