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オブニバスでそれぞれ一人称を与えられた高校生たちの心理描写に引き込まれるようにして一気に読んだ。バカだと思われてる子も、ダサいと思われてる子も、カッコイイと思われてる子も、一話の主人公にはなってないけれど、内心ではいっぱいいっぱい主人公になった子たちと同じようなことをちゃんと考えているんだと感じられる。きっと、沙奈だって。タイトルにある桐島は、特にキーパーソンでもないし、むしろ彼自身の事情は全くわからないままに終わる。桐島のことはただの1つの事象。でも強い存在感。うまくやったな、と思う。
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自分が学生の頃を思い出しながら、
あーこんな感情あったなー
いや、今でもあるかもなーなんて思いながら、5人のそれぞれの角度が面白かった。
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自分の高校時代とは比べものにならないくらい窮屈なんだなぁ、今の高校生は。
確かに世界は狭かったけれどこんなにランクづけはしてなかったような・・けれど何かに対するイライラ感、不安感は分かる。いっぱいいっぱいなんだよね。
大人になった今だから余裕を持って意見できるけれど高校時代は今の自分と友達と学校でいっぱいだったかも。
でも何もかもが楽しかったって気持ちも確かにあったからその辺ももっと書いてほしかったかな。
吹部の子達がカラオケで練習しちゃうの気持ちは分かるvああいうことができるのも若さだよね(笑)
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一人ひとりの人物や情景の観察力、そしてそれを言葉にする表現力がとても豊かだと思いました。
普段の生活の中で、人一倍、多くの気づきや発見を得ているのだろうなと思いました。
自分の位置を確かめたくないから、気づかないフリをしていた文化部の二人。そんな彼らでもきちんとスポットライトがあたる場所は用意されている。
それぞれがそれぞれの場所で、精一杯その時の人生と立ち向かっていて、なんかいいな、人生っていいな、と思わせてくれた。
もう一度高校生活を送りたい・・・。
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なんだかむずがゆすぎて、途中で断念…
また機会があったら最後まで読みたい…
【2010.03.08】
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高校生の話。若い。
タイトルの桐島ははりきってはでてこないが、
複数人の生徒のそれぞれの語りに少しずつてできてリンクしている感じ。
自分が高校生の頃こんなにもランクとか気にしていたのだろうか。
全く記憶にない。最近の傾向なのか。
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高校生の複雑な感情、ストレートな表現と心で反抗する思い、青春期の難しいところが有り有りと表現されていると思いました。
言いたくても言えない、でも言いたくて、不安とか葛藤とかいっぱいある。
言葉の表現力って個性で、言える人と言えない人がいて、それを羨ましいとか疎ましいとか思いながらも、それを誰かに表現できないのが、自分のあの頃と、そして今とも少し重なって見えました。
桐島くんが「部活をやめる」と言い行動し、目に見える表現をした時に周りはどうなっていくのか。
それが高校生社会で生活する周りの人物が自分のポジションでそれぞれの目線や感情に影響されていく。
社会集団の中で一人孤立していくことを恐れ、けれども周りと違う自分を見つけられた時、人って成長するのだろう。
お話の中や高校生だけの話ではない。
人との距離の取り方、自分の守り方って所は、今の自分だって考えなければならない課題だとも思いました。
本書の中にチャットモンチーの曲、豊島ミホの本、岩井監督の映画など、今時って感じのものが多く出てきました。
著者は学年で言うと自分より一つ下なのですが、西暦は一緒なので、ほとんど変わらないのに今の高校生事情がわかるってのは観察力がすごいんだなと感じました。
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ただの高校生の日常を描いた小説。特に何が起きるわけでもなく、流れていく、日々。
「あぁ、こんな時期があったなぁ」
と、読者に思わせることにこの小説の狙いがある。
そして描写の多様さ、「なんともいえないこの気持ち」をとても何とかあらわしているところも魅力の一つ。
確かにあった高校生独特の感覚を思い出す。
きっと何も起きなかった、でも何も起きないなりに楽しかったあの頃。
何だかわからんが、小説がかきたくなる小説だった。
何だかずっと、チャットさんを聞きながら読んでいた。
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やばい!すごい好きだ!久々にどまんなかでした。
読みやすくて、高校生の日常を描いていて、よくありがちな青春小説みたいと思って読みはじめましたが、高校生のころのあのイライラして、キュンキュンして、だるくて、でもなんでもできそうで、実際なんもできなくて、という気持ちでいっぱい。
チャットモンチー、RADWIMPS、チャリの二人乗り、だぼだぼのカーディガン、野球部のでかいバック。小物の使い方も効果的でした。
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第22回小説すばる新人賞受賞作。
高校生たちのごく普通の日常。
恋愛、部活、家族。人気のあるグループや、地味系のグループ。
いろんな要素が学校という小集団に存在しています。
その中で、5人の男女にスポットをあてたオムニバスの作品です。
タイトルの桐島君自身のストーリーはありませんが、
みんながちょっとずつ彼の存在を意識しています。
ソフトボール部の宮部実果のストーリーでは思わず涙でした
現在、大学2年生の作者が、
「まだ生々しく覚えている今だから描こうと思いました。」
と言っていたように、それぞれの主人公たちが本当に生きていました。
高校時代の、ぎゅっと詰まった一日がそこにあります
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鮮やかすぎて反吐が出る。
たぶん誰だって通った青春の、ある一時期が鮮明に描き出されて
そしてなんだろう、とてつもなく恥ずかしくて、
恥ずかしくて恥ずかしくて、出来れば消え入りたくなってしまう。
そんな感情を思い出させられる。
そういえば、高校ってこうだったな。
って、純粋にそう思った。
友達関係、「上」「下」、進路、恋人、部活
自由すぎる世界だけどとてつもなくがんじがらめの、厳しい世界。
もっと自由になりたくて、でも頭では自分の立場とか計算してしまったりして。
それが嫌なんだけど、どうやったらそれから逃れることが出来るのかわからない。
誰だって似たような苦しみをもって生きているんだ。
絶対そうだよ。
この人本当に頭いいなー
そして感性が鋭いね
こんな題材をすぱすぱっと言葉に出来るなんてとてもじゃないけど出来ない。
すごいなー
これで二つしたとか、まじ、切ない、自分。
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とっても斬新なタイトルに惹かれて読みましたが、大好きなカンジの本でした♪
タイトルの桐島くん本人が まったく登場しないってのも意外性があってよかったですね!
海野つなみさんの漫画「回転銀河」を思い出しちゃった
もっともっと彼らの世界を広げて欲しいと思いました。
読み足りないカンジ!
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爽やかで、登場人物たちの気持ちに感情移入できた・
このいろいろな気持ちが、私だけじゃないって安心出来た・
タイトルにある桐島君の気持ちがかかれてないのが、斬新だと想った・
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17歳‥懐かしい記憶を呼び覚まして一気にタイムスリップしてしまいました。放課後の部室や、昼休みや、学校帰りの寄り道先で、たわいないお喋りをしながらも、けして心の奥底はさらけださないで、空気を読んでいく登場人物たち。私の高校時代と変わらない「あの頃」がこの小説の中にあります。
この小説には大人目線が全然ない。そこがいいと私は思うのです。他のレビューのご指摘もあるように「軽さ」はあるんだけど学生ド真ん中でないと書けない作品、という点でこの作者をもう少し見守りたいなと思います。普遍的な青春の葛藤や苦悩を時代を反映しながら描けています。
みんな自分のクラスや部活での「立ち位置」をよく知っている。高校って社会の縮図だと改めて痛感します。桐島君が出てこない構成がこの小説に深み与えています。女の子の心情描写は秀逸。かつて太宰治が『女生徒』を書いたように‥。
<小説すばる新人賞受賞作>
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一読しても人間関係が把握しきれなかったので、相関図を書き始めてしまいました。
でも、難しいです。
登場人物のセリフがいちいちリアルで、17歳の言葉そのまんまという感じでした。
映画部の武文くんの映画の好みがいい。