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歴史好きの優秀な高校性を相手に、大学の先生(女性)が日清戦争から太平洋戦争までの歴史を、最新の研究成果も取り入れながら分かりやすく説明している。と言うことなのですが、そんなに分かりやすい感じはしません。まぁ、研究者らしく客観的な事実の説明が多く、ある見方で断定的に論じていないので、結局なんでなの?、と言う説明はあまりない。
日本近代史って意図的なのか学校じゃあんまり教えてくれないので、単に事実を学ぶのには読みやすくていいかと思います。ちょうどNHKで同じようなテーマの特集をやっているので、そちらの方が面白いかな。
戦争の時、日本人は政府にも相当苦しめられ、最後の1年は外地で玉砕したり本土上陸だのロシアのシベリア侵攻だの原爆投下だの受けてたので被害者意識が強いけど、外国人捕虜の扱いやら中国での行いは客観的に非常に悪かったのは事実のようです。
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戦争は「悪い人が起こしたこと」ではなく、当時の社会が選び追いこまれていったものなんだ。中国やソ連や欧米との関係、社会情勢など広く見ていくと空気がわかるようだ。内容もハイレベルで密度が高い。噛めば噛むほど味がでそうな本。高校生向けの講義なので言葉は平易だが、その分要点がつかみにくい。惜しむらくは私にはこの本を読みこなすだけの歴史知識がないことだ。復習したい。
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仕事で恩給について調べたり、坂の上の雲にはまって、日本が犯してきた戦争についてより知りたいと思って読み始めた。
日清戦争から太平洋戦争まで章毎に資料を引用し、作戦を立てた参謀や実際に戦争にいった人たちだけでなく、一般の人にも注目している。
この一冊を通して、歴史は暗記するものでは決してないこと。
そして、歴史は人が作り上げてきたものということ。がほんとによくわかった。
戦争は意味がないものはないと思うけど、これまで犯してきた戦争はほんとなら不必要なものだとは思うけど、そこから社会が変わったりするんだなぁ。。残念だけど、それが日本人が日本がたどってきた道だ。
戦いに頼らない、そんな世の中に、世界中がなればいいなぁと思う、
2010年、最後に読んだ一冊。
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http://www.h-yamaguchi.net/2011/01/post-4b66.html
結局、太平洋戦争の何が間違いだったのかを知りたい。
どこをどうするべきだったのか。
今の日本社会には、その点において明確な社会的合意が無いような気がする。
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推薦課題でこの本を読むことになり、苦労しながらも読み終えました。
日本人がなぜ戦争という道を選んだのか。
それはやはり、海に囲まれた島国が生き残るのには必要不可欠だったからなのではないかと思います。
こんな小さな国が現在のような進化をしたのは、悔しいことですが戦争をして、世界と張り合ったからではないでしょうか。
もちろん戦争を全面的に肯定するわけではありません。
戦争責任の話を少し置いて考えてみると、もし日本が戦争をしなかった場合どうなっていたのか。
先制攻撃をしなければどうなっていたか。
それを考えてみると、やはり日本という島国はなかったかもしれないと思うのです。
もちろん戦争は悪です。
しかしそんな一面ばかりを議論していては何も変わらない。
この本はそれを気づかせてくれました。
今の人たちが、昔の人々の犠牲の上に存在していることを理解すればそれだけでいいのかもしれない。
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高校時代までは歴史を学ぶ意味をよく把握していなかったため、近代史などに関して深く学んでこなかった。
今回、この本を読んで「歴史とは科学だ」というE・H・カーというイギリスの歴史家の人の言葉がとても印象的だった。
戦争は正しかったのかというような結果に対する議論ではなく、これから起こりうる外交上の問題、安全保障の問題に対する考察として歴史は非常に大事であると感じた。
また、現在の尖閣問題や北方領土の問題は確実に戦争の起因になってもおかしくないということを改めて実感した。
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政治史中心で、中国の政治家の強い決意に関するところ、ドイツとの比較の問題、捕虜虐待の問題など気になるとこはあったけど、面白かった。というか受講生の高校生偉いな。こういう本が売れることはいいことだろう。でも、似たようなテーマなら、栗原優『現代世界の戦争と平和』の方がずっと面白いのになぁ。本の売り方というのかな、それ大事。
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こんな授業を受けることのできた中高校生がうらやましい!
この本は歴史を学ぶことの重要性を教えてくれます。
歴史は過去のことでありますが、現在は過去の連続の延長線にあり、そしてその過去を築いてきた人はまさに現在と変わらない人間です。
歴史は覚えるものではく、考えるもの。その時代の人たちがどのように考え、生きてきたかを知ることが、まさに歴史を学ぶ意義と言えるのではないでしょうか。
ちなみに史実の信憑性や、解釈の違いについては知識を持ち合わせていないので「なるほど」と思うしかありませんでした。
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日清戦争~第二次世界大戦まで。中~高校生との授業形式になっています。
史実に基づいて当時の人や物や国や組織の動きを解説していることと、学生さん(ただし彼らめっちゃ賢い)との対話形式になっていることで、受験勉強のような暗記科目としての歴史ではなく、とても理解しやすいものでした。
右とか左とかそういうのは抜きにして・・
面白かったのは、最後の学生さんのお話のように、松岡洋右と胡適ですね。へぇぇと。
終わり方がちょっと気になりますね。反省が十分になされていない、と。
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びっくりした。今まで自分がいかに教科書の視点(何年に何が起こった)からしか歴史を見ていなかったかが痛いほどわかってしまった。
「高校生向け」=易しい本、ではない。優秀な高校生の歴史研究部員に向けた講義をまとめたものなので「ささっと」理解するのは難しいかもしれないけれど、丁寧に説明されているので、わたしのような歴史音痴でも、ゆっくりかみ砕いていけば何とかついていける。
「起こったこと」をただ順に説明するのではなく、質問を投げかけて相手に考えさせながら、日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦、満州事変と日中戦争、そして太平洋戦争をさまざまな角度から捉え直す。軍人だけでなく、民間人の日記なんかも引用してあって、その時代の雰囲気を垣間見られたのも興味深かった。
太平洋戦争のところで原爆の話がほとんどなかったのがちょっと残念だったけれど、それでも十分に読み応えがある。
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日清戦争~第二次大戦という過酷な時代について解説した本です。
東大で教鞭をとる著者が、中高生に対して行った講義をまとめた形式になっていて、あたかも自分もその場で授業を受け、解説を聞いている気分になれ、とても読み易くなっていました。
本書に一番面白みを感じたのは、よく知られる政治家、軍人に限らず、名も知られぬごく普通の一般人の手記、日記なども取り上げ、当時の日本国民がどのようにその時代を生き、戦争を体験したかというところをよく解説している点でした。
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横浜の栄光学園の生徒有志に対して5日間に渡って行われた特別授業の書籍。日清戦争、日露戦争、第一次大戦、満州事変と日中戦争、第二次大戦の5章構成。当時の社会状況や国際社会において日本がおかれていた状況を、中学生でもわかるように説明。(栄光の生徒達の質問やコメントのレベルの高さには瞠目)。何故、日本が戦争につきすすんんだのか、突き進まざるを得なかったのか、ということ詳述。(売り飛ばさず、自炊して持ち歩きたい本。)
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政経の先生がちょっと前に紹介してくれた本。
栄光学園の歴史研究部の中高生に対して行った講義を収録しているので、平易な言葉が使われていて、わかりやすかった。
そして、歴史とは、基本的に暗記するものであると思われがちだが、そういった捉え方とは違う捉え方で見ることができる。今までとは違う歴史に対する認識を得ることができたと思う。
やはり、学問とはこういうものであるべきだと改めて認識した。
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これは面白い。
明治から始まる近現代史の日本の戦争。
記録、資料、手紙、などを駆使し、なぜ戦争が起きるのか、なぜ日本人は戦争を選んだのか。
その時の諸外国との関係性、外交などを中心として、論じていく。
点で見ていても何も分からなかったものが、点と点を繋ぎ線にし、線と線を集め面となり、面と面が集まり立体と化す。
見事な本でした。
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高校生向けの戦争の歴史だということで読んでみたところ、想像以上に本格的な内容でした。日本の歴史を肯定するのでもなく、自虐的に振り返るのでもなく、客観的な事実から詳細に描かれています。時間を空けて再度読んでみたい。