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緻密に描き込んだ画風で知られる山口画伯だが、本書は大変力の抜けた漫画、というか、イラストエッセイ、というか。東京大学出版会広報誌「UP」に掲載中の人気コーナーが元になっている。その他、巻頭には若冲双六、巻末には大相撲観戦記などもあってこれも楽しい。
絵もふにゃふにゃだが、内容もどーということのない日常のオンパレード。
しかし、何だか読んでしまう。そして、何だか時間が過ぎてしまう。
気が抜けているようでも字数が多いのは細かく書き込みたい人柄がにじみ出ている(?)のだろうか。
「むはは」と笑う大食らいの奥さんに妙に惹かれるのは同じ丸顔のせいか。しかし、「ヒゲ」で「むさ苦しい」と書かれている山口画伯の巻末の写真がオトコマエなのを見ると、「むはは」の奥さんも驚くほど美人なのかもなぁ・・・。
力が抜けたひとときを味わいたいオトナの皆様に。
*羽鳥書店というのは、『すゞしろ日記』担当編集者らが退職後に作った会社なんだそうで、そのつながりで出た本らしいです。
*図書館で『すずしろ日記』を検索したら見つからず、我が市の図書館にはないものだとずーっと思っていました。ある日、ふと思いついて『すゞしろ日記』で検索し直したら、ありました~。ちょっと見てみたい方がいらっしゃったら、是非、検索は『ゞ』で!
*五木寛之の『親鸞』の連載時に挿絵を描いていたんだそうで、ちょっと見てみたいなぁと本末転倒なことを考え中。でも単行本だと挿絵はあんまり掲載されてないかもなぁ。
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これね、ヘタウマかと思って眺め始めたら、いや、この人もしてかしてすごく巧いんですね。
手書きの書き込みは細かくて読みにくいんだけど、それをじっと解読していくのが楽しいわけなんです。
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こういう人に私はなりたい。
画伯でも奥様でも可。
日常とか、思考とか、仕事とか、そうそう!と思うこと多し。
それにしてもこの方の描く自由闊達な線は憧れを通り越して、もはや崇める対象だわ。
細密画もいいけれど、こういうのもいいな。やはり才能のある御仁は違うなあ。
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ちょっと字が小さくて見づらいところがあるので★4ですが、本当なら★5をあげたいくらいのおもしろさ。この「すずしろ日記」の漫画が彼の作品の中でもっとも最高傑作なのでは?と思ってしまうほど。このユニークさが作品の方にもっと出ればいいのだろうけど・・・。←まさかのダメ出し
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最近観に行った山口晃さんの展示会にてついつい購入。普段の作品も勿論、本書のような軽めのタッチもとても楽しく読んでいってしまいます。すゞしろ日記を読み、自分の中で勝手に描いてきた「画家」というご職業の人々への固定概念が見事に打ち崩されたような気がします。勿論すごく良い意味で。 元祖すゞしろ日記での妄想爆発が何度読んでも面白い。山口さんみたいな画家さんはこんな待遇が当たり前だと思ってたのにーー!笑
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年末から、本屋にあった山口晃の『ヘンな日本美術史』が気になっていた。そのまえに、京都の山口晃展を見てきたせいもある。買おうかな~ぴらっ、どうしようかな~ちらっ、と本屋で何度かさわりつつ、結局、図書館に入ってるのをみつけて予約待ち。
蔵書検索で「山口晃」と引いて出てきた本を、なんかどっかで見たような…と思いつつ予約して、カウンターで受け取ると、やはりどこかで見覚えがある。これって、ウチにあったんちゃうかと思いながら、帰ってきて本棚を探ると、やはりあった。『さて、大山崎』。これも、大山崎の山荘美術館へ見にいったのだった。
同じ本2冊をぱらぱらとめくり、「すゞしろ日記」の大山崎版(OH!ヤマザキ版)が収録されてるのをみて、たしか「すゞしろ日記」が本になってたよなーと、図書館でそっちを借りてきたのが『すゞしろ日記』。
「すゞしろ日記」の始まりは、展覧会用に制作した「国内篇」「洋行篇」だといい、その始まりを巻頭において、あとは主に「UP」という東京大学出版会のPR誌に載ったやつである。タイトルは、「大根と云う野暮ったい響きを、すゞしろと美しげに言いかえる様に、味気ない日常を賑やかしく妄想するわびしさを題に託したのだ…面白き事も無き世を面白く的な事をすゞしろの題に託している」(p.3)という。
「UP」は、私も大学にいた頃にはけっこう読んでいたが、小さい字ばっかりだった。いつのまにかこんな手描き漫画が載るようになっているのか(といっても、「UP」はA5判のはずで、そのサイズでこの漫画はよほど字が小さい)。
「UP」連載は2005年からで、2009年までの50回分と、その他のいろいろが収録されている。この人のちまちまとした手描きの字を読んでいると、あーこの人も京都の「大絵巻展」へ行ったのか~と思ったり(私も会期の初日と後期にもう一度行った)、金沢でなにやらうまそげなものを食っているのを読むと、どこやろか?と思ったり(石川のSさんは知っているだろうかと思ったり)。
この人の名前をおぼえたのは、東京の上野でみた「アートで候。会田誠 山口晃展」だったなーと思い出す。
「面白き事も無き世を面白く的な」漫画ではあるが、ときどき「え、これで原稿料もらえるんか!」と思わなくもなし。山口晃、同い年か…。
(2/3了)
*「UP」目次を確認したところ、「すゞしろ日記」の連載は続いており、おそらく100回いくんちゃうかと思う。
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うまい人は脱力絵もしっかりしてる。
さらさらっと下絵なしでもぎっちり描き込まれているので
読む私に目力が要求される。
奥様と犬のポチが好き。
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気にはなっていたが未読だった山口晃の「ヱセイマンガ」、おもしろかったー! 例によってすんごく細かいので(特に最初のほうはルーペがいる)、目にはキビシイけど。
サイバラが「できるかな」で乱入したボロアパートは仕事場だったんだね、奥さんもいるんだ、などと、いろいろ発見しつつ、ウダウダと描かれた天才の日々の様子を楽しむ。なんとなく漱石を思わせる自画像がとっても味わい深い。画集なんかで絵だけ見てると、いったいどんな人がこういうモノを描くのかと思ってしまうが、ここではとても親しみやすい感じだ。あの超絶技巧を繰り出す手で、奥さんの「パンチー」を干したりするんだあ。むーん。
こういうゆるーいものが描けるのも、本業の絵が圧倒的だからだろう。その放つオーラが一層魅力的に思える一冊。あー、またまた「大画面作品集」が欲しくなった。(ちょっと高い。でも画集にしては安い。懐には十分イタい)
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山口晃つながりで「日本建築集中講義」と併せて2009年に刊行された旧刊本を購入したもの。山口晃が本職の日本画ではなく、ヘタウマ(表現が古い?)な漫画とエッセイで画家の日常生活を描いたもの。版型はA4ではあるが漫画の吹き出しに細かい字でびっしりと書いてあるので、老眼が進む身にはちょっとばかり読むのが辛いのが難点。
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すっごく細かい絵と手書き文字がびっしり詰まったエッセイ。
ゆる~い感じの絵も上手くて、じっくり時間をかけて読んだ。
むははな奥さんとダラダラした山口さんが
とにかくカワイイ。
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UP版すゞしろ日記(第1回~第50回)収録。元祖すゞしろ日記(描き下ろし解説付)をはじめ、各バージョン―美術手帖版・プリンツ21版・OH!ヤマザキ版・さて、大山崎版―のすゞしろ日記が大集合。白州探訪乃記、アトリエ探訪/仕事場リアル探訪、私的ラジオ生活、大相撲観戦乃記、藝術カフェー乃圖、モーニング二十五周年表紙原画など、カラー作品も多数おさめる。
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藤森照信氏との共著「日本建築集中講義」を読み、フォローしている方の「すずしろ日記」のレビューを拝見した。梅田の地下街で壱、弐と発見し、まとめ買い。
23コマ漫画風。走り書きのような描線がなかなか良い。奥さんの描き方がゾンザイで、あまりに配慮がなくて、これじゃあ嫌がられるのは無理ないなあと思う。伴侶といえど女性なんだからさ。
でも、漫画コラムのオチはだいたい奥さんがつけている。いい奥さんだよね。羨ましいぐらい。ニヤニヤ笑いながらパラパラと読んだ。
しかし、この下膨れオヤジと山口氏は全然似てないんだ。それをついつい思い返すんだな。
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テレビなどで見る山口晃さんとはまた違う家庭人・山口晃を垣間見ることができて楽しい。
エッセイ漫画?、というか…
29話の「せんたくもの」は笑える!
奥さんとのやり取りはほほえましく、楽しい。
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この人の、平安絵巻の構図で現代を描く、精緻で圧倒的な技量には度肝を抜かれた。
そんな画家のゆるゆるつれづれ日記。昔ファミ通で連載されていた桜玉吉の『しあわせのかたち』を彷彿とさせる。病院の待合室などにぜひ置いて欲しい。小さなコマにぎゅうぎゅう詰めのエッセイ時々虚構、1ページで完結するから本に入り込む時間がなくても手軽に開ける。そしてこのユーモア、じわじわとくる。
下書きなしの勢いと、やっちまったところを隠さない潔さ(ちょっとは隠せよと突っ込みたくなる親しみやすさ)がまたいい。マスオさんと源頼朝像はもうちょっとどうにかならなかったのか。
細君との掛け合いもいい。山口画伯が「身投げしたくなる」洗濯物の回は必見。
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新聞小説「親鸞」の挿絵で知った山口 晃。
なにか読んでみたいとランダムに選んだのがこの本。 すずしろ=大根
いろんな形で発表された「すゞしろ日記」が一冊にまとめられています。
ゆっくり読めば面白いのだろうけど、ごちゃごちゃしていて、とても読む気ななれなかった。
月刊誌などに連載されるくらいの分量が、ちょうどいいのでは!
2013/07/02 予約 7/23 借りて読み始め、途中で終わる。
内容と著者は
内容 :
描き下ろし解説を付した「元祖すゞしろ日記」をはじめ、各バージョンの「すゞしろ日記」が大集合。
白州探訪乃記、私的ラジオ生活など、カラー作品も多数収録。
カヴァーそでに切り取って使える、駒とサイコロ付き。
著者 :
1969年東京都生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻(油画)修士課程修了。
画家。公共広告機構マナー広告「江戸しぐさ」、新聞小説「親鸞」の挿絵など、幅広い制作活動を展開。