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みんなのレビュー867件

みんなの評価4.2

評価内訳

862 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

長期間をかけてできあがった作品

2010/05/02 07:04

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る

新参者 東野圭吾 講談社

 第1章から第9章まであります。最初は、各章が独立した短編集だと思って読み始めました。第4章まで読んで、そうではなく、各章が関連している長編だといくことに気づき、あわてて第1章に戻り、登場人物の相関図を紙に落とし始めました。各章の発表年は、2004年8月から始まり、2009年7月に完結を迎えています。5年間という長期間の製作に驚嘆(きょうたん)しました。
 6月10日午後8時頃、ひとり暮らし45歳の三井峯子さんが絞殺されます。舞台は東京の人形町です。行ったことはありませんが、本書中に江戸時代の趣(おもむき)を残す人情味が厚い商店街であることが最初から最後まで詳しく綴られています。
 読み始めに、「加賀恭一郎」という刑事の名前に覚えがあることに気づきました。同作者の作品「赤い指」に登場していた人物です。「赤い指」もこの作品も同一趣向の内容となっています。最初は、人間が動く基準は欲望だけなのかと絶望的な気持ちになります。そこからどんでん返しがあるのですが、それはあまりにも美しすぎる。気持ちが引きます。ただ今回の場合は、三井さんの死について、家族や知人たちが、それぞれ重い責任を感じていることについては納得します。
 読み手の犯人探しについて少し書きます。だれが妊娠しているのか、人間なのか、それとも犬なのかまで勘ぐりました。殺人犯人が、別れた夫では推理小説になりません。320ページで、加賀刑事がすべての独楽(こま)を買い占めた理由がわかり、そういうことなのかと虚を突かれました。さすがです。
 捜査途上において、上杉刑事と加賀刑事のコンビがしっくりいかないところは、現実の職場でのリアルな人間関係が表れています。警察以外でも、こういうことで、あたりまえのことがあたりまえに進まないことがままあります。そして、親として、こどもにどう対応していくべきかという命題はとてもむずかしい。子育ては失敗ばかりです。

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紙の本

「13」よりかなり好かったです・・・。

2009/10/03 21:55

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:イニエスタは凄い! - この投稿者のレビュー一覧を見る

「秘密」と「白夜行」は、★★★★★★。
これは、★★★★です。
ちなみに、近々映画化される「さまよう刃」は、★5個。表現に困ってしまう力作だと思います。
もちろん、個人の好みの問題なので、一概には言えませんが…。

ネタばれにならないように書評を書くのは厳しい面が多いのですが、これからこの本を読もうとしている方、もしくはどうしようか迷っている方に言えるのは、1960・70年代ならともかく、2009年の世知辛い世の中に生きている我々にとっては非常に有難い、心温まる部分もある極めて日本的な日本人にしか理解出来ない快作だと言う事です。

書籍代は決して高くないと思います!

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紙の本

いいね

2013/07/02 22:55

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ゆみぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る

日本橋の 風景や そこに暮らす人びとと そこに 溶け込もうとする 加賀刑事。
素晴らしい 作品でした。日本橋に 行きたくなります。

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紙の本

カバーほど斬新な内容ではありません。東野にとっては新しい試みなのかもしれませんが、私としては同じような話を他の作家で読んでいるので、驚きもしない。とはいえ、良くできた展開で、これでもっとユーモアがあれば、と思うんですが、そうするともっとほかの作家に近くなってしまいます。難しいですねえ、実力のある作家の新展開って・・・

2010/03/15 19:45

10人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

面白い表紙だなあ、って思って注を見たら、装幀 岡孝治、はともかく、カバー抽象画 大場玲子、ってあるのを見て。これは何だ?
って思いました。カバー抽象画? だって具象ジャン・・・で、二日間考えました。じっとカバー表の右側にある町の風景を見つめます。む、これってもしかして写真? そういう目で見つめると、どうもカバー後の町の光景も写真のような気が・・・

ていうことは、大場玲子の抽象画っていうのは、この町の上空にある蒼い丸とそれを繋ぐ墨らしきもので描かれた波のようなもののこと? じゃあ、写真は誰が撮ったの? なんて思うんですね。面白いというか斬新なデザインだけに、同じ表記するならそこまで書いておいて欲しかったな、とブツブツ・・・

で、早速、内容。タイトルにある新参者、っていうのが日本橋警察署に着任したばかりの刑事・加賀恭一郎です。はっきりいえば、この小説の全てが加賀一人の造型にかかっていて、それは確かに成功しています。そのかわり、他の登場人物は全て類型的。無論、みんな裏の顔を持っているという点では一筋縄で行くような連中ではありませんが、さほど面白くはありません。ということで各話について触れましょう。

目次

第一章 煎餅屋の娘(小説現代2004年8月号):美容学校に通う菜穂の母親は小学校に入る前に交通事故で亡くなった。以来、父親・文孝と祖母の聡子との三人暮らし。煎餅屋『あまから』の店を任されている聡子の入院給付金のことで家に来ていた生命保険会社の人の話を聞きにきたのが・・・

第二章 料亭の小僧(小説現代2005年6月号):人形町の料亭『まつ矢』で働く17歳の修平は、女将の頼子のことを尊敬している。そして、仕事中に彼に人形焼を買いに行かせる主人の泰治のことが、少し鬱陶しい。頼子に呼ばれて『檜の間』に向かった彼を待っていたのは・・・

第三章 瀬戸物屋の嫁(小説現代2005年10月号):瀬戸物屋『柳沢商店』では、店先でも裏でも義母・鈴江と嫁・麻紀とのあいだで言い争いが絶えない。間に立つ尚哉は黙って二人の話を聞くばかり。元キャバクラ嬢というだけで嫁を毛嫌いする母もだが、決して主張を曲げない妻も凄い。そんな麻紀のところに・・・

第四章 時計屋の犬(小説現代2008年1月号):『寺田時計店』の主・寺田玄一は時計の修繕にかけては一流の腕を持つ。そんな主人から影文はいつも叱られている。そんなところに現われた男が、玄一に訊ねたのは、彼が犬の散歩に行っているときに何度か出会った女性のこと・・・

第五章 洋菓子屋の店員(小説現代2008年8月号):洋菓子店『クアトロ』に週に二、三回顔を出してはそこでケーキなどを食べていく女性、でも今日はお目当てのものがなかったのか、携帯に電話がはいったせいか、美雪と少し会話を交わしただけで帰ってしまった。そして、清瀬弘毅のところに父親から電話があって離婚した母が・・・

第六章 翻訳家の友(小説現代2009年2月号):翻訳家の吉岡多美子は亡くなった峯子のことが気になって仕方がない。大学時代からの友だちだった峯子は、大学を出てすぐ結婚したのが不満らしく、いつも不満ばかり言っていた。そんな彼女に翻訳の仕事を紹介したら、彼女はとうとう離婚して・・・

第七章 清掃屋の社長(小説現代2009年5月号):主役に抜擢された清瀬弘毅は、母親のことが気になって役になりきれない。事情を良く知る演出家の勧めで役を降りた弘毅が向かったのは、母親が離婚の時に世話になったという弁護士のところ。一方、父親の』直弘は経営する清掃会社のことで長い付き合いの税理士から・・・

第八章 民芸品屋の客(小説現代2009年6月号):実家が日本橋で呉服屋を営んでいる雅代が人形町に伝統工芸の店『ほおづき屋』を出して24年。いい商品を集め、それが認められてなんとかやってきた彼女の前に現われた男は、最近、独楽を買った人間がいないか聞いた後、急に・・・

第九章 日本橋の刑事(小説現代2009年7月号):上杉博史は練馬署から日本橋警察署に移ってきたばかりの刑事について、鋭い洞察力を駆使して、いくつもの殺人事件を解決に導いた、またかつては剣道で全日本を制したこともある、と聞かされていた。しかし、実際の男はどこか飄々として、そんな気配が感じられない・・・

で、これを出版社のHPがどう宣伝しているかというと
              *
もう、彼女は語れない。彼が伝える、その優しさを。悲しみを、喜びを。
日本橋の一角でひとり暮らしの女性が絞殺された。着任したての刑事・加賀恭一郎の前に立ちはだかるのは、人情という名の謎。

舞台は、日本橋。江戸の匂いも残るこの町の一角で発見された、ひとり暮らしの40代女性の絞殺死体。「どうして、あんなにいい人が……」周囲がこう声を重ねる彼女の身に何が起きていたのか。着任したばかりの刑事・加賀恭一郎は、事件の謎を解き明かすため、未知の土地を歩き回る。

「こんなことが出来ればと思った。でも出来るとは思わなかった」――東野圭吾
              *
となります。最近、東野の小説を敬遠してきたせいで、彼の作風の傾向がわからないのですが、これって雰囲気が西澤保彦に近い感じがするんです。なんていうか全体を包む柔らかさ。これをもっと文体で先鋭化していくと伊坂幸太郎になるんでしょうが、なんていうか全てをウロボロス的に円環させて楽しむ、っていう伊坂流ケレンはない。

ま、そこに東野に特徴的な人間への視線を見ることができるんですが、私はどうもその優しさが苦手です。なんていうか正論! っていうのが鬱陶しい。無論、殺人者の更生を描くようなウザさはないんですが、もっと人間ていい加減で、嘘つきで、不器用で下品で、馬鹿で、それでも愛しいというか・・・

私はそれを一言でユーモア、で括ってしまうんですが、東野にはこれが不足しているかな、でも漸くそちらに目を向けたかな、なんて思うんです。無論、以前の作品に『毒笑小説』っていう、タイトルからはブラックユーモアとしか思えない作品があることを承知してはいますが、なにせ未読なもので言いにくい・・・

最後に帯のことばをタイポグラフィックに再現してみましょう。

日本橋の一角で
ひとり暮らしの女性が
絞殺された。
着任したての刑事
加賀恭一郎の前に
立ちはだかるのは、
人情という名の謎。

もう、
 彼女は
  語れない。
 彼が伝える、
その優しさを。
 悲しみを、
喜びを。

以上です。

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2009/09/08 03:09

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2009/09/19 23:08

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