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不確実性という言葉がビジネス誌だけでなく、一般の評論にまでのぼり、今までのやり方では…、と聞かれる今の世の中で、どんなマーケティングを行っていけばいいのだろうか、という問いに応える形で書かれた本。
何が企業の致命的要因になるかそう簡単には分からない(もしくは全く分からない)のが現状である。という所から話はスタートする。
バタフライ効果ではないが、本当に瑣末なところからでも何が起こるか分からない。そしてそんなとき、誤った判断を選択する(or 過去にそのような選択を取っていた)場合、企業に対して致命的な被害をもたらす。一方で、そんな中でも本質を見出して、ライバルがカオス下で苦しむ中、爆発的成長を遂げる企業も存在する。そんな中で、いかなる事象が原因となりうるだろうか、マクロ視点での分析から始まり、企業内にカオティック・マネジメント・システムの設計を説く。
そもそも、大学院にてカオスとか不確実性の研究がしたいと思っていたから興味を持って読んだ。ブラック・スワンを読んだから思うのかもしれないが、やはり世界全体が不確実に動いているのは事実であるなー、と感じる。
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著者は、かの有名なフィリップ・コトラー氏である。
また、この書籍は、トム・ピターズもお薦めしている。まぁ、トムの推薦は
あまり当てには出来ないが、コトラー氏の最新の書籍に目を通すことは決して無駄に
ならないと思う。
現世界は、未知のリスクに常にされされている。今までの常識や戦略は通用しない
カオティクスの状態だからだ。この危機に対応するには、カオティクス・マネジメントが
必要である。それを説明する。というような内容になっている。
そこで、そのカオティクスマネジメントの中でもまずコアになるのは、
早期に”変化しつつある状態”を知る事である。そのために、
1.変化を直接肌で感じる
2.フィルターを取り外す
3.戦略の間違いを認める
以上である。これが出来ているとまずはスタートラインに立てるだろう。
後は、シナリオ・プランニングを作成する。
まぁ、シナリオ・プランニングを作成する事は、恐らく大企業なら行っている事だろう。
しかし、そのシナリオになったときに、実際に行動を移すことはなかなか難しい。
というのは、本書でも重要ファクターとして、
1.反応性
2.強靱性
3.弾力性
を上げていて、その内の一つ「弾力性」は、日本企業にとってやっかいな事象を含んでいる。
まぁ、簡単に言えば「人を簡単に解雇出来ない」という事だ。
ここさえクリアに出来れば、結構日本企業全体的に良い線を行けると思うのだが。。。
まぁ、難しいからこそ達成出来た数%の企業が生き残っていくのだろう。
以上
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ま、それなりに良いことは書いてあるけど、驚くような新しい発見や気付きが得られるような本では無い気がする。
悪くはないけど、良くもないかな。ま、このような事態にすら気付いていないダメ経営者が大量に居るので、そんな彼らへの警鐘としては筆者のネームバリューをもってして知らしめることを目的とするのであれば良いのではないかと。
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カオティクスマネジメントシステムの構築が重要となる。
キーシナリオを決める。
反応性、強靭性、弾力性を着実に高めなければならない。
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世の中、乱気流の時代が当たり前 (New Normalと呼んでいる)。巻き込まれて死なないように、そこから絶えず生まれる機会を捉えれられるように、これまでとは違うマネジメントシステム(=カオティックス・マネジメント・システム)が必要だという本。マーケティング論で有名なコトラーさんの本ですが、マーケティングというよりも経営戦略論に近いかと思います。もちろん、「カオティックス・マーケティング戦略」の提言はよくできています。
3章にまとめられたカオティックス・マネジメント・システムとは「早期警報システム」と「キーシナリオの構築」と「戦略の選択」からなるシステムということになります。シナリオ・プランニングとどこが違うのか説明できないですが、前提として時代が激しく動くことを前提としたリスクマネジメントに強く力点が置かれているところでしょうか。
結局、あくまでフレームワークであって具体的な戦略は各企業によって異なる(当たり前)として、企業に求められるものは、反応性、強靭性、弾力性を高めることが大切だと説いています。
企業にある各部門でどういうことに注意すべきかというのも列挙されていますので、それぞれに参考になるところはありそうです。
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マーケティングの大家のコトラーの本。
現在は、先の見えない時代であり、
不測の事態に備えるための戦略が必要、という話。
リスク管理に関する考え方が学べる
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シナリオ・プランニングを発展させた手法論。のようだが、ぼくにはシナリオ・プランニングそのものに見えてしまった。そのため、得られるものはあまり多くはない。
本の後半では、各部署ごとの打ち手を紹介してくれているが、各論はない。不況期はコスト削減からどうしても逃げられないが、コトラーはことさら不況期時点での投資(M&Aやマーケティング費用など)の重要性を主張しているため、実務的にはそのまま使える手法論ではない。
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読み終わっていたのに、書いていなかった。
一言で言うと、基礎理論がしっかりしていないと、本書で言いたいことの半分も理解できないということだ。
マーケティングの神様のようなフィリップ・コトラー先生の著書だが、リーマンショックで乱降下が激しい競争激動社会でどのように企業を経営していくか、市場に左右されない舵取りを行うかを指し示しているが、まずは既存のマーケティング著書を理解した上で、応用編としての実例として読み込んでいくべきだろう。
事例が沢山あるし、書いていることももっともらしいので気持ちがいいが、決して我々のような末端がまねするべき事象ではないので、お勉強ということで理解しておく様に。
あくまで経営者、もしくは最低でも部門長が実行すべき内容である。
その距離感をわかった上で読み込むには非常に面白い文献だと思う。
最初に読み終わったのが今年の5月だったが、その時は理解が出来ていなかった。今一度読み込んで思ったのは、その時よりはずっと理解できていたという事実。
この半年でいろいろ学んだということなのだろう。
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・反応性、強靭性、弾力性のある組織づくりが肝要
・「自分は世界を変えられると本気で信じている人間こそが本当に世界を変える(スティーブ・ジョブズ)」
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マーケティング論の大家フィリップ・コトラーによる「乱高下する時代におけるマーケティング・経営手法」についての著書。
マーケティングのことも書いてますが、どちらかというとマネジメントの方に重点が置かれており、コトラーの本としては新鮮。
内容的には、09年のリーマンショックに代表される突発的な不確実な状況に対応するための仕組み(=カオティクス)の構築を提唱しているもの。
驚く程斬新な内容というわけではないですが、こういう切り口の本は少ないので結構興味深い内容でした。マーケティングに興味がある人は5章だけを読んでみてもいいかもしれませんね。
ただ少々専門的な用語も多くでてくるので、初学者向けではないでしょう。
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リーマンショック直後の時期に書かれた本。一律コストカットに走った企業と、優先順位をつけて投資すべきところは削らなかった企業の差が、景気回復期にはっきり出ている。
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カオティクスマネジメントを行うには?
→様々なマクロ経済効果を見極め、それと同じように様々な一連のシナリオと、それに伴う適切な戦略的対応を構築した上で、反応性、強靭性、弾力性のある企業作りを目指して行動を起こすべき
1.早期警戒システムを開発して、乱気流源を検知する
2.キーシナリオの構築でカオスに対応する
3.優先順位の高いシナリオとリスクに対する態度に基づいた戦略を選択する