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苅谷先生を中心とする「就職研」の論文集。
本田由紀先生がここでも熱い。
日本の大卒就職の諸問題を緩和するための変革として3つ。
①就職-採用活動を大卒後に一定の時間をかけて行う可能性を大きく開く。
②大学における勉学の内容や習得水準及び本人の職種希望を尊重した就職-採用へと変革する。
③大学教育の職業的意義を現状よりも向上させる。(p55-56)
今の大学改革の最優先課題と言えるだろう。
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就活を社会学的に記述した本。
特に就活の問題点を
①早期化・長期化
②厳選化
③煩雑化
④情報の非対称性
の4つに関して考察している。
・なぜ日本の就活は欧米圏と異なり大学3年生の後半から始まるようになったのか
・企業の求める人物像はどのように変化してきたのか、何故そのような変化が起きたか
・就活の社会的ジレンマがどうして起きるのか
・過去の就職氷河期の動向は今とどう違うか
等就活生や就活に備えてる方には好奇心が刺激されるのではないか。
就活というシステムがおかしいとは誰しも思うところであろうが
その問題点を淀みなく言語化してくれすっきりとする一冊。
(そして就活の非効率さに辟易すること請け合いである)
私感だが、やはり踊らされているとわかって踊るくらいの余裕が欲しい方は是非。
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80年代以降の大卒就職がそのように変化をしていったかを社会学的に意味を追求しているものです。私自身が82年入社以降の採用を見てきただけに、そして現在の異常な早期化、そして大量の未就職卒業者の発生という状態を見ているだけに、これが破滅へ向かってカタストロフィ(不可逆)の状態を辿っているように危惧されます。実際に誰もが異常だ、損だと思いながら、疑心暗鬼に陥っているのは正に「囚人のジレンマ」ゲームそのものの愚かさです。
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The Sociology of Transition from University to Work:
Empirical Studies of the Changing Mechanisms in Contemporary Japan ―
http://www.utp.or.jp/bd/978-4-13-051131-5.html