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江戸の阿蘭陀宿長崎屋
源右衛門、おかつ、るん、美鶴
海老屋沢之助
沢駒次郎
道富丈吉(ドゥーフの息子)
葛谷新助
妙心尼=おかほ
シーボルト
遠山景普(かげみち)、金四郎
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江戸時代 鎖国の頃
オランダ宿 長崎屋は
将軍への謁見のために
出島から江戸へ来る
オランダ商館長と使節団を
泊めるための宿
人を惹き合わせる場所
宿の長女るんは
オランダ宿の娘ならでは
異国の人と交流を持つ
カピタンのドゥーフ
異国の血を引く丈吉
商館医シーボルト
そして
秘薬“テリアカ”を探すことになり
事件に巻き込まれていく
「相手を大切に思う
気持ちを伝えるもの」のはずの
贈り物がいろいろな出来事が起こる
幕府の隠密 間宮林蔵
遠山金四郎も登場
そしてシーボルト
『シーボルト事件』は
初めて読んだので興味深かった
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前作「花や散るらん」は「忠臣蔵」を葉室さん流に新解釈。
そこに「いのちなりけり」の雨宮蔵人と咲弥を絡ませていくといった歴史物語。
今作「オランダ宿の娘」は葉室流「シーボルト事件」
シーボルト、間宮林蔵といった実在の人物、事件にオランダ宿「長崎屋」のるんと美鶴の美人姉妹、周りの人間が巻き込まれていく葉室さんお得意の展開は今回も健在です。
今までの葉室作品と異なるのはハヤカワミステリーワールドシリーズからの出版ということでちょっとしたミステリー仕立てになっています。
いつも一見繋がりのなさそうな歴史上の人物をうまく結びつけているのですが今回のサプライズはご存知遠山の金さん。
金さんの登場には思わずにやっとさせられました。
この作品でも歴史の裏に隠された物語を興味深く惹き込ませて読ませてくれる葉室ワールドは流石です。
ただ惜しむらくはミステリー味のふりかけが中途半端なのと枝葉の物語と登場人物の多さで散漫な印象になってしまったのが残念でした。
でもストーリーの面白さ、叙情性のある文章は魅力たっぷりなんで葉室さんには一本芯のとおった歴史物語を期待しています。
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オランダ宿の姉妹、るんと美鶴、シーボルトと間宮林蔵などの歴史上の人物も絡めて事件を読み解く。遠山の金さんまで登場して面白い。そして全体を包む火事がアクセント。
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出島のオランダ領事が江戸参拝の時に泊る宿の娘二人が主人公。
歴史的な江戸の大火、シーボルト、間宮林蔵などが出てきてキャスティングは豪華。
葉室麟の中では落ちる方かなあ。特に印象に残る感じではないと言う感想。
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鎖国下の日本で江戸参府に長崎出島からやってくるオランダ人達の常宿である長崎屋の美しい姉妹。あのシーボルトの地図事件に巻き込まれたり、謎の密貿易集団に狙われたり、不思議な予知能力を持つ尼や幽霊が見える妹…と盛り沢山のミステリーながらさらりと読めてしまいました。
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幕末の江戸を舞台とした時代ミステリ。オランダ使節団の定宿「長崎屋」の娘たちが巻き込まれていくシーボルト事件を中心として描かれたミステリなのだけど登場するのが実在の人物たちなのでなんだかとっても身近に感じる。間宮林蔵が怖い。
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江戸時代のオランダ使節団が定宿にしていた長崎屋。そこへシーボルトが訪れ、公儀の秘密を巡る騒動に巻き込まれる。物語は淡々と進み盛り上がりに欠けるが、非常に文章がきれい。雰囲気としては、NHKの時代劇。
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シーボルト事件周辺のお話。
オランダ宿の娘ってそういうことねー、と納得しました。
しかしこういう小説を読むと、自分の教養のなさを目の当たりにする気分になります。
火事は女が起こすもの。
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時代物、好き。でもこういう歴史上の実在の人物がでてくるお話を読むと、時分の知識の乏しさを実感。時代背景、その時代の空気感みたいなものが分からん。フィクションなのか史実なのか見分けがつかん。
火事は女がおこすというのは
分からなくない。女の怨念には恐ろしい力があると思う。無意識なのがさらに怖い。私の怨念もどこかで誰かを陥れているのかもしれない。
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江戸期のシーボルト事件を背景に、江戸の宿屋(オランダ商館使節の常宿)の娘たちの関わりをおいながら、楽しく読み通せる。
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「シーボルト事件」を題材に禁制品の密輸入をめぐって展開するミステリ仕立ての時代小説。タイトルになっている姉妹の活躍にサスペンス感が弱く、全体に薄味のように感じる。シーボルトと紫陽花の学名の由来となった女性のエピソードが印象深い。
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作者は明治天皇の側室だった葉室光子さんの親族なのかな?
東インド会社が日本に置いた商館のトップが「カピタン」って言うんですが、今読んでる、ビオイ=カサーレス(アルゼンチン)のエッセイにも出てくる単語なんです。キャプテンの親戚なんでしょうかね。
秘薬「テリアカ」をめぐる陰謀、ってんで出島絡みのミステリかと思ったら、さほど解決しなかったし。
不思議に印象的な「るん」と「美鶴」の姉妹の物語・・・になるのかと思ったら、(二人んちが江戸参府のオランダ使節団の定宿「長崎屋」)シーボルトが出てくるし。謎の男は間宮林蔵だったし。謎解きにちょこっと遠山の金さんが顔を出し、さらにうんとチョイ役で高野長英まで。
うーん。
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幕末長崎の出島を舞台に暗躍する密貿易集団と長崎屋の姉妹の話 江戸の大火に若い女の怨念が関わっていたとの設定は少し無理があるように思った
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葉室麟さんの著作のなかでは少し異色な感じの一作だと思った。
江戸で、長崎から将軍謁見に訪れるオランダ使節の宿泊所となるオランダ宿を営む一家が、シーボルト事件に巻き込まれる顛末を描いている。
少しオカルトじみたところもあるし、全体的に話のつながりが緩く、登場人物の造形も甘い感じがした。