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「他者への信用」よりもむしろ「自らの判断」に拠って生き、他者のためでなく自分のための時間を過ごすべき。自分の今後の人生観に少なからず影響を与えるであろう一冊だと思います。
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多くの病人の死亡原因は、自分の病気を知ったことであった。
誰にでも起こりうるのだー誰かに起こりうる出来事は
多忙な怠惰
ヘラクレイトスは公衆のなかに進んで行くたびに泣いたが、デモクリトスは笑った。前者には人間のしていることがすべて哀れに見えたが、後者には愚かに見えたのだ。
弱い心を保護するに十分強力であるためには、真剣な絶え間のない気遣いをもって動揺する心を包んでやらねばならぬ。
われわれを害悪に巻き込むことの最も甚だしいのは、多数者の賛成によって承認されたことを最善と考えて世論に同調することであり、また沢山のことを我々の先例として、道理に従って生きるのではなく模倣に従って生きることである。
幸福な人は、判断の正しくできる者である。幸福な人は、たとえ現況がどうであれ、それに甘んじ、自己の境遇に親しんでいる者である。
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<抜粋>
我々は人生に不足しているのではなく、我々がそれを短くしているのである。p10
かつてはは君に、君がどんな人であろうとも、目をかけてくれたし、君の事はに耳を傾けてくれたし、君を傍近くに迎えいれてくれたこともある。それなのに気味は、かつて一度も自分自身を省み、自分自身に耳を貸そうとはしなかった。p13
あなたが持つ年月は、あなたが数える年月よりも、もっと少ないでしょう。p14
諸君は今にも死ぬかのように全てを恐怖するが、いつまでも死なないかのように全てを熱望するp15
実際多忙な人に限って、生きること、即ち善く生きることが最も稀である。また、生きることを学ぶことほど難しいことはない。p22
髪が白いとかしわがよっているといっても、その人が長く生きたと考える理由にはならない。長く生きたのではなく、長くあったに過ぎない。p25
生きることの最大の障害は期待をもつということであるが、それは明日に依存して今日を失うことである。p28
万人のうちで、英知に専念するもののみが暇のある人であり、このような者のみが生きているというべきである。p42(歴史に生きる)
現に暖かい地の通っている間に、はつらつとした元気をもって、より良い方向に進まなければいけない。この主の生活においてか意味を待ち構えているのは、幾多の立派な仕事である。すなわち、説くの愛好と実践であり、情欲の忘却であり、生と死の認識であり、深い安静の生活である。
人々は自分からも暇を得ることの方が、法律から得るよりも難しいわけである。
あえて自分自身に真実を亜kたる人は稀ではないでそうか。たとえ賞賛者・迎合者の群の中に身を置くとしても、自分が自分の最大の追従者ではないでしょうか。p67
誰でも彼でもこんな風に、いつも自分自身から逃げようとする。(ルクレティウス)p74
我々がまず第一に吟味すべきは自分自身であり、次は、今から始めようとする仕事であり、その次は、仕事の相手とか仕事の仲間ということになろう。p83
また事物の効用は評価しても装飾は評価しないように習慣をつけよう。p90
十分な冊数の書物を求めるのは良いが、一緒といえども贅沢のためであってはいけない。p92
誰にでも起こりうるのだ。誰がに起こりうる出来事は。p100
我々は無益なことに骨折ってもいけないし、無益に骨折ってもいけない。
死によって不死に達したのである。p113
我々が知ろうとするのは、一体何を行うのが最善であるか、ということであって、何が最も多く世の中に行われているか、ということではない。p124
最高の善は心の調和である。p136
哲学者が財産を軽んずべきだというのは、それを持ってはならぬ、とういのではなく、それにこころを動かされずに持て、ということなのである。
p159
私の場合は財産がある程度の位置を占めるに過ぎないが、君の場合は最高の位置を占めている。要するに、財産は私の持ち物であるが、君は財産の持ち物である。
仁税の現実派、たとえ君達が自分の状況をあまり承知していないにしても、自分よりも立派な人々の悪口を言うため下を会ってニ動かす余��のあるほど、それほど暇が有り余っている状態には無い。p176
<感想>
非常に痛快に感じられる文章が多かった。存在論ではなく、意味論で人を、人生を語っていると感じられた。他人や財産の奴隷になるのではなく、自分がまず自分の支配者になり、泰然とした状態で得を追求していけるのが重要なのだと思った。自分を大事にするという言葉が何度か出てきたが、それは自己の利益を追求するといった意味ではなく、責任、より良い人生、他者へのあり方を考えるときの「主体」としての自分を考えるという意味なのだと考える。自分の本質とは何か、ということに今一度目を向けさせられた一冊。
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善く生きれば人生は短くないと説く短い本。
セネカと言えば、ローマ帝政の初期の哲学者で、イエス・キ1とほぼ同時代を生きた人です。そのセネカが書いたのがこの本で、人生は短いと嘆く多くの人達に対して、「われわれは、短い時間を持っているのではなく、実はその多くを浪費しているのである。人生は十分に長く、その全体が有効に費やされるならば、最も偉大な事をも完成できるほど豊富に与えられている」と説いています。
これは、2000年前のローマの時代の言葉ですが、現代でも十分に通用します。仕事と遊びが繰り返す毎日を送り、いつの間にか季節が巡り、年を取った自分が一体何をしてきたのだろうと思うことがあります。こんな疑問が湧くこと自体が、時間を浪費している証拠なのかもしれません。今からでも遅くないので、セネカの言葉に従って、充実した毎日を送りたいものです。
ちなみにセネカは、皇帝ネロに自殺を命じられます。
自分自身の運命を予期していたからこそ、自分の大事な時間を善く生きたいと願っていたのかもしれません。
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自らの行為が誰のためのものなか。
そして、その行為は人生における残り時間の総量のどれ程を占めるものなのか。
時間の捉え方が人生の捉え方を規定する。
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ドキッとする格言がこれでもかというほど詰まった一冊です。
必ず当てはまる言葉が引き出せる本だと思います。
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2000年前のエッセイ。人生(の一部としての時間)の大切さをひたすら説く。「他人に自分の時間(人生)を差し出すべきではない」というのは、最初はあまり共感できなかった。が、最近になって意味が分かってきた。
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■マインド
1.人間の生は、十分長い。にもかかわらず、生が短く思われるのは、我々が生を浪費しているためである。
2.人生においては、皆が行く方向を追い続けるような真似をしないことが大切である。
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人生を短くする人間の行いについて様々な角度から述べられた書。全て“生は浪費すれば短いが、活用すれば十分に長い”ということについて述べられている文章なのだが、その具体例や使われる言葉が素晴らしく大いに心が動かされる内容だった。
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本のタイトルは『人生の短さについて』ですが本編にはこの他に
『心の平静について』と
『幸福な人生について』の3部構成です
大事な言葉だけをメモしようとするだけで一冊読み終える頃には付箋紙だらけになってしまう内容である。
ストア哲学は2000年の時を経た現代の時代に必ずしも全てがマッチしているわけではないが言葉として時代を超えても行き続けるってことは「死によって不死に達した」哲学者の凄まじき生き様を感じずにはいられない。
本のタイトルにある『人生の短さについて』の編の気に入った言葉だけを抽出すると・・・。
『生きることを学ぶことほどむずかしいことはない。』
『生きることは生涯をかけて学ぶべきことである』
『生涯をかけて学ぶべきことは死ぬことである。』
『生きることの最大の障害は期待をもつということであるが、それは明日に依存して今日を失うことである。』
『幸うすき人間どもにとって、まさに生涯の最良の日は真っ先に逃げていく』
『過去を忘れ現在を軽んじ未来を恐れる者たちの生涯は、きわめて短く、きわめて不安である。』
文中の言葉すべてがセネカではなく他のストア哲学者の引用もあるが善とは?徳とは?何かを知り得たいときこの一冊が道標となれるかも知れない。
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ただ単に、いい言葉がいっぱい詰まっています。太古の昔に語られたのにね。ある面においては人間は同じ事で悩んで、全然進歩してないってことですよね。そう思うと安心できますが、人生でどこに進むか、それを考える伴侶になる1冊ではあります。
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心に残った箇所の概略
「生涯かけて学ぶべきことは、生きることと死ぬこと」
「時間のようにいつ尽きるとも知れないものは、注意をもって大切にしなければならない」
「今直ちに生きなければならぬ。捕えなければ、今を」
「過去の所有は永久であり、安泰である」
(幸せな経験があれば、後でそれを失ってしまったとしても、人生の財産として残ってくれるし、誰にも奪えない。というようなことだと解釈しました)
「両親は選べないが、我々は自己の裁量で誰の子にでも生まれることができる」
(マイ解釈。自分が自分の親となり、周囲からの情報を教訓として、理想の自分になれるように自己を教育し、ときには褒めてやる気を伸ばす)
(学芸の巨匠に学ぶこと) 「賢者の生命は永遠」
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心の平静を得るための処方箋。人間の生は潤沢に与えらているが、自分で生を蕩尽してしまうことで短くさせている。大切にしたい言葉が沢山あった。
『生の短さについて』
『心の平静について』
『幸福な生について』
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他人のために時間を使うのは無駄であり、自分のためだけに使いなさいという。
そして時を誰よりも惜しむ時の番人になれと言う。
確かに人生が短いのは事実であろうけれど、他人のために使うな、というのは共感できなかった。
何はともあれ人生は短いので自分が後悔しないように生きたい。
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[生の短さについて]
・時間を浪費するから生は短い。
・自分のためだけに時間を使うべき。・哲学に時間を割くのが最もよい。
・それから、読書しなさい。
[心の平静について]
例えば、倹約したいと思っているのに贅沢な暮らしにあこがれる気持ちがわずかにある。この心の揺れを抑えるにはどうしたらよいか。そんな問いから始まります。
・自己に対する不満を減らす
・公の仕事に従事する
・運命から逃げない
・自分の能力にあった仕事をする
・財産は少なすぎず多すぎずがよい
・すぐに慣れるのだから、悲運は敵対すべぎでない
・自分を繕って生きるべきではない
・精神は時に緊張からそらさねばならない
[幸福な生について]
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