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ラスト・チャイルド 上 みんなのレビュー

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みんなのレビュー35件

みんなの評価3.9

評価内訳

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紙の本

事件は「神」に導かれて解決していく………ともいえる。ハント「マスティーとはなんだ」ジョニー「インディアンと黒人の混血だよ。………インディアンの奴隷もいたんだよ。知らないの?」ところでマスティーの「神」ってキリスト教の神とは違うんだろうなぁ。

2011/03/19 16:20

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:よっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

著者のジョン・ハートはノースカロライナ州の生まれだそうだ。ノースカロライナ州レイヴン郡がどんな土地柄かは知らないが、ここはちっぽけな田舎町。それでも貧困、売春、麻薬、異常性格者や小児性愛者による犯罪の多発、格差社会、ドメスティックバイオレン、などなど、どこにでもあるのかもしれないアメリカ犯罪小説のモデル的基点である。
ただ今まで読んだミステリーにはなかった地方色としてインディアンが相当ひどい迫害をうけた怨念が残る地らしい。この郡の解放奴隷第1号はインディアンと黒人の混血奴隷であり、その血を引く男(リーヴァイ・フリーマントル)と当時の奴隷解放運動家の血を引く少年(主人公のジョニー・メリモン)との因縁、神がかりなもつれ合いがストーリーのバックにあることは見逃せない。

「少年ジョニー(13歳)の人生はある事件を境にして一変した。優しい両親と瓜二つのふたごの妹アリッサと平穏に暮らす幸福の日々が、妹の誘拐によって突如失われたのだ。事件後まもなく父が失踪を遂げ、母(キャサリン)は薬物に溺れるように。(しかも町の実業家ケン・ホロウェイの愛人となりその暴力になすすべない毎日)少年の家族は完全に崩壊した。だが彼はくじけない家族の再生を信じ、親友(ジャック・クロス、父は町の警察官で長男を溺愛するが障害を持ったジャックには暴力的。母は狂信的なキリスト教信者。つまりこの家庭も崩壊している)とともに妹の行方を捜し続ける。」

インディアンの歴史に通じその呪術に魅せられ、それで勇気を奮い立たせ、
執拗にアリッサの行方を探索する少年。彼をを見つめる町の人たちの視線は冷たい。アリッサ失踪事件に責任を感じ、少年ジョニーと母キャサリンに心を寄せる刑事・ハントがその探索を助力するが、ジョニーは誰も信用しない。警察組織をはみだした一匹狼のハント刑事もまた仕事師がゆえに妻は離れ、一人息子との仲は険悪である。

そして小児性愛者による別の誘拐事件が発生し、その周囲からは大量の死体も発見される。
単独犯か、警察内に協力者がいるのか?
アリッサはその犠牲になったの?
まだ生きているのか?
脱獄囚・リーヴァイ・フリーマントル(この人物造形は異色である)は事件とどのように関わっているのか?
謎は次々と提示される。
アリッサの生存を信じているジョニーの必死の探索によりひとつひとつと謎が解ければ、さらに新しい謎へと展開する。サスペンス小説の醍醐味がここにある。
そして事件の真相は思いがけないところにあった。

家庭崩壊と再生、愛憎の絡み合う人間ドラマではある。アメリカの暗部や警察組織の保守性等々社会性。いかにも多くの現代アメリカをえぐるテーマで、てんこもりされているように見える。だが最近の小説には、これらのテーマをもっと鋭く丁寧に描いたものがいくらでもあるから、それだけでは新鮮味に欠ける作品になってしまったろう。

この小説の魅力はノースカロライナの地方色が投影された特異な性格を持った少年、彼による真相の追求、その迫力あるプロセスにつきる。

周囲からつまはじきにされた少年の孤独をひしひしと感じ、家族思いのけなげさに心を揺さぶられながら、インディアンの怨念に思いをはせる。
久しぶりにぐいぐいと引き込まれる本格サスペンス小説だった。

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2010/05/09 11:01

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