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なんか私には物足りん!
私の中の人間喜劇的には、正直チョイスがびみょ〜ん…ような、気が。
びみょんでもいい、人間喜劇の新邦訳出すなら、誰か禁治産とかピエール・グラスーとか無神論者のミサとかアルシの代議士(未完)とかを、お願いしますです。
っかいっそ、人間喜劇の完全版全集出して下さいお願いします。
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俺の好きなバルザック作品たちとは毛色がやや違うという印象。
やっぱりバルザックの本領は長編だと思う。
「グランド・ブルテーシュ奇譚」
浮気妻のほうもなかなか肝が据わっているが、こわは旦那がかなりツワモノ。話の本筋はまあベタか。個人的には旦那が死んだ真の理由を想像するのが楽しい。★★★
「ことづて」
いやあ恋愛は素晴らしいですなあ、と素直に思っておけばいいんですかね。★★★
「ファチーノ・カーネ」
事実か、妄想か。自分にとっての真実が、必ずしも他人にとってもそうとは限らないのです。★★★★
「マダム・フィルミアーニ」
いやいや、ここまで純粋だともはやファンタジーでしょ。★★★
「書籍業の現状について」
出版社・取次・書店の無駄なマージン挟みまくりの構造は、昔っからの慣例なんだなあ。★★★
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(2010/01/22購入)(2010/01/24読了)
以前からバルザックを読んでみたかったので。
「グランド・ブルテーシュ奇譚 」
こういう話し好きだ。
ところで、スペイン人青年の死体はそのままなのか?
━━ あそこにはだれもいないと、きみは十字架にかけて誓ったではないか。
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トルコ人にとってアヘンに夢想を求めたように、ヨーロッパ人の想像力は読書が文学に求める感覚的刺激によって育まれるのだ。啓蒙の光が広がり、教育費用の低下、コミュニケーションの高速化といったものが、書物の生産をごく当たり前のことにした。
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暇つぶしにしかならなかった。この作品集に特別の価値があるとは思えない。
ただ、つまらなくはなかった。
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バルザックの本を余り面白いと思って読んだ事は、実はあまりなかった。もったいない事をしていたのかもしれない。そして、宮下訳はいつも期待通りの面白さがある。短編の選び方にもセンスがあると思う。
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『グランド・ブルテーシュ奇譚』という短編ののっけから、
ホラーでぶっとぶような話。
≪人間喜劇≫と解説ではあるけど、どちらかというとトラジティー寄りではないかと思う。
グレート・バルザック。
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バルザックの本を初めて読んだ。5篇の短編集で一番気に入ったのはファチーノカーネかな。それ以外も読み応えはあったけど、エンディングが結構童話集でお決まりのパターンという感じのものが多かった。でも内容の節々に哲学的な要素が含まれていて、マダムフィルミアーニに至ってはかなり特殊な始まり方をしていて私にとって新鮮に感じられた.
一つだけエッセイが載っていた。19世紀のパリの書籍業についてでもっともな批評が書いてあった。
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グランド・ブルテーシュ奇譚
ことづて = Le message|| ファチーノ・カーネ = Facino Cane|| マダム・フィルミアーニ = Madame Firmiani|| 書籍業の現状について = De l'etat actuel de la librarie
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「グランド・ブルテーシュ奇譚」
「ことづて」
「ファチーノ・カーネ」
「マダム・フィルミアーニ」
「書籍業の現状について」
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はじめて読むバルザック。短編だからなのか、読みやすい。語り口が、シャーロックホームズの短編に似てる。19世紀ヨーロッパの共通構造なんでしょうか。
次は長編かな。
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「人間喜劇」から4編を選んで編まれた短編集。訳はラブレーの宮下さん。
とにかく表題作が良いんだけど、どれを読んでもバルザックはやっぱりいいなとしみじみと感じていた。バルザックの皮肉はよい。
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バルザックはやっぱり面白い!
谷間の百合、ゴリオ爺さんの次に読んだこの短編集。
表題作の浮気する妻への夫の復讐の話と、お金の話、ファチーノ・カーネが好き。
素直に読み終わって違和感を覚えたマダム・フィルミアーニはフィルミアーニ夫人は死亡確認書や遺言など、必ず手に入ると信じていたからこその行動なんじゃないかと邪推。それに見事に騙される男達、と見たら面白いんですが…。
是非人間喜劇全てを文庫化してほしい。
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多数の作品から成る『人間喜劇』より厳選された
短編4編+評論「書籍業の現状について」を収録。
「早過ぎた埋葬」(!)系の表題作が猟奇的だが、
それにしても、この時代(19世紀前半)のヨーロッパでは
上流階級の人々が配偶者に隠れて若い恋人とあれやこれや……は
普通のことだったんだろうかと首を傾げる。
きっと珍しくはなかったんだろうな――と思っていたら、
巻末の年譜にバルザック自身の「あれやこれや」が記されていて
笑ってしまった。
未亡人を口説いている最中に
家事を引き受けてくれたメイドさんのような女性と「できちゃって」
いただとか、やりたい放題。
人生の経験値が高ければ、それだけ
様々な人物造形を緻密に行えるテクニックが身に着くだろうけれど、
いやはや何とも(笑)。
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夫ある女が若い愛人が出来た。夫にばれそうになる。さあ、どうなる。
1800年代のフランス。なんだかんだ、まだまだ男尊女卑。
名誉を重んじる貴族の世界。
バルザックらしき若者が、田舎町グランド・ブルテーシュで、謎の封鎖された豪華な館を見つけます。
立ち入り禁止になっています。
年老いて亡くなった貴族の夫人の館。
遺言で、死後50年(だったかな)は、誰も入ってはいけない、と…。
その謎を、ヒトから聞いて知っていくミステリー。
話は遡ります。
地方貴族の美人な奥さんが居る訳です。これ、つまり年老いて死んだ館の貴族夫人の若かりし日。
奥さんですから旦那さんがいる訳です。
なんだけど、この奥さんが、スペイン人の貴族と不倫の恋に落ちます。
このスペイン人の若い男性っていうのが、捕虜なんですね。戦争の。
捕虜なんだけど、まあ、貴族の時代ですから、その地方でゆったりもてなされている。
脱走しなければ、名誉ある待遇な訳です。
そして、夫の目を盗んで屋敷で密会します。そこに夫が帰ってきます。逃げる暇がなくて、続きの小部屋に隠れます。
怪しんだ夫が部屋に入ってきます。緊張です。緊迫です。
夫は、小部屋に、間男がいる、と気づくわけです。
ところが、妻が、誰もいない、という。あたしを信じないの?という。そこを開けたら、信用してないってことね。終わりよあたしたち。みたいなことを言います。
さあどうする。
どうなる。
ネタバレになりますが、まあこの本を読もうという人はまず居ないでしょうから(笑)、書いちゃいます。
夫は開けません。
ただ、その場から一瞬も外さず、逃がしません。
そして、召使に命じて。
左官屋さんを呼びます。
妻が見ている前で、小部屋の入り口を煉瓦で埋めてしまうんです。
妻がいろいろ言います。でも、「誰もいないと言ったじゃないか」「…」。
そして、妻は倒れてしまいます。
夫は、看病せねば!…と…妻が嫌がるのに、ぴったり部屋に付き添います。
夫か、夫の意を受けた召使が、必ず、必ず、24時間、部屋にいます。
そして…2週間…それ以上…。
怖いですねえ…。
と、言うお話です。
「グランド・ブルテーシュ奇譚」
これは、表題になるだけあって、実に面白かったです。戦慄です。
バルザックさん、と言う人も、読んだつもりで読んだことが無かった(と思う)んですね。
特段理由なく、ふらっと購入して読んでみました。短編集。
時代背景とかの勉強をさほどせずに、「まあ、分からないことは飛ばせばいいや」というくらいの雑な読み方。
他に
「ことづて」
若き日のバルザックらしい青年。旅の空で意気投合した、これまた若き青年。
この青年には人妻の愛する人がいる。今から会いに行く。
だけど事故死してしまう。
その悲報を、仕方なく、その人妻に伝えに行く。
でも、行ったら当然夫もいる…
「ファチーノ・カーネ」
若き日のバルザックらしき青年が、老いて盲目のイタリア人から、身の上話を聞く。
運命の恋に翻弄されて、受難したイタリアの日々。隠された財宝…。
「マダム・フィルミアーニ」
未亡人のマダムと若き青年の恋愛。
名誉とモラルの為に財産を手放すことで、ふたりは愛を深める。
「書籍業の現状について」
エッセイと言うか、論考というか。
19世紀のイギリスやフランスの出版界。
芸術に理解の無い資本家に出版を握られてて問題だ、みたいな。
表題作以外は、さほど感心はしなかったんですけどね。
わりに、「年上の女性(人妻)と青年の情事」が好きなんだなあー、という(笑)。
こういうところから、「フランスっぽい」というイメージができるんだろうなあ、と思いました。