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大富豪の娘として育てられた心優しき少女セイラ。死別した母親の母校である全寮制の女学院に通うことになるのだが、父親の急な事故死から生活が一変。使用人としてこき使われることになり、院長や特定の生徒から壮絶なイジメを受ける。
しかし、それに屈すること無く、正義を貫き、どんなときでも元気に立ち向かう少女の物語。
原作はあまりにも有名な児童文学。2009年にテレビドラマ化されたものを見た。
外国の童話みたいな世界観がドラマでも出ていて、身近には感じられなかったんだけど、小道具や衣装などの演出も凝っていた。「消えてちょうだい!」「あなたって本当に疫病神なのねっ」なんていうドラマ、今時昼ドラくらいしか無い。
たまにはこういうのもありだ。
何と言ってもやっぱ主演セイラ役の志田未来ちゃんがハマり役!お嬢様としての気品ある立ち振る舞い、一変してイジメと重労働に必死に耐え抜く姿、そして真っ向から意志を伝える強い姿勢も、見事だった。
院長役の樋口可南子も迫力あって怖かった。
児童文学なんだけど、人間の深い所付いてくる部分がある。
どんなことでも正論を貫くセイラだが、それが時として当事者にとっては触れて欲しくない場合であることも。
正直でまっすぐ過ぎる態度は、人を傷つけたり、逆撫でしてしまうこともある。たいていの人間はなんとなく空気を読みながら上手く生きているので、セイラのような子は稀にいないし、誤解を招いてしまうときも確かにあるだろうな、と感じた。
でも私はセイラみたいな、逆境に負けずに、そして人を憎まない純粋な子は好きだ。