紙の本
相変わらずの藤巻音頭
2009/12/11 15:49
11人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る
なんでも藤巻によれば日本国の財政は破綻寸前でもうすぐとめどないインフレが始まり金利が急騰して国債の利払いがかさみ財政が破綻し円安が急進するんだと。まあ、病膏肓に入るとはこのことか。どうしてここまで思い込めるのだろう。正直不思議である。
ここにひとつの報告書がある。英国のオックスフォード大学の教授が中心になって構成しているオックスフォードアナリティカというシンクタンク(正確には世界中に散らばった大学教授、研究者のネットワーク)が出したものなのだが、それによると「実は日本の財政は危機でもなんでもない」とある。なぜか。それは「日本政府が背負っている債務の総額は、確かに見かけ上は多額に見えるが、同時に日本政府は他国に類例を見ないほどの多額の金融資産を保有している。しかもその金融資産の大半が日本国債なので、これをネットすると、実は日本政府のネットの債務は実はGDPとほぼ同じ金額になる」というものである。同じことは経済産業研究所の小林慶一郎氏も言っていたし、元財務省の高橋洋一氏も言っていた。ではその日本政府が保有する金融資産の具体的中身は何かというと、郵便貯金と年金資産がそれにあたる。郵貯簡保という国営金融機関が保有する日本国債の総額は約300兆円。日本の特別会計に計上されている年金積立金の総額は144.7兆円。両方あわせた総額は約450兆円で、これは日本のGDP総額とほぼ同等なのである。何のことはない。日本政府は日本国民が営々と積み立てた莫大な金融資産をその支配下に置き、それを日本国債で運用しているわけだ。ご存知の通り金利の急騰とは投資家が保有する国債を投売りすることで起きる現象だが、政府が自分で保有している国債を自分から投売りする可能性はほとんどゼロに近いと英国の調査機関は考えている。そして日本国債は外国人はほとんど保有していないので、彼らの動向はほとんど気にする必要がないとまで付記してある。
だからこそ日本の長期金利はここ10年ずっと低値で安定しているし、今後もかなりの長期にわたり安定的に推移することが見込まれているわけである。
フジマキ、これくらい勉強しとけや。藤巻をありがたがる読者諸氏も、私の書評を見て少しは勉強して、研鑽を重ねてくれたまえ(笑。
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1992年 英国中央銀行VSジョージソロス
正確には、ドラッケン・ミラー
ポンドが急落しなくてもほとんど損はなかった。
サブプライムローン
流動性リスクを軽視
BRICsは大丈夫か
失業率
リーマンが潰れたころは高所得者が失業
今は低所得者の失業
だから国全体の消費には影響しない。
1950年
日経平均:100円 → 100倍に
銀行預金:3年もの平均5.5% → 18倍
(1+0.05)^60 = 18倍
円が高すぎるから、日本ではマックが100円で売れる。
「マックが100円で売られている」という事実から実質レートを
考えるのはおかしい。
経常黒字 20兆円
||
貿易+サービス 7兆円
+
所得収支 14兆円 (海外に投資したものの配当金と利息)
日本は、現役で働いているというようりも、リタイアして海外投資の配当と利息で生活している。
2008年8月、貿易赤字
全世界で金利が急速に低下→所得収支も減少するはず
→経常赤字→ドル不足
石油や農産物を買うにはドルが必要
★覚えておくべき数字
累積赤字 :860兆円
毎年の赤字:30~40兆円
GDP :米国:1500兆円
:日本: 500兆円
:中国: 300兆円
個人金融資産:1410兆円
外貨準備額:中国:2兆ドル
:日本:1兆ドル
マーケット:10年債 :日本
:米国
政策金利:日本
:米国
日経平均
NYダウ
$/\
ユーロ/\
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前半はポジショントークを意識せよ、ということで、「新聞のマーケットコメントは客観的」、「チャートは有効な予想手段」、「長期金利の上昇は日本に悪い」等のキーワードを元に、資産効果を背景にした株価上昇、金利、為替の動きを解説。後半は、来るべき長期金利上昇時代に備えた、ポジションの取り方(オプション取引の活用方法)を書く。前半部のポジショントークは有用で、まずその識者の立ち居地を知る為に情報源の多様化(bloomberg)位は読もう、ということと、ベンチマークとして、米国の金融機関の株価位はチェックしようと思った。
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さまざまなマーケットの誤解を分かりやすく解説してくれている。
今後の相場観として、
株高、円安、金利上昇と考えており、その対策を書いている。
自分としては、金利の仕組みなど大変勉強になりました。
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著者は、藤巻氏である。
藤巻氏の紹介は、恐らく言わなくても分かるだろう。
それだけ、有名であり、実績も持っている人だ。
氏の著書はなるべく読むようにしている。そして、本書は、久しぶりである。
内容は、タイトルに良く現れていてあらゆる金融情報、経済情報等はこのように
読んだ方がいいよって事をつらつら書かれている。そして、本書で最もコアな意見は、
1アナリスト、政府等の意見はポジショントークであることを忘れるな
2簡単に儲けることは出来ない。はっきりいって勉強が必要だ。
3必要なのは、良質な情報と経済を正しく予想する脳みそ
以上の三点だろう。
また、本書で勉強になることは多数あると思うが、やはり最後の長期金利上昇局面での
儲け方、つまり債権売買の方法だろうな。しかし、これはデリバティブの一種なので、
かなりの商品知識を知らないとならないことが確かなようだ。
しかし、本書を読めば分かると思うが、いくつかの点で「??」と思う点もある。
例えば、「日本の長期金利の上昇は経済に悪いという誤解」という点、もちろん氏の
言っていることも一部で正しい。だが、一方で日本の累積借金に鑑みると、明らかに
税による歳入は全てふっとびかねない。まぁ、この議論をすると終わりがなかなか
見えないことになるので深くは言わないが、結局そんなに経済って簡単じゃないよ。
と思っている。個人的には。
それにしても、藤巻氏の執筆内容は素人の自分でも大変分かりやすく書かれている点が
いつも思うが非常に優れていると思うし、色々と勉強になることには間違いないので、
買って読んでみるのも悪くないだろう。
以上
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『藤巻健史の実践・金融マーケット集中講義』と重複する部分はあるものの、これも現実のマネー経済を学ぶ上ではためになる本だと思います。
まあ、現実に金融界で設けたりするのは簡単なことではないと思うのですけれども(笑)
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買ってから寝かせておいた本。マーケットの予想が書いてあったが、まだその通りにはなっていないようだ。この先マーケットはますますどう動くか分からないので手を打つべきかどうか悩む。難しい。
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日本売りの見方については賛成なのですが、
それがいつ口火を切るか分からない。
したがって彼の言うことは正しいのか正しくないのかまだ分からない。
ただし危機感を煽っていただき、その時が来たときにどうするか考えるきっかけになりました。