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Dの魔王 2 (ビッグコミックス) みんなのレビュー
- 柳 広司 (原作), 霜月 かよ子 (作画)
- 税込価格:565円(5pt)
- 出版社:小学館
- 発売日:2010/03/30
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コミック
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紙の本
スパイたちの駆け引き、心理攻防戦がスリリング。ぞくぞくと楽しませてくれます。
2010/04/09 19:04
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:東の風 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本陸軍に秘密裏に設けられたスパイ養成所「D機関」。その長は、“魔王”の異名を持つキレ者、結城中佐。彼の手足となって暗躍するスパイたちの活躍を描いた連作短編集『ジョーカー・ゲーム』に、霜月(しもつき)かよ子が絵を付けた本シリーズ。前巻では、「ジョーカー・ゲーム」と「幽霊」の二篇が収められていましたが、本巻には「ロビンソン」(全四話)と「魔都」(一話収録。次巻につづく)が収録されています。
まず、本巻でメインとなる「ロビンソン」から。敵方の諜報機関に捕えられ、拘束されたD機関のスパイが取り調べを受ける。機関のボスである結城の意図を推し量りながら、敵方に何とかダメージを与えようとする。その辺りの丁々発止、密室の中での心理攻防戦がスリリングに描き出されていたところ。ぞくぞくしましたね。反転する白と黒、光と影のコントラスト。取調室での絵の数々は、表と裏がくるりと入れ替わり、のるかそるかの騙し合いに火花を散らすスパイのコアな部分をくっきりと捉えていて、読みごたえがありました。
「魔都」は、私の記憶違いでなければ、原作とは別の人物の視点でもって描いています。それと、事件そのものは同じでも、読み手に提示する順番をがらりと変えている気がします。出だしを読んだ限りですが(「第壱話」のみの収録なので)、『ジョーカー・ゲーム』での原作をもう一回読んで、その辺、読み比べてみたくなりましたね。
いずれにしても、次の第3巻が楽しみです。
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