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命の宿る絵を描くことができる主人公を巡るシリーズ二作目。
でも今回は、タイムパラドックス話だった。
なんども繰り返す同じ時間。
時の彼方からやってきた少女。
時を操る怪異。
物語の素材はすごく魅力的……なんだけど。
実際のお話の素直な感想は……『う〜ん、わかりにくいなあ』
だいたい、こういうお話は、最後にすべての謎やパラドックスが綺麗に解けて、すっきりした形で終わるのがベストだと思うのだけど、このお話は最後まで読んでも全然すっきりしなかった。
展開が二転三転するのだけど、そのことがよりわかりにくさを助長させている。
むしろ、だんだん説明に無理が(こじつけが)増えていくような気がした。
つまり、その説明理由に説得力がないと言うことなんだろう。
なので物語的には、この作品は失敗だと思う。
ただ、そのキャラクターたちの素性の良さや、主人公二人の独特の(ちゃんとしたキャッチボールにならない)会話の面白さなど、すごくいいところがあるだけに、今後は、もっとわかりやすくキャラを活かせる面白いお話を書いてくれること期待する。