紙の本
日々是修行日和
2010/10/16 11:15
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ももんじゃ05号 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1 本書は、寺の娘の著者が、実兄(お坊さん)をモデルに御坊さんやお寺での生活を紹介する漫画である。なお、著者は、鋼の錬金術師の荒川弘氏のアシスタントをしているそうな。確か、鋼の錬金術師の最新刊の四コマ漫画のところに著者のお名前があったと思う。
2 著者の実家は、臨済宗のお寺である。臨済宗と言うと、禅宗である。禅宗と言うと、鎌倉時代に日本に来て、その精神性が武士と親和的だったので、広がった仏教である(と日本史で習った)。お茶の移入なんかも図り(喫茶養生記とか)、禅と言えば静かな感じがするのである。
しかし、実際には、結構、肉体派なんだそうな。娑婆では、陸上をしていたという兄だが、修行を経て帰ってくると、マッチョになっていたり。お寺のの作業は体力を使うものが多く(まき割りとか)、いやでも筋肉がつくんだそうな。また、禅問答も結構大変だし、日々の修行もこれまた体力なんだって。
3 本書には、普段わからないお坊さんの修行や生活面がわかって面白い。お寺は基本労働が多いから漫画のネタを得るためには労働しなければならないとか(広いしなあ)、入門するまでにいろいろ関門があるとか(ほうりだされる)、托鉢でもらったものは何でも食べるとか(だから、お坊さんは肉も食べる。猫は? )、ご飯時は全く音がしないとか(たくあんも音をさせずに食う。ただし、うどんは除く)、カレーがすり鉢に入ってくるとか(え…)。
また、厳しい修行の話も出てくる。禅問答の時、師匠無茶苦茶怖いとか(普段結構お茶目なのに)、朝すごく早いとか(夜も結構遅い)、正月に半日休みだともううきうきだとか(普段どんだけ休みがないか)、クリスマスに坊主に恋人から別れのメールが来るとか(気の毒…)、ずっと座禅をしていると幻覚が見え出すとか(魔境というそうな)。著者も指摘されているが、人生に疲れて出家しても、大変だなあ。
さらに、最終話は、お坊さんの結婚式(もちろん実兄のである)の話題もあり、身内を売って…もとい自身の近傍のお話を交え、大変興味深かった。
4 なお、巻末には、葬儀等でのマナーや説明なんかも書いてある。
お寺の生活が垣間見える一冊であった。荒川氏は農家で毎日労働に明け暮れていたそうであるが、本書の著者も毎日労働に明け暮れている感じがした。思えば両方ともあんまりカレンダー関係ないなあ(カレンダーって結構キリスト教の影響がある、ほら、なんで日曜休みなのとか、太陽暦だし)。合掌。
電子書籍
学習漫画「お坊さんのひみつ」みたいな……
2016/07/10 03:01
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投稿者:みーま - この投稿者のレビュー一覧を見る
一言でいって、非常に面白かった。
仏教についての建前の知識あれこれというよりは、現代日本のお坊さんが実際どうなの?というのがものすごい臨場感をもって伝わってきた。
小学生の頃に、学研のひみつシリーズを読んだ時のようなワクワク感で、一気に最後まで読んだ。
お寺の子にもサンタさんがくることもあるんだね。
日本のお寺ぐらいのゆるさ、いや寛容さがほかの宗教にもあれば、
案外もっと世界は平和になるんじゃないだろうかと思った。
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ウンポコの連載漫画、ようやく単行本化。個人的に惜しい雑誌をなくしたと思っています。ウンポコ。誌名のセンスはどうかと思うけど。
実家がお寺な作者さんが、住職となっているお兄さんの取材を含めて、おかしな捏造なしできっちりと「我々の知らない世界」を描いてくれている1冊。修行の様子をはじめとして、「あ、やっぱりすごい職業なんだわ、お坊さんて」と今更感じ入る作品。
そんな私は実家の宗教を知らない。
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作者のお兄さんが、一人前のお坊さんになるために修行した日々(お寺の日常も描いてある)をメインにわかりやすく楽しくマンガで解説してくれるエッセイマンガ。
臨済宗こええよ……。
というか坊さんって大変だ……。
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ちょっと期待ハズレかな~。
これは好みの問題で、「ファンシイダンス」を読んでいる世代にはもっと突っ込んでほしかったな。
「百姓貴族」や「暴れん坊本屋さん」などは自分の体験がベースになっているから面白かったのだから、「お兄さんのお坊さん修行」ではなく「お寺のオモシロ生活」の方がよかったのではないか?
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ザックリとお坊さんについて知りたい人にはいいと思います。読み終わった時、お坊さんがちょっと可愛く身近な存在に感じられました。
うちがお世話になっているお寺はこの本に出てくる所とは宗派が違うけれど、お寺を維持するというのは同じくらい大変なんだろうなあ・・・だって跡継ぎの息子さん、タイ人の奥さんもらったもの。敬虔な仏教徒とはいえ、いろいろあったと思うなあ。鎌倉の歴史あるお寺でさえ嫁不足、深刻だなあ・・・
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あえての雑学カテ。漫画ですけど。エッセイ・マンガです。
寺育ちの作者が、身内の当事者(=住職)にインタビューを行い、ある程度フィールドワークも行っているので、内容が充実しております!普段知る機会が無いだけに貴重…!事例が臨済宗なので、禅の話も出てきます。同じ禅宗の曹洞宗の方なら肯ける所もあるのでしょうが、真言宗や浄土真宗とは大分異なると思われますのでそこだけ。ちゃんと「諸説あります」と断っていらっしゃるところが謙虚でまた良いのです笑
馴染みは無いけども、実は私たちに身近な仏教の世界。この世界の奥深さを垣間見ることができます。というか、お坊様に頭が下がる思いです…。
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臨済宗のお坊さんの修行の日々を取材した
エッセイコミックスというところなのでしょうか。
うち宗派全然違うけど、ほほーうと思うところが沢山ありました。
お経読むだけで大金もらってると思ってたけど、
僧侶って実は大変なんだなーと思いましたことよ。
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実家がお寺である著者が、住職のお兄さんに取材して
修行僧の生活やお寺ならではのエピソードを紹介したエッセイ。
坊さん萌え(罰当たり)な自分としては興味深くかつ
「やっぱりお坊さんって萌え!」な内容でした。
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禅宗のお坊さんのことがわかるエッセイ本。
修行って僧堂でやるんだ、お寺ってこうやって成り立ってるんだ、などのプチ知識がてんこ盛り。
知らない世界の入門編としてよかった!
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中高がカトリックだったので、キリスト教については(信者じゃないけど)なんとなくわかるけども、逆に仏教についてはあまり。
なので、この本はすごく興味深い内容でした。
臨済宗って無茶苦茶ハードなんですねぇ・・・私には絶対無理だわ。
京極夏彦の「鉄鼠の檻」のお寺って何宗だっけ?
禅のこととか公案のこととか、お寺のなかでの役割のこととか、ちらちら懐かしい単語がありました。
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実家がお寺の作家さんのコミックエッセイ。
ついつい坊主モノは買っちゃうんだよな。
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普通ならそこまで突っ込めない話もできるのはお寺出身の著者ならではのネタといったところなのでしょうか。
資料的にも細かく、どういったシチュエーションで使われるのかなどがわかりやすいです。
漫画としては白くて字が多いので読みづらかったというのが個人的な意見です。
それでも内容は読んで損はしないかと。面白かったです。
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そんなに上手くはない。上手くはないが、知られざる世界を垣間見るというのはとても楽しい。
逆に日本人キリスト教徒のお盆とか知りたい気もします。
日本でしか描けない、ウケない、売れない漫画。
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これは面白い!ひさびさのスマッシュヒット!大ヒット?
個人的には今年No1漫画かも。それほど面白かった!