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スコット・ジュレクというウルトラトレイルランナーが強烈にかっこよかった。
優勝したレース後も傍らにテントを張り、翌朝の最後のランナーにまで声援を送るらしい。
また、ウリケの村までの道中に、何度も最もペースの遅い著者と一緒に走っている。
アメリカ人とタラウマラ族による数十人の即席レースでは、終盤に3位だった彼が2位のタラウマラ族のシルビーノに追いついたとき、「こいよ」と背中をたたき鼓舞している。
結局2位に終わるが、1位になったタラウマラ族のアルヌルフォに一礼して、賞賛の意を表現している。
巻末のウルトラランナー鏑木毅氏の解説には、出場して戦ったレースで、スコットは棄権したが後続の自分に日本語で応援してくれたことを、忘れられない思い出として記している。
著者の分析によればスコットは、競争することは相手を打ちのめすことでなく一緒に過ごすためである、と理解しているらしい。
まだランニングが得意でなかった頃、彼にとって走ることの喜びは、友人らの仲間に加わる喜びに他ならなかったという。
登場人物の全てが変人ばかりで、エネルギーに満ちあふれていて最高に面白かった。
「裸足で歩く者は、地面について、地面と自分との関係について絶えず情報を受け取る。一方、靴を履いた足は変わらぬ環境のなかで眠るばかりだ」(p253)の言葉には、目から鱗が落ちた気分。
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最高のハイテクランニングシューズが当たり前の最近。
なのに全ランナーの65%〜80%は足の故障を経験。
筆者はそれを履く事で故障しにくくなる事を確かな根拠で示した研究は何一つないという。むしろ履き古されたシューズの方が新品よりも足への衝撃が少ないとも。メキシコの麻薬戦争地帯に住む原住民タラウマラ族は手製のゴム草履で24時間渓谷を走って狩りをするという。けがとも無縁。それがなぜなのか。現代の私たちが何を失ったのか。何が間違っているのか。走る事の原点を求める旅が始まる。
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各所で「翻訳がちょっと直訳調で読みづらい」とのレビューがありますが、その通り少し前半部分は読み進めるのに難儀します。訳者の性格が出ているのでしょうか、実直に原文に忠実に訳しているのかもしれません。どうも英文のこの手の本て、やたらと比喩を使いたがるので直訳調だとどうしても読みづらいかもしれませんね。
ただ、後半に入ってカバーヨ・ブランコが登場して、それからハイテクなランニングシューズの弊害についての記述辺りから少し本の中に入っていけやすくなります。
そして、最後のレースのシーンではランニング好きであればすんなり読み進められると思います。
独特な訳文を除けば、読後感は爽快であります。
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この本を読む前から、会社内で「ベアフットを賞賛するグループが書いた本だ」といった話や引用だけが出回り、読むことや話題にすることはタブーといった空気が流れていてなかなか手にとることができませんでした。
読み出すとジャーナリストである著者の中立的/また1ランナーとしての視点での文章がとても読みやすく、非常におもしろかった。
人間という動物が二足で走ることにとても適した体型をしていることや、その歴史についてもとても興味深い。
ぜひ、会社の同僚にも読んでいただきたいし、読む前からの批評に左右されずに「ランニング」というスポーツを多角度から見ることによって広がる世界を感じてほしい、と心から思った。
自分もトレイルほどまではいかなくても、走り続けよう、走りたいと思ってしまいました。
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気持ちのイイ読み物だ!
走るために生まれたという人間の進化論が、大変興味深い内容で、読後に思わず周りの知人らに話さずにはいられなくて(笑)
さあ、ランニングを続けていくよ、ただし靴はちゃんと履いて。
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他の方が仰っているように正直読みにくい。
前半から中盤にかけて
多くのランナー達のエピソードを過去と現在に行き来して紹介している本作。
その中で私が感じたのは、その場面展開が非常に解りにくい。
過去だと思っていたらいつの間にやら現在の話。
エピソードだけじゃなく、私もページ間を行きつ戻りつしていました。
しかし!
この本の真骨頂は、中盤以降。
まさかこの本で、こんな話題に触れられるとは!
はっきりいって大興奮!
満員電車の中で、思わず唸ってしまいました。
「走る」という行為が、地上で唯一無二の存在だったとは!
進化の目的が、「走る」事だったとは!
大興奮のまま読了。
Nikeさんの話題も豊富でとてもとても楽しく読ませてもらいました。
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「走る」について書かれた本。読むと裸足で走りたくなる本。
長い距離を走ると、どんなに良い靴を履いても、大半の人が故障を抱える。一方、粗食とゴム草履で延々走り続ける部族がいる。
その違いを解き明かしながら、実は人体の進化は、長い距離を走るための進化だったのだと。
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人はなぜ走るのか?の疑問に迫る内容。
クッション性の高い靴が出てきて怪我する率が高くなったって衝撃的かも。
人間の体にはセンサーがあって、テクノロジーの進化がそれを覆ってしまうことがあるということ。
まず、継続して走ろうと思います。。
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ランニングシューズが疲労や怪我のリスクを低減するデータ・証拠は何一つないという、僕にとって衝撃的な本。
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当たり前だと思っていた、ランニング中に踵から着地するということが、実はハイテクシューズのおかげで可能になっていたということを知り、裸足で走ってみたくなる本。最近よく聞くベアフットランニングなるものを始めてみたくなる。
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ノンフィクションとは思えない展開なのに、全部ほんとにあった事。100kmとかそれ以上走る人は、どこかふつうじゃないと思っていたけれど、やはりいかれた奴らばかりが登場。ウルトラとまではいかなくても、笑いながら、叫びながら山の中を走りたくなる一冊。走るのが好きな人、必読です。タラウマラ族 for ever !
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言葉にならない。久しぶりに、すぐにもう一度読みたいと思った本。できればいつか原著を。
ノンフィクションでこんなにもドキドキして、一緒になってワクワクするなんて、すごい。電車内とか関係なく、笑って、泣いた。
ずっとトレイルやりたいと思っていた背中を押してくれた。やろう。あと、影響を受けそうなのは食生活。日本人にはタラウマラ式とは違った、我々にとって最適な食事があるはずだ。飛脚も籠も、昔は何里も走っていた。調べてみたい。
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僕は走るのが嫌という理由で、高校時代に運動部に入らなかった。
しかし、今、誰に迫られることなく走っている。楽しいからだ。
きっかけは、裸足という芸術品のごとく美しい武器を持っていることに気付いたことだ。
この本を読んでいると、どんどん自分が強く、速く、気高く、逞しくなっていくように感じられる。
なんか自己啓発本みたいだな。気持ち悪い。全然そんなんじゃないのに。
荒木飛呂彦のスティール・ボール・ランさながらの魅力的な登場人物達、挟み込まれる回想録、ひとつのレースがひとつのドラマとなる、その読み応え!
しかもそれはノンフィクションなのである。
このYouTube時代に彼らは生きていて、その姿を見ることができるのだ。
そして、彼らはきっと今も地球のどこかを走っている。それを考えただけでゾクゾクする!
ああ!今すぐ走ってこよう!
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トレイルランニングや長距離ランニングの魅力を綴った本。
作り話のような感じを受けますが、実話です。
膝の故障を抱えているランナーは、必見?!だと思います。
前半は難読ではあるけれど、後半はトレイルランニング(未舗装部のランニング等)レースの展開が分かりやすく、静かに熱く書かれています。
昨年から裸足感覚ランニングがもてはやされていますが、
そのベースになった、ビブラム製「ファイブフィンガーズ」というシューズ
があり、本に登場するテッドさんによって楽しく履ける感じを受けます。
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面白かった!ランニングの理論とかむずかしい話も多いけど、そういうところは読み飛ばしても、少しでも走ることに興味があるなら十分に楽しめる内容。タラウマラ族△! この本読んで、トレラン始めました。