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H21.9月に発刊された本だけど、記載された内容が民主党によってどんどん実行に移されつつあるところが面白い。読み応えある。
改めて政策の前面に出てきてもらいたい人。
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200901/日本のETC機器にはドライブスルーでクレジット決済できる機能がついている。役人の発想で利用者が使わないような機能をETCに織り込んだために国際的な相場から言うとバカ高い/郵政民営化は不可避だった:橋本財投改革で、特殊法人から郵貯へのミルク補給はできなくなり、適性な金利で借りてくれる融資先を見つけなければならなくなった。だが規定で郵貯は低金利の国債以外での資金運用は認められていなかった。これでは経営が成り立たなくなるのでこの枠組みを外すしかない。しかしそうなると運用に失敗した場合の経営責任が取れないので民営化するしかなかった/郵政民営化を白紙に戻したら、既にミルク補給(財投)の仕組みがないので差益を稼げず、経営が破綻する/一番まずいのは、民営化するとも国営に戻すともいわない中途半端な状態:誰もきちんとガバナンスしないということ/日銀が日本銀行券を発行した場合、発行高は日銀の負債となり、見合いの資産として国債を購入することになる。日本銀行券には金利が付されていないが、国債には金利がついているので、日銀は将来にわたって毎年、日本銀行券×(金利-製造費用)の収入が得られる/ハイパーインフレは絶対に起こらない/ハイパーインフレの定義は、月率50%、年率13000%以上のインフレ/明治時代の先人の足跡を振り返れば、未曾有の経済危機は、古くなった日本の制度のほころびを点検し、今後、100年耐えうる国づくりの基礎を築く千載一遇のチャンスと考えることもできる/
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うん。面白い。
政治の裏の世界が見れるのは興味深い。
しかし、小泉竹中-安倍の路線が崩れたのは実に残念。
郵便局へのミルク補給の話は初めて知った。
結局郵便局は税金で補填されていた。うまい具合に隠れ蓑を利用して。
郵政民営化に反対のKのような人間が大臣になるなんて世も末だ。ナムナム。
『男子の本懐』の話が偶然盛り込まれていて驚いた。
あの本だと、濱口井上賞賛的な記述しかなされていなかったが、
Wikiやら他の本を見ると、あの金解禁は昭和恐慌を招いたとの指摘があって、
まだ市場が成熟していない時期には、財政縮小は市場にダメージを与えるのかなあ、なんて思っていた。
が、なるほど。金本位制では自由な金融政策が実現できないからなのか。
その結果昭和恐慌が引き起こり、濱口は狙撃され井上は暗殺された。
高橋是清内閣で金本位制離脱・積極的金融緩和政策で脱出したと。
なるほど。合点がいった。
道州制などはやはりなかなか興味深い。
著者の話では、著者の方法による道州制を実現させると、
公務員を現在の約170万人から、45万人に減らせるらしい。
マジで!?ってレベルの減少だけど、本当にそこまで減らせるのなら、
すぐにでも実現に向けての筋道を付けるべきだと思う。
官僚っていうのは本当にどうしようもない人種なんだなあ。
一部、まともな人間もいるのだろうけれど、集合体としての官僚組織は悪であり、
一刻も早く力を削ぎ、国民の手に政治を取り戻さなければならない。
そうしなければ、志半ばで斃れた石井こうき議員も報われない。
なんとしても、官僚制共産主義国家である日本を変えなければならない。
が、今の民主党政権じゃダメだろう ┐(´ー`)┌ヤレヤレ
公務員の天下りを廃止したのは評価できるけどそんなレベルでは生ぬるい。
著者がいう、受益供与者の厳罰化なども実現して、
安倍元首相が志半ばにして実現し得なかった、公務員改革を実現させて欲しい。
--気になった言葉--
為政者は、誤った政策でなく正しい政策に命がけで取り組むべきである。(P152)
なぜ、変動相場制では、財政出動は景気浮揚につながらないのか。大規模な公共投資を行うと、雇用も内需も拡大するが、一方で為替の上昇によって輸出が減少し、経済効果を帳消しにしてしまうからだ。財政政策を実施するために、政府は国債を発行し、民間に売り、資金を集める。国債を売るということは、日銀の政策でいえば市中のおカネを引き上げることで、金融の引き締めになる。市中のマネーが減れば金利が上がる。金利が上昇すれば、円高になり、輸出が減る。その結果、内需による経済効果は、輸出減によって相殺され、結局、残るのは国債の発行による国の借金だけになってしまう。(P181)
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官僚の恐るべき実態を元官僚が隅から隅まで暴露。日銀もコテンパンにのめされている。守秘義務違反もへっちゃら。著者は命をかけて日本を救おうとしているのであろう。窃盗容疑の嫌疑をかけられながらも華麗に復活を遂げた。信念の人である。これからもお国のために頑張ってもらいたい。超金融緩和がこの人の主張である。有効なのかどうかは定かではない。しかし、座して死ぬくらいであればやってみるのも一興だ。本書のタイトルは、「恐慌は日本の大チャンス」。まさに現在の不況は寧ろこの国を見直す絶好の機会である。順調に経済が推移しているときというのは、ともすると問題があっても変革しようという機運が生まれないもの。長年にわたり放置されてきたこの国のいびつな官僚指導の統治機構、日銀の誤った金融政策。今こそこれを改める最後のチャンスなのだ。