紙の本
正義の救急車ジャック 熱血のロードノベル
2010/03/08 12:28
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る
版元を変えて、公務員シリーズ復活。
消防モノですが
今回は救急隊の機関員(運転手)生田温志が主人公。
『鎮火報』『埋み火』の主人公大山雄大の元同僚です。
日明恩は、説明が長すぎるという欠点があるのですが
本書でも70ページまでは退屈。
また視点を勝手に変えてしまう。読みにくい。
すべてを書かないと気がすまないのでしょう。
本当は筆力があるのに、こういう点を直していかないと
読者が離れてしまいます。
渋谷消防署恵比寿出張所に転属して3か月の生田は
ベテランの隊長筒井と
優秀ですが、融通が利かない
救急救命士の資格を持つ女性隊員森とともに出動。
病人を無事、病院に届けた帰り
路上で喀血している男性を収容します。
その男が突然、ナイフを振り回し
森を人質に救急車ジャックに出ます。
彼は、別の男に家族を人質にとられており
その男の要求は、80キロで走りながら
いくつかの病院を巡ること。
それぞれの指示にはタイムリミットが設けられています。
さらに物語をおもしろくするのは
消防無線を傍受する趣味の17歳の女子高校生の
視点も描かれること。
彼女を通して、ネットでの消防無線の掲示板や
世間の動きも読んでいくことになります。
こんな趣味があることも
ネットにこんな掲示板があることも
知らなかったので、興味深い。
さらに、テレビ局に入った犯人からの犯行声明を
いたずらだと握りつぶしてしまった新人の徳居。
マスコミ側の動きも描き、臨場感を高めます。
この時、生田の奥さんが登場するのですが
彼女が傑作。人間ドラマがいいですね。
犯人の本当の要求が透けてしまうのは
やっぱり最初に説明しすぎるからでしょう。
サラッと流すと、最後にカタルシスが
下りてきたのに残念でした。
しかし、救急車ジャックの最中は
隊長が刺されたり、森にも不慮の事態が起こったり
また最後には消防隊の心意気が描かれ
正義感あふれる物語で、胸が熱くなります。
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久しぶりの日明さんの新作!待ち望んでましたー。
その期待感を裏切らない、日明節全開の熱い作品。
素敵です。好きです。
鎮火報シリーズに近い作品で前述が消防隊だったのに対し
今回は救急隊員にスポットを浴びせています。
救急患者の受け入れ問題などニュースで見たりしますが、
今作を読んでからだとその認識も大きく変わります。
こういったあたりを作品の中に自然と、そして現実的な問題として
僕らに提起してくれるのが日明作品のしっかりしたところだと思います。
当然、その分好き嫌いは別れそうですが...。
グッと喉の奥が詰まって鼻の奥がツンとするような
シーンが何箇所もあって本当に電車内で泣く寸前でした。
素敵です。好きです。
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救急車がハイジャックされた。都内の病院を指定の時間以内に駆け巡る。救急車のことってほとんど知らなかったので、勉強になったし、新知識が面白かった。
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元暴走族の過去を持つ消防隊員、生田は、周囲も認めるベテランの運転手。だが、二カ月前に異動してからは、慣れない救急車のハンドルも握らなければならなくなった。そんなある日、路上で倒れていた男を車内に収容したところ、突然、その男、悠木がナイフを手に救急隊員のひとりを人質にとる。同じ頃、警察とTV局に謎の男から犯行声明が入った。男は、悠木の家族を人質にしていることと、悠木に爆弾を持たせていることを告げ、二億円を要求する―。
《ブックデータベース より》
《2009年11月21日 読了》
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もしも救急車がジャックされたら…。
止められないとまらない、な感じでした。スピード感もあって素晴らしい。
いろいろ考えさせられる上に、勉強になりました。人を救うって難しい。
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日明さん、久々ですね。消防署シーリーズの救ちゃんズとは違いますが、救急隊員の日常と、非日常、そして、事件発生。
119には二度お世話になったことがありますが、心強かったです。何件目かの病院で受け入れが決まったとき「ちょっと遠いけど、大丈夫ですからね」と励ましていただいたりと、ほんとうに感謝感謝です。
いろいろ社会的に難しい問題がありますが、119についてあたらな視点が持てたような気がします。応援歌になれば良いなぁと思います。
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犯人の正体や結末については結構早い時期に読めてしまうんですけど、それで面白さが減るわけではありません。事が起こってからのジェットコースター的展開はじゅうぶん楽しめました。ただ、最後の暴走の必要性に今ひとつ説得力が感じられなかったので★一つ減点。
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あれなのね、鎮火報のつづきだったのね。
すごいだからおもしろかった。
このひとの話、すきだなぁ。
最後が常にここにおとしてほしいってとこで
きめてくれるの。
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怪我人を装った男に救急車がジャックされた!
犯人はナイフと爆弾を持っている。
しかも、その犯人は別の真犯人に、家族を人質にされ
脅され犯行を起こしたという
走り続ける救急車
マスコミとのカーチェイス
減り続けるガソリン。結末は?!
これはめちゃくちゃ面白かった
テンポよく話が進み、ドラマあり、涙あり。
ラストの消防車総出動のくだりは、最高だった~(実際にはあり得ないだろうけど
登場人物もみな魅力的。すごくよかった~!
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救急車がハイジャックされた――?!元暴走族の過去を持つ消防隊員、生田は、周囲も認めるベテランの運転手。だが、二ヶ月前に異動してからは、慣れない救急車のハンドルも握らなければならなくなった。そんなある日、路上で吐血して倒れていた男を車内に収容したところ、突然その男・悠木がナイフを手に救急隊員の森を人質にとる。同じ頃、警察とTV局に謎の男から犯行声明が入った。男は、悠木の家族を人質にしていることと、悠木に爆弾を持たせていることを告げ、二億円を要求する。
有川先生のオススメで、初めてこの作家さんの作品にふれました。連載小説をまとめたせいもあるのか、時間を追って区切りも良くて、難しい専門用語も説明を読みながらすらすら読み進められました。救急について素人ながら、彼らの実情を分かりやすく伝えているのではないかと思います。犯人の動機も、実際にあるに違いない事例が元なだけに納得します。社会全体で改善が必要だろうな、とも思う。改めて救急に限らず医療の現場で頑張っている人への敬意が湧きました。ただ一つ、文章の面で時々突然話し手が変わっていて"ん?"と思いました。読みにくいのでちょっと微妙な点です。
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凄いスピード感です。そして、相変わらず泣かせてくれます。
警察、消防ときて今度は救急。
日明さんの物語は知っているようで知らない仕事の現状を教えてくれます。
私は救急車を使った経験がありません。幸いなことに同乗したような経験もなし。
だから、受け入れ先が見つからないとか、救命士が何もできないとか、腹立たしいしおかしいとは思うけど、それだけでした。
この本は、そういうこともちょっと考えさせてくれる作りになっています。
でも、それよりも何よりも秒針を刻む感じの素早い展開に息を飲みます。
生田の兄貴がカッコイイんだ!! ほんとに、この人、すげぇ。
運転技術はもちろんのこと、妻のことをあそこまで手放しに誉められるのはカッコイイ!
あと知らないことは知らないと言い切れる所も素敵。
仕事に誇りを持って、家族に愛を持って、仲間に真摯である。
本当に良い漢やー!てなりました。
森ちゃんもかなりイイです。凛とした真面目な美人さん。
筒井さんも本当に良いおっちゃんでしたし、映像化してほしいくらいです。
ただ、もうちょっと雄大さんとかはっきり出てきたら嬉しかったな…と思わなくもない。
そういう意味では、これだけ読んでももちろん面白い作品なんですが、できれば「鎮火報」と「埋み火」を読んでから読まれると、さらに面白いと思います。生田の兄貴がどういう風に見られているかが分かります(笑)
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2010 1 4
面白い!!
有川さんが絶賛していて興味を持ったけど、これは確かに映画にしたら圧巻だろうなぁ~。
自衛隊物や消防士、警察物が好きな人にはお勧めの本です。
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おもしろい!
鎮火報Fire’s Outシリーズを読んでから読んだほうが、物語の細かいところまで楽しいかも。
星野さんとか、自分の道をちゃくちゃくと進んでいてめっちゃかっこいい。
どんだけ問題あるように見えても、ほとんどの人は、自分の仕事を誠意を持って一生懸命にやってるんだよ、というお話。
警察官の不祥事とか、救急患者のたらいまわしとか、学校の不信とか、官僚の汚職とか言うけど、ほとんどの警察官や病院や教員や官僚は一生懸命に真剣に取り組んでいる。
それぞれに事情があって、技術があって、理論があって、方法論があって、真剣にがんばってるのだ。
医療崩壊とか学校崩壊とかに見えるのは、見る者が立っている立場がちがうから。
患者とか子ども・保護者とか国民の立場を優先して考えることはもちろんだけど、働いている現場の立場、現場の実際を考えることも大切なことだと思った。
お互いの立場から考えること。
多くの視点からものごとを考えることが、いいシステムを作っていくのかな。
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ハラハラドキドキのサスペンスあり、ほろりとくる人情物あり、飽きずに一気に読みとおせました!
帯の文句通り、映画化、それが無理なら二時間ドラマなんかどうです?!
医療問題を違う視点で描いているなぁと。
桜ノ宮サーガといい、話題の神さまのカルテといい、小説でこんなにも問題を提起しているというのに、なかなか改善されないのはなんでなんだろう。
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救急車がジャックされた。手に汗にぎる話だ。ほとんどが救急車の中の場面なのだが飽きが来ない。救急隊員さんがとても男前。
エンターテイメントの要素もありつつ、医療の話もしっかり重い。なんとかしてほしいではなくて、なんとかしないといけないと思う。
2010/1/21