投稿元:
レビューを見る
先日,著者の「学校の先制が国を滅ぼす」という著作を本屋で見つけて立ち読みをして,買おうかどうしようかかなり悩んだのですが,結局めて帰ってきたのですが,本日同じ著者のこの本を見つけたので,すごく簡単に読めそうなパンフレットみたいな装丁で,値段も手ごろだったので,買ってきました。
内容的には,私が買わなかった本のダイジェスト版のような感じで,タイトルのとおり,日教組教員の国旗掲揚を中心とする校長指導に対する執拗なまでの「抵抗運動」が報告されています。平易で短いので,あっという間に電車のなかで読み終えてしまいました。
そもそもなんで私が単行本の方を購入しなかったかというと,立ち読みしている段階で,胸が悪くなったからです。
教師として教壇に立つものが,自分達につながる親の世代,祖父母の世代の日本人たちが命がけで生きた時代を悪し様に言い,敵視し,更には自分達の雇用者であるはずの国や府などを仮想敵と捉えて糾弾し,自分達は求められるものに従わず,一部の市民活動家と結託し,おとなしい他の大勢の親や教師の意向は自分に都合よくねじ曲げ,踏みにじり,強引に自分の我を通すそのやり方は吐き気を催すものです。
しかもそうした傲慢で横暴な不正義に対して,あろうことか教育委員会は情けないばかりに日和見で事なかれ主義。とにかくPTAやマスコミとことを荒立てずに済ますことばかりを考え,一部の志ある裳の日教組に対してきちんと意見を言う者に対しても,サポートするどころか逃げ回るだけという姿勢は,これがわれわれが血税を納めている官吏だろうか,これがわが子を任せている組織だろうか,これがこの国を担う若者を教育する秩序ある機関だろうか・・・・と目を覆うばかりである。
最初はまだよかった。私達のころは学校でこういう過激の教師がいても家庭ではまだ戦前・戦中の伝統的な教育を受けた親が過程で最低限のモラルや美学を教えることができた。
しかし戦後60余年がたち,戦後教育世代は親となり既にその子・孫の代にまで至っている現在,確実にこうした日教組が育てた子供が子育てを行うことにより,既に過程でも学校でも彼らの息のかかった人間が充満しており,もはや彼らを以上と感じるものすら少なくなってきているのではないかと真剣に懸念される。
やむを得ず臭いものにふたをして,見て見ぬふりをして事なかれに数十年をすごした結果,臭いものだらけになって,臭いいものを臭いものとすら感じないようになっているのが現在の姿ではないだろうか。
でも改めて考え見て欲しい。彼ら日教組のとっている行動のほうがずっとずっと「軍国主義的」で「ファシスト」敵ではないかということに。
この本はとても軽い薄い本だが,とても重たい厳しい現実と課題が込められている。
今また不法政治献金問題で北海道教職員組合が話題になっている。竹島が韓国領土であると宣伝したり,過去にはいじめの調査に協力しないよう組合員を扇動したりと,この組合もまた話題に事欠かない組合である。こうした組合に世の中の常識が届かないことのほうが,国旗を掲揚して招来されるかもしれない軍国主義などよりも何十倍も大切である。なぜそのことが国民世論として喚起されないのか,この国の正義派どこにあるのか,きわめて心もとないものを感じる。
願わくはいつか,著者の単行本を「むかしはこんな時代もあった」と過去形で冷静に読める時代が来ることを願うものである。