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2時間ほどで読めます。
自分が社内SNSに対して夢見ていたものが現実化されていて、うらやましいやら悔しいやらさみしいやらで涙が出てきた。社員も経営者もすごいなー。
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国内最大規模の社内SNSの成功事例。
成功に至るまでのプロジェクトの道程が詳細につづられています。
社内SNSに取り組む方にとって、事例書としてこれほどの参考書は他に無いのではないでしょうか。
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”NTTデータの社内SNS「Nexti」実践について、立ち上げ・運用に関わった方々によって書かれたもの。みなさんの強くまっすぐな想い(特に「こころざし」は鳥肌もの)を読み、「知恵DAS」立ち上げの2000年頃がフラッシュバック!
<読書メモ>
★仕事のオンとオフをバランスよく組み合わせた“公私混合”(混同ではありません)の確立を目指すことにより、プロフェッショナル化が進む人財の知識集約が可能となり、新たなワークスタイルを実現するためのインフラになるのではないかと考えています。(p003:NTTデータ社長 山下徹さん まえがき)
#賛成。ワークライフバランスは素晴らしいが、オン・オフの切り替えが行き過ぎると逆に充実感から離れていく気がする
・ソーシャルテクノロジーの3要件(p011-014)
(1)ユーザー参加型:ユーザーへの信頼
(2)データ中心:情報の価値重視
(3)ネットワーク外部性:ネットワーク効果
「ユーザーが参加」し、「情報を持ち寄る」ことで価値が高まります。(略)人も情報も集まれば集まるほど、その価値が増していきます。これこそが「ネットワーク外部性」「ネットワーク効果」と言われるものであり、この特徴を備えていることが、ソーシャルテクノロジーの要件となります。
・AISASモデル(p023)
Attention(注意)→Interest(興味・関心)→Search(検索)→Action(購買)→Share(情報共有)
#AIDMA では最後だった「購買」が最後じゃなくなった!
・「セクショナリズムの壁」を打破するために生まれた Nexti(p042-045)
- 2005年6月、NTTデータは今後の10?20年を見据えた新たなグループ経営ビジョン「OUR VISION」と、その実現に向けた行動規範「行動ガイドライン」を策定しました。
- 2005年秋:社員の目線でビジョンと「行動ガイドライン」の浸透作検討を目的とした取り組みとして、「新・行動改革WG」を立ち上げ → 全社員を対象に公募 → 新入社員から40代後半まで 66名が参加 → 8グループに分かれて行動ガイドラインの1つを選択 → 全社員がガイドラインに即した行動を自律的に取れるようにするための具体的な方策案を検討・提案
- 結成されたグループの1つが「リスペクターズ」。「社員一人ひとりが、人間として、社員として、相手に対するリスペクト(尊敬・敬意)の精神を持つことが大切だ」という思いを込めた。
- リスペクターズは10番目の行動ガイドライン「セクショナリズムを排し、仲間の知恵と力を合わせます(チームワーク)」を取り上げ、「セクショナリズム打破」に向けた方策案作りに取り組んだ。
★リスペクターズでは、「NTTデータ(グループ)の社員が個々の能力を最大限発揮し、さらには協業してオールNTTデータの総力を結集できるような、風通しのいい会社風土を創る」という目的を打ち立てました。(p046)
・セクショナリズムを生み出す3つの壁(p046-047)
?意識の壁
?情報の壁
?制度の壁
リスペクターズでは、まず自分たちができることから始めようと考え、「意識の壁」と「情報の壁」の2つを社員が越えやすくするための施策の立案に入りました。
★最初のターゲット層(p048-049)
リスペクターズは、ある仮説を打ち立てました。多くの社員は「そもそも社内のセクショナリズムを問題だと意識していない」(図3-4の左下の層)のではないかということです。(略)
左下の層を動かすために左上の層、つまり「セクショナリズムは問題だと思っているが、実際にはどうやって組織や役割を越えて行動すれば良いのか分からない、できない」と感じている社員を最初のターゲット層とすることとしました。
#図3-4のマトリックス(組織・役割を越えた動きが「できていない」「できている」×社内に存在するセクショナリズムを「問題だと思っている」「問題だと思っていない」)と、左上に狙いを絞ったのが成功の秘訣に違いない
・オープン前のトライアル(p060-061)
Nextiを全社へ展開する2週間ほど前、リスペクターズおよび取り組み趣旨に賛同してくれた社内メンバーの70名程の限定メンバーでトライアルを実施しました。(略)
さらにトライアルでは、リスペクターズが「Nextiはこうあってほしい」と考える“小世界”を構築しました。具体的には、プロフィール欄はできるだけ埋め、顔写真には本人の画像を掲載する、ONとOFFの書き込み比率は半分くらい、日記には必ずコメントを付ける、コミュニティは真面目なものからユルいものまで多種揃える、などでした。
★Nextiの「こころざし」(p063)図3-9から書き起こし
しばらく会っていない同期は今何しているかな、と思うことはありませんか?
一つ上のフロアのプロジェクトが、今どんな状態か知っていますか?
こんなに多くのグループ会社があるのに、どんな得意技を持っているか知らない会社がいっぱいありませんか?
途切れかけたネットワークは、ちょっとしたことで復活できるはずです。
知らない会社、会ったことのないスゴイ人はまだまだいっぱいいるはずです。
あなたが困っていることを解決する冴えた方法、もしかしたら他の人が知っていることかも、と思いませんか?
他の人にはできなくて、あなたしかできないことがあるってこと、気付いていますか?
NTTデータグループには、何かしらスゴいところを持った人がたくさんいます。
技術に長けた人、経験が豊富な人、業界に詳しい人、
パスを持っている人、気持ちをドライブするのが上手な人。
すべて一人で解決しようとしていませんか?
「それは営業の仕事だから」「この情報は自分たちだけのもの」って言ったことはありませんか?
誰もが、他の人の代わりにはなりえないヨサを持っています。
でも、一人でできることは限られています。
協力すれば、今よりももっと仕事がやりやすくなります。
Nexti は、一人ひとりの“顔や人となり”が見える・発信する場と、
物理的・時間的な製薬や会社・組織の壁を超えて、
“想い”を語ったり情報を共有し合ったりできる場を提供します。
隣のあの人のスゴいところ、デキるところをあなたの目で見つけてください。
会ったことないけど、尊敬できる人を発掘してください。
他の人の視点であなた自身が自分を誇れるところを発見してください。
そして、同じ想いを持った仲間と繋がって、いろんな議論をかわしてください。
あなたがもっと活躍するためのお手伝いをしたいと思います。
自立した個人が協力した結果、1+1が2以上になること。そんな文化が当たり前になること。
それが私たちの想いです。
#おー、書き写しながら鳥肌がたった!!
#的場聡弘(まとば・あきひろ)さん、豊島やよいさんが起草したすばらしい文章!特に第2パラグラフに共感!!
・X-NEXT活動へ参加(p094-95)
2008年4月、NTTデータは「X-NEXT(クロスネクスト)」という組織溶断型企業変革プログラムを開始しました。(略)
X-NEXTでは「自組織のミッションにとらわれていない」「自ら主体的に行動できる」「グループビジョン、行動ガイドラインに沿っている」活動に対して、職場を離れた改善活動を支援するため、以下の4つの仕組みを提供します。
- 活動時間(NEXT Time)の確保:超勤を除く稼働時間のうち3?10%を改善活動に割り当てることを認める
- 活動費用の支援:X-NEXT推進室に必要性が認められれば提供
- アドバイザー:経営幹部が顧問としてチーム活動に参画し助言。アドバイザーを頼まれたら依頼を断ることはできない
- 再チャレンジの許可:全社員の応援メッセージを参考としながらステアリングコミッティが提案の採否を決定。採択されなくても、提案者が諦めない限り、何度でもチャレンジ可能
・グループ会社が次々と参加(p100)
Nextiのグループワイドネットへの移設は、X-NEXTで採択されてからちょうど半年後の2009年4月に実施されました。(略)
トライアルを開始してから2ヶ月半が経過した2009年7月、NTTデータデータ東海が社内のコンセンサスを得てNextiに正式に参加しました。その後もNTTデータ先端技術、NTTデータアイ・・・続々と加わり、2009年12月現在で9社が正式参加しています。
・ソーシャルテクノロジー上で“人”を触媒となる(p118)
NTTデータのNextiにおいて、いつもコメントを多数集める「イズオ」という人がいます。イズオのトピックは、いつも『何か「これ」変じゃない』ということから始まります。その「これ」は、上司の振る舞いだったり、組織の判断だったり、多くの社員だったり、社内システムの挙動だったり、様々な分野にわたります。”