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久しぶりの森見作品。
普段の破天荒ぶりは抑えられ、幻想的な作品に仕上がっている。景色を読むという感覚の小説。行ったことも見たこともない祇園祭を経験することが出来たようで楽しかった。ちょっと祭りに行きたくなった。表紙が作品の世界観を助力しているように思う。
僕はどちらかと言えば派天候的森見作品のファンであるので少々物足りなさは感じたが、十分に楽しむことができた。
(2009.07.19)
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森見登美彦品はあらかた読んでいるが、間違いなく最高傑作。
うっとうしいが愛すべき若者、というのがいないのがよい。
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祇園祭の時期に購入(行ったことないけど)
それぞれの話が続きのようでくるりと違う姿を見せる。
祭前夜の喧騒の中、確かにそこは別世界。
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京都は祇園で毎年7月に開催される祇園祭。
山鉾巡行前日にあたる宵山の日に起こる妖しい現象や奇想天外なだましあい、様々なものが少しずつ重なって、なんとも言えぬ幻惑の世界が広がる。
赤くてヒラヒラしたものについていってはなりませぬ。
万華鏡で宵山を見てはなりませぬ。
観光客で溢れる大通りを少し外れ、路地を歩いた途端、あなたも妖しの世界に取り込まれるかもしれませんよ。
私は…なんとか現実の世界に戻れ、ほっとしました。
気を付けないと、宵山様に閉じ込められていたかも。ああ、怖ろしや。
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祇園祭の宵山に繰り広げられる、摩訶不思議な幻想ワールド。
連作短編になっていますが、それぞれの話のリンク具合が絶妙で、次の話へ進むごとに深みが増していきますので、くれぐれも1話目で判断しないように(笑)!
何といっても、装丁が可愛すぎます〜。
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面白かったーvv
とっても視覚的な話だと思いました。
森見さんの幻想的な話が大好きなので、これもすごく好きvv
読み終わったあとに、もう一度最初に戻りたくなる話でした。
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なつかしい人たちも出てきて、森見さんの世界がまた広くなりました。
パズルのような素敵で静かな世界。
この世界に迷い込むと自分も空を飛べるような木がします。
すぐれた芸術や作品に他人は意味を求めたがるけど、面白きことはよきことなり!!でいいじゃない、と思いました。
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大好きな作家さんなので、発売と同時に書店に足を運びました。森見さんの描く不思議で愉快で、ちょっぴり不気味な京都が大好きで、今作も一気に読みきりました。以前、蜷川実花さんの写真展で極彩色の金魚の写真を見てから、私の中で『金魚』という生き物が得体の知れない神秘的な生き物という感覚が根付いていて、そのせいもあり、読めば読むほどインスピレーションが働いて、私が宵山の中に置き去りにされているような感覚に陥ったほどでした。一番好きだったのは『宵山劇場』。『宵山金魚』を読んだ後に、次のページから始まるその物語は、『宵山金魚』のまさに舞台裏。「夜は短し歩けよ乙女」の学園祭で話題になった「偏屈王」の彼女が出てきた時にはニヤリとしてしまいました。森見先生の作品にもこういった『つながり』があるんだなーと嬉しくなっちゃいました。通りの両脇に交互に並ぶ信楽焼きの狸と招き猫。暗闇に浮かぶ大量の駒形提燈。大量の風車に、達磨や金太郎。想像すればするほど、頭の中にその異様なコントラストが浮かび上がってきました。全ての物語が細かくリンクしているところが読み手の興味をどんどんとそそって、次の物語はどうなるんだろう…と読書のスピードをさらに加速させました。森見先生のとりとめもない『和風ファンタジー』が好きな方ならものすごく楽しめる作品だと思います☆
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この本。6つの連作短編集になってて。
同じ宵山の一日を、主人公を変え、違う視点の物語になってるんですが…。
2つの作品同士、ひとつの物語の「裏表」を表すような作品なんですね。
6つの作品が、様々な形でリンクしてる部分もあるので、
それらのパズルを解読しながら、何度も読み込むのがお勧めです!
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個々の物語が1つ2つのフックでもってちょっとずつ引っ掛かってゆく、という森見登美彦氏得意の連作パターン。
パラレルワールドが絡んでいるのも、いかにもな感じ。
ただこの作品は、結末としてすべての伏線が収斂しまとまる、という形をとってはおらず、いわゆる幻想小説としての色を貫いたまま幕を閉じているので、辻褄合わせを期待して読むとちょっと肩透かしを喰らうかもしれない。
他の森見作品(あるいは万城目作品)同様、京都で学生生活を送った私のように共感性の高い読者にとっては充分楽しめるものだが、そうでない人たちからの評価が分かれるのは仕方がないことと思う。
だから星4つはちょっと甘め。
今年の宵山を逃してしまったことがやや悔やまれる。
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宵山の日に起こる連作短編。
彼岸との境界のような、不思議なお話。
金魚の女の子たちに連れて行かれそうになったり、永遠と宵山を繰り返したり。。
好き嫌いは分かれると思うが、個人的には好み。
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「宵山姉妹」姉とはぐれた。謎の赤い浴衣の女の子たち。
「宵山金魚」今度こそ超金魚を育てた男、乙川に宵山を案内してもらうはずだが…。
「宵山劇場」偽祇園祭の舞台裏。
「宵山回廊」宵山の日に姿が消えた娘を待ち続ける叔父。叔父は同じ1日を繰り返していると言う。
「宵山迷宮」宵山の日に倒れていた父。その理由と父が持っていたという水晶玉の謎。柳も同じ日を繰り返す。
「宵山万華鏡」妹とはぐれた。宵山様の世界から帰れるのか。
宵山にまつわる6つのお話。少しずつ関連している。
1話目を読み終わるとこれは無理かも…と思ってしまいましたが、2話目は結構好きでした。全力で騙しにかかる乙川さんが素敵でしたが、何者なんだろう。気になります。
少しずつ読んだせいかあまり好きになれなかったのですが、もう1回読み直したらそれぞれのお話のつながりがもっと発見できておもしろそうだなと思います。不思議な感じのお話ばかりで、ちょっと怖い雰囲気で宵山には近づきたくないと思いました。
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森見先生の魅力が詰まってます!
ちょうど祇園祭の時期に京都に行って読んだので余計に面白く読めました。ぜひ夏のうちに読んでください。夏祭りに行きたくなること間違いなし。
浴衣、金魚、りんご飴、駒形提灯、かざぐるま、風鈴、万華鏡、招き猫、信楽焼きの狸、日本の夏らしいものが勢揃いしていて想像力が刺激されるのです。私がもっとも心惹かれたのは金魚入りの硝子玉。ほしい!
うまく表現できませんが、先日文庫で発売した「きつねのはなし」のようにねっとりとした恐怖につつまれた宵山と「夜は短し歩けよ乙女」や「新釈走れメロス」みたいに阿呆大学生の阿呆な宵山の両方が楽しめます。この本は、見た目もほんとうに可愛いいし森見先生のサインが入った宝物です。
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虚実ないまぜた京都祇園祭、宵山を様々な角度から描いた短編集。
全体にただようお祭りの熱気(気持ち的にも京都の蒸し暑さ的にも)と、
それにやられてふわふわぼうっと浮かされた感じが心地よかった。
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森見先生の新作ということで読んだ一冊。宵山を中心とした不可思議な世界を描いた作品。残念ながら私自身に宵山の知識が全くないのでその点に於いて楽しみが半減している気もします。作品としては『きつねのはなし』に近い不可思議。『夜は短し歩けよ乙女』などもいいけれどこの作品のような奇譚も好きです。少しではありますが、他の作品のワードが登場するのも森見先生ファンとして嬉しいポイントでした。