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アメリカ版プロジェクトX
・猛烈に働くことの意味とは
・不完全な人間が完全を求める
・プロジェクトマネジメントに求められること
・泳げないやつは溺れるだけ
・カトラーのような上司は嫌だけど憧れる
みんなの意見を聞いていてウィンドウズNTを創れたか?
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復刊されていたということで、読んでみました。
NTというと、当時 Windows 95の、次がNT4.0という長いつきあいです。
気がつけば、Windows 2000/XP/Vista とNTを基盤をするWindowsにシフトしていったことを思うと、
NTはマイクロソフトにとっては最大のプロジェクトだったんだなと思います。
ただ、その道のりは厳しかったようです、この本から当時の状況が伺えます。
技術書と言うより読み物としての側面が強いで、読みやすくなっていますが、
現実は、ここで書かれている以上に大変だったんだろうなと思います。
3年ぐらい同じプロジェクトでデスマーチをした経験から、そのすさまじさが目に浮かびます。
しかしデスマーチが死の行進というタイトルがついているのには笑いました。
そう、死の行進なんですよね。
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5年くらい前に読んだのだが、最近復刊したらしい。
(割と評判が良かったようだしね)
WindowsNTの開発ドキュメント。カトラーという凄腕プログラマの指揮する開発チームのソフトウェアとの戦い・人間との戦い・会社との戦いを描く。
もう一度読むつもりで本棚に登録。
・一人の人間の頭でNTの全貌を理解することは不可能。
・人間の作り上げたものの中でNTほど複雑なものはそうそうない。
・壊れたらとにかく直せ!
(あいまいだが)など今でも印象に残っている台詞もある。もう一度新たな気持ちで読みたい。
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チームワークと聞いて思い浮かべる麗しい姿はどこにもなく、ドラマチックな展開が巻き起こるわけでもなく、ただただ泥臭く立ち向かう描写が続く。だからこそ「月並みな仕事しかできないのは、才能がないからではない。意思に問題があるからだ」という言葉が突き刺さる。
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大きなソフトを作るときは大量のBUGとが発生する。それを直すためにプログラマは終わりがない良いと思われる作業を続ける
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良かった!
自分は得にMS信奉者では無いが、巨大なシステムを人生の大部分を投げ打って作り上げる技術者たちの姿に胸を打たれた。
これだけ世界に浸透したオペレーションシステムにはそれなりのエネルギーが注ぎ込まれているんだと思うと納得。
ただ、文章が何というか、単調過ぎて辛い部分もある。
そこは逞しく脳内補完でストーリを膨らませて読んでいくと何とも言えぬカオスな現場が思い浮かび没頭できるかもです。
技術者として、こんなプロジェクトをものにしてから死にたい。
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WindowsNT開発プロジェクトの舞台裏について綴った作品(の復刻版)。
改めてWindowsNTが革新的・挑戦的なOSであったことを感じさせられる。
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スクラッチで開発する場合、
ソフトウェア会社以上のプログラミング能力、マネージメント力が必要になると思うのだが、
現実としてそのようなSIerはない気がする。
まして本来であれば一発でいいものなんて作れるわけが無いはずなのに、
バージョンアップされることもない。
あっても5年に1回と、10年に1回の刷新で、
それもまた前と同様に0からの新規と同じ。
企業で使われているシステムというのは、意外にしょぼいのかもな。
以下抜粋。
○私が本当にやりたかったのは、コンピューターを使うことであって、
コンピューターで問題を解決することではなかった。(P.19)
○自分の成功から学んでいく。次の機会にはもっとうまくやる。
そのたびに、ひとつ上のレベルに上っていく。(P.27)
○経営管理のプロにソフトウェア・チームやソフトウェア会社の管理を任せると、
悲惨なけっかになる。
有望なソフトウェアとくずを見きわめることも、
スケジュールや製品設計を評価することもできない。(P.45)
○ゲイツの最大の長所は、柔軟性にある。
ぴったりの時期に、たくみに進路を変える。
絶対的な基準にしがみつく人間が多い世界で、
ゲイツは首尾一貫性よりも、
正しい行動をとることを選ぶ。(P.45)
○最初は成功したソフトウェア会社が、
コードを知らない管理者の失敗で急激に転落した例はいくつもある。(P.145)
○NTを使いつづけたい。
自分たちでバグを経験したい。
そうすれば、早く修正できるだろう。(P.177)
○泳げないヤツは沈めばいい(P.180)
○カトラーは、オペレーティング・システムを開発するときは、
機能を増やすより、スケジュールを短縮するべきだと考えている。
最初のバージョンは、機能を減らしても、早くリリースした方がいい。(P.183)
○猛烈にはたらき、最初の一年間で一万五千行のコードを書いた。(P.194)
○グループの中での力は、肩書きによるものでも、才能によるものでもなく、
「何を達成したかによる」とカトラーは信じている。(P.255)
○自分に怒りが向けられたら、なるべく早く、だれかに罪を転嫁するのがいい。(P.259)
○コードを書いているにしろ、遊んでいるにしろ、
いつもキーボードをたたいているプログラマーが多いのは、
コンピュータがおもしろくてたまらないからだ。(P.276)
○息子はしぶしぶドアを開けながら言った。
「試合が終わったときに来てくれるんだったら、
おもちゃを全部すてるって約束するんだけど」。
この言葉に、「ナイフを胸につきたてられたように」感じた。
その日は一日、息子に付き合うことにした。(P.272)
○「ほとんどのプロジェクトでは、
当初のバージョンはほとんど使い物にならない。
あまりに遅いか、あまりに大きいか、あまりに使いにくいか、
あるいはこの三つの欠陥を三つともかかえている」(P.292)
○ラシッドは科学者のように考える。
なにが可能なのかを考える。
カーネルにページングを取りいれて、『どこがこわれるのか、みてみよう』と言う。
こわれた部分は、ページングをやめればいい。
これに対してカトラーは、エンジニアとして、状況を検討している。
解決策をあらかじめ設計しておこうとする。
どの部分でページングが使え、どの部分で使えないのかを、あらかじめ決めておく。
こうすれば、信頼性の高いソフトができる。(P.318)
○忘れてはならない。
いまが人生で最良のときなのだ。
いまはそう思えないかもしれない。
しかし、何年かたって振り返ってみれば、
自分たちがなし遂げたことに驚嘆するようになるだろう。(P.350)
○会議に参加している幹部のほとんどは、
あるバグを取り除くべきかどうか、
判断できるわけではない。(P.362)
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いまさら?という感じですが読みました。Windows NTの開発物語ということですが、古さは感じませんでした。今と違うのはスケールだけであり、同じような光景はきっとあちこちで繰り広げられているのでしょう。それは進化がないということを意味するのではなく、進化を凌駕する複雑さの爆発的拡大を意味するのだろうとぼんやり考えてしまいます。
ということで、ソフトウェア開発に少しでも関わっている人にはおすすめです。
個人的に興味深かったのは、テストをする人がコードを読み込み、コードの間違いまで含めてバグを報告すると言うことと、100%ではないということの許容の仕方です。私は、テスターさんの役割について、バグを洗い出しその状況を再現できるだけの十分な情報をコーディング担当者に伝えること、と硬直的に考えてしまっていたなあと反省しております。
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この本は、殆どの人が知らずに使っているWindowsと云うオペレーティングシステムの始祖に当たるWindows NTの開発史です。文系の皆さんが「“パソコン”って、パソコンでしょ。」と云いますが、そうではありません。パーソナルコンピュータの黎明期に、如何に汎用性のあるOSが開発されて来たのかがカトラーと云う中心人物にスポットライトを当てながら語られます。これを読めば、なぜアップル社のMACがシェア5%でマイクロソフト社のWindowsが93%なのかが示唆されます。工学部の情報系なら必見です!
(熊本大学学生)
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ふと本棚から取り出した時、表紙にPascalのコードが書かれていることに気付いた。Windows NTはC言語だし、VMSの初期にCはまだなかったかもしれないが、Pascalで実装されていたとは考えにくいよな。なぜPascal??
ひょっとして著者のミドルネームがPascalだから!?
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難易度の高いソフトウェア開発プロジェクトにおいて、「カリスマ」が必要不可欠であることをまざまざと見せ付けてくれます。
なんか、こういう「絶対できる!!俺についてこい!!」と、自ら模範を示しながらひっぱっていく凄腕リーダーなんてみたことないし、興味深い。やっぱこういう狼がひっぱれば羊の群れも強くなれそう。
ソフトウェア開発って理屈と理論でわりきれそうだけれど、こういった人間の精神に奥深く影響を与えひっぱっていく指導者ってやっぱり必要だよなぁと感じる。
プロジェクトって、技術的選択肢はそれこそ山のようにあるけれど、一度決めたら、もうそれで突進していく意志の強さをリーダーは示すべき。いたずらに他の可能性を追ってぶれるべきではない。そう認識させられた。
デビッドカトラーはWindowsAzureの開発も担当しているらしく、もう相当なおじいちゃんだと思うけれど、これだけ技術の移り変わりの激しい業界で、まだ第一線で活躍していることは脅威だと思います。
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Windows NT開発のノンフィクション小説。NT開発なのでだいぶ昔の話だが、現在のソフトウェア開発に通じる話も多く、楽しく読むことができた。当時ソフトウェア開発を行っていた自分としては、この巨大なシステムを闘い抜くチームの話は非常に内容が濃く、衝撃を受けた。主人公デビッドカトラーが、チームリーダーでありながらコーディングもしている姿は、とても共感を感じた。
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Windows NT製作ドキュメント。
淡々と事実だけを語る書き方は妙にリアルで読み応えがありますが、途中から登場人物紹介がひたすら続く物語になりはじめ敢えなく挫折。
もうちょっとボリュームを絞ってほしかった。
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巨大なプロジェクトに携わるプログラマーのいが書かれている。
さまざまな人材をまとめ一つのことを成し遂げることの難しさを実感できた。
そしてそれを可能にしたカトラーのリーダーシップのあり方は参考にしたい。
プログラムの世界ではコンピューター上で動くか動かないかとういう絶対的な基準があり、それが世のプログラマーを虜にしている。