紙の本
ビッチェズ・ブリュー
2015/09/13 10:47
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投稿者:obandegans - この投稿者のレビュー一覧を見る
新書の電気マイルス三部作は、この本から始まっている。ビッチェズ・ブリューという超ド級アルバムにまつわる事柄だけがまとめられた一冊。洞察の何という深さ。展開のスリリングさ。読んでゾクゾクし通しだった。
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中山康樹さん『マイルスの夏、1969』(扶桑社新書)読了。『マイルス・イン・ザ・スカイ』以降、一歩一歩エレクトリック路線を消化・吸収し、2大名盤『イン・ア・サイレント・ウェイ』『ビッチェズ・ブリュー』へと至るマイルスのアツイ季節を、おもに周辺人脈の面から読み解いた本。
2枚で決定的役割を果たしたジョー・ザヴィヌル、ジョン・マクラフリンはもちろんウェイン・ショーター、ベニー・モウピン、チック・コリア、ハービー・ハンコック、デイヴ・ホランド、トニー・ウィリアムス、ジャック・デジョネットら新旧メンバーを通じて描き出される当時の空気はまさに夏。
でも、本書に登場するのは参加メンバーだけではない。ベティ・デイヴィス(当時のマイルスの奥さん)、ジミ・ヘンドリックス、ギル・エヴァンス、テオ・マセロ、アラン・ダグラス、興行主のジョージ・ウェイン、スライ・ストーン、ジェームズ・ブラウンらがマイルスの進化を後押しした。
本編を読むだけでもお腹いっぱいだが、圧巻はむしろ巻末の「関連人物/アルバム紹介」。本編の登場人物が1969年前後に出したアルバムがずらりと並び、マイルスとの関連という視点で切り取られている。見たこともないアルバムが多数あり、サイドストーリーとしても楽しめる。
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ビッチズブリューを発表した年のマイルス。実現しそうでしなかったジミヘンドリックスとの共演の真実。その陰でうごめく人々。あっそういう訳だったのか。とうなづかされる。
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同じ著者の「エレクトリック・マイルス1972‐1975~」を先に読んだのだが、こちらの方から読むべきだった。
マイルス・デイビスのことを相当に研究した著者の講談を聞いている気分。
非常に明快に60年代末からマイルスがエレクトリック路線を進めていった過程が語られる。
確かによくわかりました。
この2週間くらい「キリマンジェロの娘」以降のマイルスのアルバムを聴いているのだが、
70年以降のアルバムに浸っていたら心身ともに不調になってしまった。なぜか70年代以降のマイルスを聴くと調子が悪くなる。
あの時期のマイルスの音ってなんか人に悪い影響を与えるものが潜んでるような気がする。私だけなのだろうか。