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リディア・チンとビルの二人探偵シリーズ短編集。元のシリーズはリディアとビルが一作ごと交互に語るスタイルをとっている。本シリーズも一人称の視点で語られるのだか、なぜか交互ではない。特に作品を並べ替えても問題なさそうなに、なぜ順番を崩したのか不可解。
1)夜の試写会:リディア
中国人女性を強姦殺人したが釈放された犯人を罠にはめる。
2)熱き想い:ビル
若きポップスシンガーが襲われ、ビルが紹介したボディーガードが撃たれた。
3)ペテン師ディランシー:リディア
新しく移民できた兄弟のもうけ話で兄が騙された。
4)ただ一度のチャンス:ビル
黒人の少年が妊娠したガールフレンドを射殺し、自らもその十で死んでいるのを発見された。自殺に納得しない少年の友人が調査依頼を。
5)天の与えしもの:ビル
店の前で伝道師が説教を行うために客が減たビルの知人が対処法をビルに相談する。
6)人でなし:リディア
偶然レイプ事件の現場に遭遇したリディアが個人的思いで捜査を始める。そこに証人の射殺事件が起こる。
7)虎の尾を踏むもの:リディア
強壮剤として虎のペニスを密輸入しようとするものがいる。それを阻止したいと頼まれたリディアがガオおじさんに相談に行く。
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G 2010.4.25-2010.7.4
リディアとビルシリーズの短編集
ファンとしては安心して読める1冊
前作、「冬そして夜」を再読したくなった。
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短編なのでもっと読みたい!と思いつつもシリーズとしての一貫性があるので心配したほど欲求不満にはならず。ビルとリディア、リディアのお母さんのほかにガオおじいさんも登場するのでシリーズを読んでいる人はきっとにんまり。内容もシリアスでやるせないものからコメディ調のものまでいろいろバランス良く揃っている感じ。解説も丁寧で読みごたえありました。本国では2009年に最新長編が出てるそうなので訳されるのが待ち遠しい。
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かなり気に行って読んでいるシリーズの短編集。
長編を読んでいるからこその面白味も随所にあり、楽しい。
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日本で編纂された短編集。
中国系で小柄だが勝ち気なリディア・チンと、白人の大男ビル・スミス。
シリーズは一作ごとにどちらかの視点で、交互に書かれているのが特徴。
これは一捻りされた短編で、それぞれに、また時には丁々発止と言い合いながらも協力しつつ~活躍する二人。
表題作は、中国系の女性が殺された事件を気にしていたリディア。釈放された容疑者を犯人に違いないと睨み、公民権法に基づいて起訴するために罠に掛けたいという依頼に乗って、一芝居打つ。
2作目「熱き想い」は、歌手のマリッサからボディガードに戻るよう依頼されるが断るビル。
破滅的なマリッサの行状に懲りて3ヶ月前に辞めていたのだ。
ところがマリッサが銃撃される事件が起き・…?
「ペテン師ディランシー」は、リディア編。
移民が入り乱れる街で、あやしげな取り引きをしようともくろむ人間と、儲けをすくい取ろうとする人間、食い止めようとする人間の騙し合い。
取り引きの対象がライチや熊胆(くまのい)というのが面白い。
「ただ一度のチャンス」はビル編。
高校のバスケットボール選手の心中事件。
バスケットボールで才能を見いだされかけている少年のいる街。それが街を抜け出し絶望的な人生から脱出するただ一度のチャンスだが、それも確実ではない‥
「人でなし」は強姦事件に偶然、出くわしたリディア。
地下鉄で襲われ、脅えて隠れている女性を見つけ出す。
いきのいい女性警官クレアとの出会いと連携が嬉しい。
甘、辛、苦みもあり。
にやにやしながら、違う味わいをたっぷり楽しめます。
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大好きなシリーズの短編集。
読み応えがもう少し欲しい気がして星3つ。
相変わらず面白かったけどね。
やはりリディアの回が好きだ。
次作と未翻訳の短編も早く読みたい。
夜の試写会(Film at Eleven)
熱き想い(Hot Numbers)
ペテン師ディランシー(Double-Crossing Delancey)
ただ一度のチャンス(Hoops):バスケ少年の話
天の与えしもの(Birds of Paradise):エセ説教師の話
人でなし(Subway)
虎の尾を踏むもの(A Tale About a Tiger)
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派手なトリックや残酷な殺人事件はなし。どちらかというと会話劇ってかんじ。
主人公は二人。中国系女性のリディアと白人ハードボイルドのビル。まったく共通点のないとおもわれる二人だが、実は探偵の先輩後輩という関係。時に二人で、時には単独で事件をスマートに解決していく。
それにしても出てくる食べ物がいちいちおいしそう。
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チャイニーズアメリカンのリディアと白人中年男のビルの探偵コンビの短編集。7編収録。7
編の中にはリディアとビルがそれぞれ一人で事件に当たるものも含まれている。これがそれぞれの個性をよく生かしていて短編ならではの味を出している。
もちろん二人がコンビを組むものも収録されている。こちらはリディアがビルを雇うものだけではあるけれど、やはり二人が組むものは格別の面白さがある。特に今回はビルが下品な役周りで楽しませてくれる。
収録作はコメディあり、謎解きあり、ほのぼのありでバラエティ豊かでリディアとビルの様々な魅力を堪能できた。うん。読んで楽しい短編集だった。
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短編集。
『冬そして夜』の後に読むと、ビルとリディアの関係性が以前のようなちょっとよそよそしいものに戻っていたりして変な感じ。
でもツンツンリディアも良い。
長編にはない、詐欺師を引っ掛けるような話も好きでした。
このシリーズを読むきっかけになった短編が入ってないのが残念だけど、そのうち他の短編と一緒にまとめてくれると信じてる。
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リディア&ビルシリーズものの短編集。NYを舞台にハードボイルドあり、コージーミステリありで楽しめました。
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中国系アメリカ人リディアと、中年アメリカ人ビルの私立探偵シリーズ、
日本オリジナル短編集です。
リディアとビルの軽妙なやり取りがなによりお気に入りだったのですが、
今回は二人がそれぞれ別々に活躍する作品もあり。
ま、それはそれでおもしろかったです。
7:3の割合でリディアの男前な振る舞いが、二人の関係を成り立たせているようです。
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日本オリジナルの短編集らしい。軽快な文章が読みやすくて理解しやすい。結末で驚かされるパターンのものが多かったかな。パートナーとの関係が淡々としていて変化がないのは読みやすくて良い。
「夜の試写会」
表題作。立場を偽るのってあんなに簡単にできて良いものなの?
「熱き思い」
「ペテン師ディランシー」
リディアの目的が最初よく分からなくてもやもや。結末に一番驚かされたかも。
「ただ一度のチャンス」
「天の与えしもの」
「人でなし」
「虎の尾を踏む者」
解決するまでの流れが「夜の試写会」に似てる。(話の中身は全然違うけど)
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なんかちょっと物足りない。
短編集なので、
二人とも探偵としてはスマートに立ち回って、
とっとと事件(?)を解決しているのに。
オチがわかってしまう話があったからかもしれないが、
やはりそれぞれが一人で解決している話があって、
二人のやりとりが少ないのが、
物足りないのだと思う。
私の好みとしては「ただ一度のチャンス」が良かったかな。
「冬そして夜」を彷彿とさせるような作品。
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リディアとビルのシリーズの短編集。
読みやすく、話もおもしろい。
ただ、このシリーズはリディアとビルの会話が魅力だと思っているので、2人一緒に活躍する話が2つしかないのは少し不満。
でもはずさない。余計に長編が読みたくなった。