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愚かさがいとおしい。ただひたすらに。
多分武市は覚悟が足りなかったのだ。自分以外の他人を背負う覚悟。手を差しのべ心を分けたなら、最期まで尽くすべきだった。
一心に慕う者への重い疎ましさと愛しさは、自分自身が後ろめたいからこそか。
武市は人を背負えるほどの器じゃなかったように思え、武市しか見い出せなかったことが以蔵の憐れだと思った。
ちなみに。
平助がちらりと登場してます。
もちろん龍馬や久坂、桂、高杉、勝も描かれてます。
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大河の以蔵と武市先生が最高なので、期待しすぎたかもしれません でもどんなにうまく書いてもあの2人の関係を題材にしようとすると難しいのかなあ~という気もします。史実ものの心理描写は完全に作者の主観なので、とらえ方が違ったら納得できないのはしょうがない。
つまり納得できない。
なんにせよ幕末は本当に切ない時代です
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秋山さんのかく歴史物は読みやすくて好きです。この話も内容と打って変わって読みやすい。武市についても、以蔵についても、不勉強であまりよく知らなかったけど、幕末を生きる辛さや切なさが詰まっていました。
痛々しいくらい武市を中心な以蔵が気の毒すぎて仕方がない。武市も手放すのならもっと早く、そうしないのなら最後まできちんと側に置いてやって欲しかった。何度も何度も武市は後悔するのに、そんな器量は結局もてなくて、悲惨な結末が待っている。それでも、それでもなお慕っていた武市と同じ日に逝けたことは以蔵にとっては救いになればいいと思った。
ただ、この表紙はどうなんだろう。ラノベっぽいこの表紙がちょっと気に食わないんだけど。
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武市半平太と、師のために人斬りになった岡田以蔵。
歴史の流れの中で、こういう人たちがいたんだな、と改めて認識。
それぞれの感情が入り混じり、関係性が描かれるところは秋山香乃らしくて、読み応えがあった。
ただ、表紙はどうして少女漫画風なのか?中高年の男性とか、手に取りづらい感が出る気がする。
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装丁のイラストが微妙なことになっているが、中身はいたって真面目。
ちょうど大河ドラマも以蔵と武市がクライマックスなのであわせて読むとよくわかると思われる。
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…なんだこの表紙www
買いづらかったじゃないか…ww
すれ違い、相手を想う感情の変化の具合がおもしろかった。
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2011.09.06
武市と以蔵のお話。自分を見つけてくれた武市を慕い、人斬りになったが、人を斬れば斬るほどに嫌われてゆく。以蔵がかわいそすぎて…坂本も以蔵のことを理解し、その中から助けようとしたが、以蔵は武市から離れられず。うまく伝えられなかった胸のうちからすれ違い、死してゆく。歴史にもしはないけれど、考えてしまう。
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不勉強で、岡田以蔵、武市半平太共に名前位しか知らなかったのだが、この本を読んで幕末有名人たちとの繋がりに驚いた。特に坂本龍馬。
藤堂平助も登場し以蔵と切り結んでいるが、強く人としても大きい姿が嬉しい。
物語自体は救いが無く痛々しいが、以蔵の辞世『君がため、尽くす心は、水の泡、消えにしあとは、澄みわたる空』が効いている。
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土佐出身の武市と以蔵、高知出身のくせに全然しらないなぁと手にとってみた。
二人の言葉足らずな感じにもだもだ、やっぱ気持ちは言葉にはっきり出さないと通じないと痛感。
またちょこちょこ知ってる名前が出てきて嬉しかった。
龍馬とも交流あったんだぁ、やっぱ同じ土佐出身やもんなぁ(笑)
セリフが土佐弁で書かれてたのも嬉しい。
武市と以蔵とか、名前ぐらいしか知らなかったから、勉強になってよかった。
しかし、表紙…(笑)
手に取って、え!?ってなってしまった…(笑)
まぁ確かに、あの好きっぷりはぽいものもあるけども(笑)、せっかくいい物語なんだからもうちょい装丁考えてほしかったなぁ(笑)
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表紙と帯が、作品を台無しにしすぎている。
こんなにもったいないものは無いと思いました。。。
『新選組藤堂平助』と一緒に読むとかなり楽しいです。
二人が京の町中で対峙する場面。
平助は以蔵を危険だと警戒するも、以蔵の本心は・・・
秋山香乃さんの作品は、とある事件の裏ではこんな人がこんな事を思っていた・・・というのを見れるので、読み甲斐があります。
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これは、読後に胸が痛くなるようなお話でした。
以蔵ー!
と、号泣しながら叫びたくなる。
そんな以蔵と武市せんせのお話。
武市せんせ好きには、余りオススメできないかも。
以蔵好きには、とってもオススメです。
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半平太と、以蔵の、出会いから最期を描いた話。
大学の時、「お~い竜馬」を全巻そろえ熟読し大いに盛り上がり、休みを利用して今の夫とともに縁の地を巡りまくったわたしは
大の半平太さん好きであります。
(もちろん、竜馬が一番魅力ある人物であることはいうまでもありません。)
非常に読みやすく、没頭できます。
緊張の場面では息をのみ周りが無音になる気が。
声かけられてハッと気づくくらい。
母を慕う子のように一途過ぎた以蔵。
互いにもっと言葉を交わしていたらと思う。
いや、それだけでは足りなかったんだろうな。
半平太さんは胸の内では気づいていた。
ただ時代の波が大きすぎ忙殺され見えなくしていた。
所業と風貌にはちっとも似つかわしくないけれど
かわいそう。いじらしい。
不器用で一途で。
最後に見た夢の中で、せめて本当のことを、教えてあげたかった。
「よくやった」と言ってあげたいと思う。
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岡田以蔵に興味をもち、関連の本を探していたら秋山さんが出しているではありませんか!彼女の小説でこのふたりを読める方がうれしくて表紙のことはあまり気になりませんでした(といってもこの表紙は難ありだと思います)。
以蔵の報われなさといったら!
最後の数ページ、文字が霞んで見えないほど泣きました。以蔵はそれはもう狂気を感じるほどに武市に一途で健気で、重くて疎くて、とても愚かでとても可愛らしい。武市からもらった一通のお手紙を大事に大事にしてる姿は滑稽なまでに愛しいです。以蔵のことを的確に見据えて武市の痛いところをついてくる龍馬はさすがだなあと思います。
以蔵が最後にみた夢で号泣でした。やるせなくて仕方ないです。よくやったよ、頑張ったと褒めてあげたくなります。
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以蔵の不器用な生き方がせつない。
武市さんはつめたい。でも、纏わりつかれて疎ましく思ってしまう武市さんの気持ちも分からなくないな…
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表紙が嫌。誰も得しない表紙に何故した。内容は以蔵が依存気質で、武市がそれを懸命に抑えつつも忌避が出るって感じに読んだ。でもいろんな書評読んだら、以蔵の献身が報われていないことへの憐憫が多かった。この作品の以蔵の粘着性の言動と好意は、実際似たものを持った人に時々出会うので妙にリアルで、現実に感じる忌避感を以て読んだ。歴史小説というよりもはや違う読書体験になって面白かった。