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国と国との利害関係が衝突し戦争と言う状態になっても、人としての生き方を貫いた根本元中将。そして、戦争という状況においても、人と人の『信頼関係』とでも言うべき『信義』は敵味方の境を越えて通じ合うものだと言うことに感銘を受けた。教科書やマスコミが取り上げない根本元中将と蒋介石との関係に、光をあてたこの本の意義は大きいと考える。第二次世界大戦に走った『日本』は、大きな誤りを起こした事は間違いないが、視点を変えて考える機会を与えてくれる本書は、一読に値すると考える。
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歴史の闇に葬られていて、昨年事実が明らかになった、一人の軍人の話です。根本博元陸軍中将は、1945年8月15日の無条件降伏による武装解除に応じず、内モンゴル地区の在留邦人4万人が全て日本に帰るまで、ソビエトと戦争を続けた信念がある方です。満州は、武装解除に応じたため悲惨を極めました。その後、現在の台湾を形をつくった人といっても過言ではありません。日本にもこんなに素晴らしい偉人がいたと気付かされます。義に生きる・・・そのような社長を目指します!!
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「ダイヤモンドというのは、それが知られてない時にはなんの価値もありませんが、ダイヤモンドと分かった時に、初めてその価値を評価されます。根本さんの行動はそのダイヤモンドだと考えています。」と言い切る台湾の陳教授に同感。中華民国存続のため「義」のために単身台湾へ渡った、元日本陸軍北支那方面軍司令官・根本博中将の生き方に同じ日本人として誇りを感じる。2010/09/20
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台湾領でありながら、台湾本島からは180kmも離れ、一方、大陸からはわずか2kmしか離れていない金門島。
その島の歴史は国共内戦の決着時、ある恩義を台湾に返すために命を捨て尽力した根本博なくして語れない。
「義には義をもって返す」生き方はあまりにも偉大である。
2010.10.31 読了
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日本義勇軍のひとつの実話ということですが、蒋介石国民党政府が、大量の日本軍、一般人への引き上げ支援への義への返礼というストーリーです。実際の話はそれほど単純かどうかわかりませんが、スターリン、毛沢東共産主義、赤化への対応という文脈をもっと重点化したほうがいいかなという感想を持ちました。が、日本の根本中将の作戦能力は、凄いものを感じました。
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在留邦人4万人が無事日本に帰還!
その恩義を返すため、将軍は漁船で台湾へ向かった・・・
60年の歳月を経て今、明かされる日本人司令官の知られざる生涯。
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今の台湾が存立する影に、日本人の軍人の存在が大きかったとは知らなかった。そもそも、金門島が何故台湾領なのか、大陸の直ぐそばなのになど、不勉強なことが多くて、恥ずかしかった。最後の解説が長くてだれたけど、根本さんという、人間として恩を返すという当たり前のことを命懸けでした人のお陰で、今の台湾があるというのは驚きだ。凄い
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日本陸軍の元北支那方面軍司令官、根本博中将が終戦直後に蒋介石から受けた恩義を返すため、台湾に密航し共産軍の攻勢から金門島を死守したと言うノンフィクション。物語りは淡々と進む。最後のほうで取材の過程を述べている。
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全てが、私の興味をかきたて、そして、最後に私に感動をもたらした。「台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡」・・・我々は、この男とそれを支え懸命に生きた人たちの生き様を知るべきである。
(続きは、こちら↓)
http://ryosuke-katsumata.blogspot.com/2011/02/blog-post_28.html
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台湾の内省人にとって、蒋介石は独裁者であり、虐殺者である。しかしながら、その点をひとまずおいて本書の日本と台湾(正確には国民党を含めた)の命をかけた絆には、率直に感動を覚えた。このような歴史を丹念に紐解き、書き残した著者に敬意を表したい。
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根本元中将のことは「白団」を読んだ時に知ったが、その人柄、生き様は初めて知った。それは明治生まれの男の生き方のように思える。
参謀本部第二部支那班を経験した情報の重要性を認識していた軍人のようであり、藤原岩市と同じにおい?がする。
「怨みに報ゆるに徳を以ってせよ」という蒋介石に義理を果たすため、台湾へ密航した根本元中将の思いは、果たして蒋介石の思いと一致していたのか。それは正直ありがた迷惑といった面の方が多かったのでは?蒋介石の日記に根本中将に関する記述が少ない(簡素)なのはその性ではないか。
本書を読む限り、根本元中将の国府軍軍事顧問時代はまだまだ謎が多いように思え、すべてを述べているとは思えない(根本元中将像を含めて)。
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Kodama's review
弊社受付スタッフの〇〇さんからのお勧め。真実を知る人は必ずいる。そんなことを思わされた1冊です。
(11.10.29)
お勧め度
★★★★☆
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・「なぜ君は絶望と闘えたのか」の門田隆将の書いたノンフィクション。終戦時武装解除をせずにソ連軍と戦い続けた駐蒙軍司令官根本博中将が、戦後台湾に密航し国府軍の顧問となり金門島における戦いで中共軍を撃破することに大きく貢献した。「なぜ君は~」を読んで以来門田隆将は気になってたので近くの市民センター図書室で見かけて借りる。
・歴史に埋もれた戦後史を丹念な取材で掘り起こすこのスタイルは上坂冬子のノンフィクションを彷彿とさせる。内容も掘り起こす価値が十分過ぎるほどで、読み応えのある一冊。そもそも終戦時に武装解除命令に逆らってソ連軍を引き止め続けた指揮官がいたことすら知らなかった。
・数年前まで戦争していた相手を顧問に迎える蒋介石にも、引き揚げ時の国府軍の対応に恩義を感じ密航してまで台湾に赴く根本博にも、今の我々からは計り知れない武人としての姿を強く見た。孫文以来の日本留学組と日本人の交流にはやはり大きなロマンを感じる。
・ただすごく気になったのは、この本はノンフィクションなのか、所謂ノンフィクション・ノベルなのかという点。故人である登場人物の心象を言い切ってる点に大変違和感を感じ、ノンフィクションだと言っている点に疑問を感じる。取材によるものなのか創作なのかの境界がとても曖昧。根本博の残した記録を元に書いたとあとがきにあるが、門田隆将はジャーナリストである以上「考えた」「印象に残った」のように直接心理描写するのはおかしい。史料が残されていない事物については「記録に残ってない」と言い切る点と比べてもすごく居心地が悪かった。内容は素晴らしいだけにこの点のみ中途半端で残念。
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恩を返すために、命を懸けて戦後の台湾に渡った根本博の物語。
その活躍すらも、今の歴史では消されてしまっている悲しい事実。
歴史とは都合の良いように書き直されていくのですね。
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台湾と中国、何故分断しているのか、政治的な問題が関係しているんだろうなと、なんとなく思ってた。
この本を読んで、内戦の結果だと知れたのは大きい。
そして根本博という杞憂な日本人が多大な貢献をしていたのも、大きな驚きだった。
一言で言うと"戦争のプロ"だが、それは戦術のそれではなく、ヒューマニズムに溢れた知恵が秀逸だったようだ。
戦争はもちろんあってはならないことだけど、こういった考え方を持った人物が同じ日本人だというのは、とても誇れることだと思う。