紙の本
図書館って、ありがたい!
2010/10/23 14:50
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:うっちー - この投稿者のレビュー一覧を見る
ラクダ、トラック、手押し車、船、自転車、ロバ、ゾウ…。これは、何か? 世界中で、子どもたちに本を届けるために使う「乗り物」である。小さな島や砂漠、大草原、町のせまい裏通り、ジャングルの奥地など、子どものいるところに、それぞれの地方にあった方法で、送り届けているのだ。
たとえば、ケニアの遊牧民のところへは、砂漠の砂の為に、四輪駆動の自動車でも通行できないので、ラクダで輸送する。本を読むことに飢えている子どもたちのために! 表紙は、モンゴルの子どもたちだが、ここにも、馬車とラクダで本が届けられている。子どもたちの本に集中している顔、本を見ながらの楽しそうな笑顔が、印象的だ。
世界中どこでも、本を読みたいと思う子どもがいて、それに応えようと努力する大人がいる。本を間にはさんだ、このとても暖かいつながりは、私たちが、言葉や物語をいかに大切にしてきたかを思い出させてくれる。
今年は、電子書籍元年ともいわれる。電子書籍が普及すれば、どんな奥地でも、いながらにして、数万冊の本をダウンロードすればすむようになるのだろうか。便利な一方、紙の本を届ける、手渡すという行為がなくなるのは、とても淋しい気がする。
図書館が身近にある者には、そのありがたさが忘れられがちだが、無料でいくらでも本が読める幸せは、すごいことだ。
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近所の図書館の新着リストを見ていたら、こんなのがあったので借りてみた。
▼図書館と聞くと、わたしたちは町の中の建物や、学校の図書室を思い浮かべます。でも世界には、四方を壁に囲まれていない図書館もあります。なかには、あちこちへ移動する図書館もあって、その移動にはバスや船だけでなく、ゾウやロバや列車や手押し車など、びっくりするような方法が用いられています。
…(中略)…
彼らはなぜたいへんな苦労をして、本を箱につめてゾウの背中に乗せたり、バスで何百キロも旅して本をとどけたりするのでしょうか? その答えは、アゼルバイジャンのひとりの図書館員の言葉の中にあります。「移動図書館は、空気や水と同じくらい大切なものなのです」(text:カバーの見返し)
世界各地の、実にさまざまなかたちの「本をとどける活動」の報告と写真をまとめたのがこの本。
数年前に、ケニアの人里はなれた砂漠の村に住む子どもたちに本を運ぶラクダがいる、という新聞記事を読んだところから、著者の調べが始まった。本をとどけるために、人びとがあらゆる手をつくしていることを知って、著者はわくわくしたという。遠い国ぐにへ問い合わせの手紙を出し、いろんな情報、写真、体験談などが著者の手許にあつまってきた。そのスクラップブックをもとにこの本は書かれた。
人から人へ、ほんとうにいろいろな工夫と苦労によって本がとどけられている。どのページも見ていて、こころがほかほかする。こんな図書館もあるんや!と、私もわくわくする。
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世界中の移動図書館を各国見開き2ページで写真を多く取り入れて
国情報とともに紹介。
子どもたちのいきいきとした表情が印象的。
なかでも、驚いたのは
イングランドのブラックプール図書館!
手押し車で海辺で読書をする人たちに本を配達するそうだ。
あとは、オーストラリアの太陽光発電もできる移動図書館車もへぇ~って感じだった!
ケニアの図書館ラクダも興味深い。
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図書館が作れない地域でも、バス、トレーラー、船、自転車だけでなく、ロバや馬やラクダまでもが本を運んでいる。当然移動図書館で運べる本はたくさんではないけれど、どこでも大人気。
世界中にはいろんな図書館があって、みんなが本を楽しみにしている。本が待ち遠しくて待ち遠しくて、届くと嬉しくて、子どもたちは満面の笑顔。
曲がりなりにも本を届ける仕事をしていますが、こんな本を読むと初心に返ってがんばろう、と思えます。
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世界の図書事情を伝える写真絵本。
世界のいろんな場所で、あらゆる手段で本を運ぶ移動図書館。
本が手に入らない僻地まで何時間も重い荷物を運ぶ場所もあれば、海辺のバカンス客たちに手押し車で「いかが?」ってお勧めする場所もある。
富山の置き薬みたいだったり、人道支援の香りがしたり、ブッククロッシングに近かったり。
本の重要度や図書制度の意味は場所によってずいぶん変わってくる。
ただ、本が大切な存在であることは同じ。
図書館がないなら車で。車が通れないなら象やロバで。
ラクダすげー!とかソーラーすげー!とか、器の珍しさに最初は気を取られてしまったけれど、乗り物は本を運ぶための手段なんだってことを思い出した。
訳者あとがきに「読んだ人が心のあたたまりを感じることを願う」とあったけど、これは「心のあたたまり」を感じるための本なのかな。
そういう消費はなんか嫌だ。
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【注目(!)の写真絵本】
子どもたちに本をとどける世界中の活動が写真付きで紹介されています。その移動手段は、バスだけでなく、船やゾウやラクダまでが使われています。この本を読めば、元気がわいてきますよ。
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私も子供の頃にお世話になった移動図書館。家の近くにやってくるのが、楽しみでした。
ところが、世界には同じ移動図書館でもボートだったり、ラクダだったり、ゾウだったり・・・
色々な国の移動図書館が写真で紹介されている本書ですが、印象的なのが、本を片手にした子供たちの笑顔。
様々な国でこの様なサービスがあり、それを心から楽しみにしている人がいる。読書のチカラって、世界共通でものすごいパワーが有るのだと再確認できました。本好きとしてはちょっと嬉しいです。
同じ様に感じられそうな陽とは、一度目を通してみて下さい。
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世界中で活躍する、移動図書館について書かれた児童書です。
日本では図書館で本を読めることは、まるで当然のように感じます。
しかし、多くの国でそれは、大変な苦労の上に成り立っているのです。
移動図書館からの本を手に子供たちの微笑む姿や、その笑顔のために働く司書たちの努力に感動させられた一冊。
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アイディアのつまった本だなあ!
山や海岸、島、砂漠、草原、ジャングル、北極圏、届ける人と待つ人がいれば、本はどこにだって届くのだなあと思いました。
世界にはすごい人たちがたくさんいます。
図書館は建物ではなくサービス。
すべての人にその人の本を。
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巡回図書館を楽しみにしていたころのことを想い出した。親にせがんで何度も借りてもらった本は一生の思い出だ。本の洪水にのみこまれ、選ぶの苦労している今では味わえないような感動が確かにあった。この本で印象的だったのは、パプアニューギニアの子どもたちのくったくのない笑顔と、ネコ車に本を積んで波打ち際をゆくおじさん。なんで海に入っちゃってんの?泳いでいる人にも本を渡すのだろうか?一回くらい全部海に落っことしたことあるでしょ?いろいろ気になった。
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Relief International
https://www.youtube.com/results?search_query=relief+international
https://www.youtube.com/results?search_query=relief+international+library
https://www.youtube.com/results?search_query=Azerbaijan+library
http://www.ri.org/
Black Pool Library
https://www.youtube.com/results?search_query=Black+Pool+Library
図書館は読書の喜びを人々に届けるためのサービス
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「世界の移動図書館は、バスばかりではありません。バスやラクダも本を運びます。おかげで、険しい山おくやさばくにも本がとどくのです。」