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内容(「BOOK」データベースより)
大坂天満の寒天問屋、井川屋の主・和助は、仇討ちで父を亡くした鶴之輔を銀二貫で救う。大火で消失した天満宮再建のために、工面した大金だった。引きとられた少年は松吉と改め、商人としての厳しい躾と生活に耐えていく。番頭善次郎、丁稚梅吉、評判の料理人嘉平とその愛娘真帆ら人情厚い人々に支えられ、松吉は新たな寒天作りを志すが、その矢先またもや大火が大坂の町を焼き払い、真帆は顔半面に火傷を負い姿を消す…。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
高田 郁
兵庫県宝塚市生まれ。中央大学法学部卒業後、1993年に漫画原作者としてデビュー(筆名:川富士立夏)。2008年に『出世花』(祥伝社)で時代小説の世界へ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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高田郁さんの小説は、人間の憎悪を人情、愛情、友情で覆い尽くす。
読み終わると、いつも救われます。
人間はやはり動物、本能で自分本意になってしまう。しかし、他人を想う気持ちが人だと思う。
高田郁さんの小説こそ、ドラマにして欲しい。
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あたしは宣言している。
時代小説も時代劇も好きじゃない。
だのに、あえてこのサムイ表紙の本を薦めてきた人がいる。
うわーっ!
太秦のセットのようなところで、わざとらしく人々が
行きかう姿がイメージされて嫌悪感イッパイ。
しかし、とりあえず手当たり次第読む、薦められたら読む
というのがポリシー化しているので一応読んでみよう。
つまらん本なら斜め読み。合わない本なら途中で閉じる。
まぁ・・・・最後まで読めないかもナ。
開けて早速、「安永七年、睦月」という文章。
その上、大阪が舞台になっているからセリフは方言。
「おへんかったさかい」
読みづれぇぇぇぇぇ
しょうがない、読みづらそうな部分は、イメージで読むか。
ところが、そう読み始めたにも拘わらず
第一章の終り頃には、言葉の一つ一つをきっちり読んでいた。
夢中になるって、こういうことなのだ。
こうなると、言葉はスラスラと頭に入り、文章を読むスピードは加速する。
途中で止めるに止められない。
明日の仕事なんて気にしていられない。
夜中の2時過ぎに読破。
こんなに夢中になり
最後、涙で読めなかった本は、今までにないと思う。
楽しい本、感動する本はたくさんあった。
泣いた本もある。
だけども、こんなにも夢中になり感動して泣いた本ってなかった。
情け深く、義理堅く、実直で温かい人たち。
彼らの周りに居れば不幸なことも不幸ではなくなる。
そして、弛まず歩けば必ず目的地に到着すると知っている人たちは
何が起きても歩みを止めない。
目的地が遠く見えなくても。
読後、あまりにも感動したので、この気持ちが沈静するまで
次の本は読まないことにしようと思った。
( ・_ゝ・)<ジーン
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もどかしい感じもありましたが、涙ぐんでしまいました。
現代ではとても考えられないだろう。。。と思う。
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寒天問屋の主に銀二貫で命を救われた武士の息子は
問屋の丁稚として働くことに。
その銀は天満宮への寄進だったため、番頭には辛く当たられるが
懸命に仕事を覚え、様々な人と出会い、
新たな寒天作りにも精を出す。
人情物でグッと来る場面も多いのだけれど
もう一声!何かが欲しかった気がするのは欲張りか。
【図書館・初読・10/6読了】
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美濃の小さな村から父と二人急ぎ旅を続ける鶴之助。
が、鶴之助の父は玄武と名乗る青年の仇討で瀕死の傷を負う。
その場を通りかかった寒天問屋 井川屋の主人、和助は
幼い鶴之助を不憫に思い 天満天神宮再建寄進の為にと
持ち合わせていた銀二貫でその仇討を買う。
父を亡くした鶴之助は厳しい寒天場の奉公を務めた後
井川屋の丁稚として松吉を名乗り新たな人生を生きて行く。
日本料理の美しさ、和菓子の原点、そして奥ゆかしさが
心に沁みいる作品。
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仇討ちで父を目の前で斬りつけられた幼い鶴之輔を、銀二貫で救った寒天問屋井川屋の和助。その銀二貫が巡り巡って行き着いたのは…。
人情である。人々があったかくて気持ちがよくて、読んでいてこんなにすがすがしい気分になれる小説は久しぶりだ。
話が出来すぎていると言われようが何と言われようが、これだけ胸のすく思いができるならそれもいいではないかという気になる。
本当にいいお話です。文句なし☆5つ。
泣けました。
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2011/02/17
優しいなぁ。
まっすぐ真剣に生きていたら、きっといつか報われるんだよね。
ちょっと後半できすぎな所もあったけど、いい本だった。
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高田郁さんの本で初めて読んだ作品です。読もう読もうと思っていたにも関わらず時代小説にはなかなか手が伸びずじまいだったのですが非常に読みやすく、読んでいると続きが気になるということを初めて経験しました。最後がストンと終わっているのでとても納得のいく終わり方で、読み手としては気持ちのいい終わり方でした。途中は感情移入してしまい、まるで私が体験しているような気分にさえなりました。一気に高田郁さんの虜になりました。
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「銀二貫」というお金が、次々と人の運命を好転させていく。料理や食材の工夫が大きな転機を生み出しており、「みをつくし料理帖」シリーズと同工異曲。次々に襲いかかる天災に苦しめられながらも、めげずにまっすぐ進む主人公たちの心意気に励まされる。
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優しくて、真っすぐでステキな話し。
心に溜まったおりのようなものも、溶けていくような気持ちになりました。
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寒天の問屋が舞台の時代小説。銀二貫で命を救われ寒天のお店に奉公に上がった松吉は…。銀二貫が巡り、繋いでいく奇跡と出会いが温かく、サラリと読めます。時代小説ですが読みやすくわかりやすく描かれていた。
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大坂天満の寒天問屋、井川屋の主・和助は、仇討ちで父を亡くした鶴之輔を銀二貫で救う。大火で消失した天満宮再建のために、工面した大金だった。引きとられた少年は松吉と改め、商人としての厳しい躾と生活に耐えていく。番頭善次郎、丁稚梅吉、評判の料理人嘉平とその愛娘真帆ら人情厚い人々に支えられ、松吉は新たな寒天作りを志すが、その矢先またもや大火が大坂の町を焼き払い、真帆は顔半面に火傷を負い姿を消す…。
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途中までどうにも世界に入り込めず苦労したけど、半ば過ぎて面白くなってきた。心温まる最後で後味もよい。
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内容(「BOOK」データベースより)
大坂天満の寒天問屋、井川屋の主・和助は、仇討ちで父を亡くした鶴之輔を銀二貫で救う。大火で消失した天満宮再建のために、工面した大金だった。引きとられた少年は松吉と改め、商人としての厳しい躾と生活に耐えていく。番頭善次郎、丁稚梅吉、評判の料理人嘉平とその愛娘真帆ら人情厚い人々に支えられ、松吉は新たな寒天作りを志すが、その矢先またもや大火が大坂の町を焼き払い、真帆は顔半面に火傷を負い姿を消す…。
最初から最後まで、銀二貫のために働き続ける松吉と周りの人達が描かれる。
そこにはとても温かな空気が流れている。
苦労もいっぱいある。
けれど、努力を惜しまず、周りの人々に恵まれ、
最後にしあわせになった松吉。
読み終わって、私もとてもしあわせな気持ちになれた。