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現代美術の専門ギャラリーオーナーのマーケティング本。
このような職業を「ギャラリスト」と表現して、古めかしい「画商」と差別化しているそうだ。
アーティストに寄り添い、アートを演出し、売買していくのは一種のプロデュースであるが、アーティストに制作を制限、規制などせずに芸術してもらい、お客さまにも自由に受けとめてもらい気に入ったら、購入していただくので、「何かをする」ということではなく「何もしないことを恣意的にしている商売だと・・・。
アートビジネスやアートバブルといわれて久しいし、小山氏はその先鋭隊でもある。世界に日本のアートを広げていってください。
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アーティストを見ているポイント
①制作を続けていくモチベーションを確実に持っているか
②既存の枠組みを超えようという意思が感じられるか
③時代と自分に真摯に向き合っているか
④外へとつながる要素が作品にあらわれているか
アーティストと話して確認するポイント
①外側の情報などに影響されずにしっかりと自分の足で立っているか
②どんなテーマを表現したいのか、本人にそれがはっきり見えているか
③なぜそのテーマが自分の中から出ているか、それは必然的なものか
④そのテーマが、今後自分の中で豊かに膨らんでいく可能性があるか
⑤作品を持続的に制作していける意思と環境が整っているか
価値には、あらかじめ決められた価値と創造することが可能な価値の2つがある
・世界中の「どこ」に向けて、「どんな」作品を展示すればいいのか
・情報を「だれ」に対して発信すれば、最も効果的か
・私が「いい」と感じているアートをより輝かせる世界は、どこにあるのか
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共感する部分、多々。
作家が何をエネルギーとして、制作に打ち込んでいるのか、そのテーマは不変的なものなのか。
ギャラリストがそこを見ているのだと知れたことが、
一番の収穫。
【画商は著名なアーティストに作品を依頼したり、クライアントが欲しい作品を探して販売する、いわばマーケットありきの仕事。一方のギャラリストはアーティストが無名の時代から才能を見極め、その能力を引き出して制作してもらう。】
【なぜ絵を描いているのかと聞かれれば、探求したいだけ。探求することが楽しくて描いている。そもそも描くことが職業になるなんて思わなかったですし】
【ほとんどみるものは興味の対象からかけ離れている。しかしそれが同時に自分の興味をはっきりさせてもくれる】
【一定水準の技術があるのは大前提ですが、作品を見るにあたり自分なりの好き嫌いは持ち込みません。その上で観ているポイントは4つ。①制作を続けていくモチベーションを確実に持っているか②既存の枠組みを超えようという意志が感じられるか③時代と自分に真しに向き合っているか④外へと繋がる要素が作品にあらわれているか】
【実際にアーティストに会った際にどんな点をみるか。①外側の情報などに影響されず、しっかりと自分の足で立っているか②どんなテーマを表現したいのか本人にそれがはっきりと見えているか③なぜそのテーマが自分の中から出ているのか、それは必然的なものなのか④そのテーマが今後自分の中で豊かに膨らんでいく可能性はあるか⑤意志と環境があるか】
【売ることを意識しないで制作することが大事】
【一をずらすことで作品が売れた】
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芸術家に 作品を生みだしてもらう環境を整え、経済的にも地位的にも、将来を見据えた道を指し示してみせてみる。何かの犠牲の上に成り立つのではなく、現実の社会生活を営む中で 共に栄えていく、一緒に進んでいく、という意識のすがすがしさ
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著者の言う「何もしない」とはアーティストに対しての姿勢であって、彼のビジネススタイルは単なる「作品を飾って売って」には留まらない。更にはアーティストに対して指示はしないものの、キャリアアップしていくための的確な道しるべを指し示している。その意味で、おそらく旧来のアート業界にとっての斬新なやり方、という文脈でタイトルをつけたのだろう。が、一素人からすれば、正確にはこの本の中身は「現代アートの新ビジネスモデル(これが世界の本流です)」だと思った。
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現代美術ギャラリーの新しい風を生み出した筆者の考え方について述べられている。
展示会をしたいと思ったことはない。今の学生は展示会をすることが目標見たい。奈良美智。
好きでないものを見に行くのは、自分が何が好きでないかをはっきりさせるため。
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勿論、本当に何もしないのではなく、しないのはアーティストに対する主題の押し付けです。
著者は、自分の中に色々な基準やものさしを持っていて本書の中で説明しています。ブレの無いその姿勢はとても素晴らしいと思います。