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目次
はじめに
序文
第一部 天安門の虐殺
第1章 学生の抗議活動が始まる
第2章 社説が事態を悪化させる
第3章 権力闘争
第4章 武力弾圧
第5章 飛びかう非難
第6章 反趙紫陽キャンペーン
第7章 ゴルバチョフとの会談
第二部 自宅軟禁
第1章 囚われの身となる
審査報告書
第2章 孤独な闘い
第三部 中国経済の急成長の要因
第1章 指導部内の意見対立
第2章 早くも景気後退
第3章 開放の痛み
第4章 新たな道を模索する
第5章 趙紫陽と胡耀邦の対立
第6章 ライバルに策略を仕掛ける
第7章 漸進的改革
第8章 加熱する経済
第9章 自由貿易の魔術
第10章 農村の自由化
第11章 沿海地域の発展
第12章 腐敗への対処
第四部 政治局における闘い
第1章 胡耀邦の「辞任」
第2章 正しい路線を歩む
第3章 理論家たち
第4章 大舞台への準備
第五部 動乱の年
第1章 党大会以後
第2章 パニック買いと銀行取り付け騒ぎ
第3章 一連の失策
第4章 価格問題
第5章 改革への打撃
第6章 趙紫陽、退場
第7章 排斥運動
第六部 中国はどう変わるべきか
第1章 政治体制改革 鄧小平の視点
第2章 政治体制改革 胡耀邦の視点
第3章 趙紫陽の認識の変化
第4章 保守派長老たちの反撃
第5章 中国の未来
エピローグ
趙紫陽年表
人名録
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2010.03.07 日本経済新聞で紹介されました。
2010.03.07 朝日新聞で紹介されました。
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雨に負けぬ花
天安門事件への対応を巡っての鄧小平との対立によって、総書記の座から引きずり降ろされて、軟禁16年を経てもなお、趙紫陽の言葉からは改革開放への熱意が溢れて止まない。
ふとPaul Simon の詩句が脳裏に浮かぶ。
And flowers never bend with the rainfall.
事件から21年近くの時を経たが、6・4天安門事件及び趙紫陽の再評価を行わない限り、今後も中国政府は彼の亡霊にうなされ続けるであろう。
「死せる孔明、生ける仲達を走らす」のだから。
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天安門事件の当事者の一人、趙紫陽氏の回想録
共産主義体制と、資本主義経済
天安門事件を通して語られるのは、共産主義の名の下に毛沢東、鄧小平と続く共産党王朝の独裁体制、「08憲章」もなんら変わっていない政治状況。
「政治改革」と「経済改革」のせめぎ合い、鄧小平は「経済的に右」であっても「政治的に左」で双方のバランスを保ち、自らの権威を高めてきた。偉大なるバランサーであった。
筋金入りの共産主義者が長い政治生活を経て、最後に西側の民主主義制度を高く評価する「遺言」を残した。
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天安門事件の当事者の一人である趙紫陽が密かに残したテープを文字化し、編集して作られた一冊。当時大学1年だったが、学生が自由を求め天安門に集まり、そして人民解放軍にやがて弾圧される姿は衝撃以外の何ものでもなかった。
その後、趙紫陽は軟禁され、ゴルフに行ったとかの情報が漏れ聞こえる以外は日本でもほとんど紹介されることなく他界した。この本にある彼の証言からは内部の権力闘争がどのようなものであるか、そして趙紫陽自身それをどのように乗り切って上り詰めたのかもよく分かる。
また、自身が取り組んだ経済改革についても詳細に振り返っている。
もちろん、自分が語る以上自分のことはある程度正当化されているだろうし、そこは割り引いて読まないといけないが、それでもなおかつ、十分な価値がある一冊だろう。
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天安門事件当時、中国共産党の中枢にいて、武力弾圧に反対したために、その後死ぬまで軟禁状態にあった趙紫陽が密かに残したテープを元にした回顧録。
中国共産党のなまなましい権力闘争の模様や、当時の最高権力者 鄧小平の考え方などが興味深い。
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上司から借りて読んでいる。
中国政府の政治的決定が、舞台裏のどんなかけ引きの中で行われてきたかが(趙紫陽の視点から)書かれている。時が流れて変わった部分もあると思うが、現在までつづく中国という国家の性質を知る方法として役立つ。
職業柄、中国投資を考えるうえでの前提として、知っていて悪くない内容だと感じた。
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鄧小平と共に党内の左派の妨害に抗して、改革開放路線を進めてきた。経済政策では一致したが政治路線では考えが一致しなかった。
「西側の議会制民主主義ほど協力なものはない。現在、実施可能な最高の体制である」「議会制民主主義も完璧なものではなく、多くの問題を抱えている。しかし、他の政治体制に比べると、これほど現代文明に適した体制はない」一方で鄧小平にとってはは中国共産党の一党独裁体制は絶対に護るべき体制だあった。
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授業で輪読。自分がいままでもっていた中国のイメージがどれほど間違っているかを実感した本。
どんな組織も一枚岩なわけがないということを忘れてはいけない。
完璧なトップダウンに見える中国共産党の中で、こんなにも人の営みがあったんだと気づくことができた。
ただ、中国からの留学生の友達は「趙紫陽自体ちょっと外国かぶれしすぎているし、彼のいってること全部が真実なのかどうかわからない。自分としては内容に違和感がある」と言っていた。
たしかんいこれを読んで、中国をわかったつもりになるのはよくないと思うが、自分のもっている中国の概念を少しでもただせたかと思う。
物語のような、真実の本。
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かの国の指導者が、どんなことを考えているのか興味があり読んだ。
何かを変えようとする者、守る者。その鬩ぎ合いを少し知れた。
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国家の法律などまったくお構いなしの中国共産党の最高責任者鄧小平を取り巻く指導部の長老たちと趙紫陽の政治の駆け引き、舞台裏を描いてみせている。趙紫陽も結局は鄧の手駒の一人にすぎなかったということなのだが、中国共産党の指導部の面々は鄧の顔色を窺いながら、自分以外の者を貶したり、引きずり下ろすことばかり考えていて、国民の生活のことなど歯牙にもかけないのだ。現在の共産党一党独裁体制は崩れそうもなく、政治改革は依然進んでいるとは言えない。経済の成長ばかり突出して、文化や言論の自由も見られない。心配だ。
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革命第一世代のパワーの前に、趙紫陽、コヨウホウは何の力もなし。鄧小平は、結局のところ、党の維持に執心。政治体制改革に関心なし。市場経済は、政治改革なしには進まないとの考えは正しいのか。
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「中国の歴史」や習近平関係の本からの流れ読み。
本書を読んで胡耀邦の辞任に続く趙紫陽の失脚は必然の出来事であると理解できた。
趙紫陽は、西側の制度(議会制民主主義、自由主義経済)に肌が合う感覚を持っており、それが経済改革の遂行で鄧小平に手腕を買われ、党の総書記に登用された。
一方、鄧小平をはじめ党の長老は中国共産党の一党の独裁社会主義制度を変えるつもりなどなかった。鄧小平が提唱した政治体制改革は行政改革(人事の合理化、官僚主義の解消、効率の改善)だった。にもかかわらず、党総書記として西側の制度への理解を示してしまった趙紫陽が危険分子として軟禁されたということは理解に容易い。むしろ総書記だからこそ社会から抹殺しなけれなならなかったのだろう。
天安門事件(第2次, 1989年6月4日)から今年はちょうど30年を迎える。この30年で中国お経済は発展したのは確かだが、政治体制はむしろ一党独裁の社会主義をより強固なものにしている印象である。「西側の三権分立を絶対取り入れてはならない」ことを固持した鄧小平の魂がまだ生き続けいているのだろうか。
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けっこう人間臭いもんでおどろき。まあこんな中国よりは日本のほうがマシだと思うけど、でもある意味そうとも言い切れないよな。微妙。