紙の本
ただならぬ気配の物語
2010/07/20 20:32
5人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:こぶた - この投稿者のレビュー一覧を見る
静謐で
美しく
物語はただならぬ気配を漂わせたまま
進んでいき
物語の終わりで
思わぬ展開を見せ
タイトルの意味が腑に落ちる。
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ミステリーだけど、整然とはしていない。
とても歪んでいる。
最後まできっちりと。
メビウスの帯のように、それは歪んだまま綺麗に閉じてしまった。
だから、恐ろしい。
最後の頁で、嗚呼、と思った。
そうなるだろうとは思ったけれど。
映像化して欲しい気もするな。
あの、狂った静謐をきちんと描けたら、それはとてもすてきだろう。
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施設で育った少年ふたり
樋野薫と鈴原博人
ある資産家から
生活費と学費の援助を
受けるため
静養のために妻と娘が暮らす
山奥にある屋敷で
住み込みで働く
3年間働くことが条件
外部との接点の無い
山奥での生活
一見静かで平穏な生活は
やがて殺人事件が起こり
一変する
屋敷に住む家族の
隠された過去と秘密
整った容姿のふたりが
選ばれた理由が
徐々にあきらかになる
別世界の雰囲気の
ミステリアス感が楽しめる
結末はかなりシュール
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施設で育った内気な少年・博人は、進学への援助を得るため、同い年の樋野と陸の孤島にある屋敷で働き始めた。整った容姿の樋野には壮絶な過去が。博人は令嬢の小夜に恋心を抱くが、陰惨な事件で穏やかだった生活は一変する。それは悪意が渦巻く屋敷で始まる、悲劇の序章に過ぎなかった―。
《ブックデータベース より》
《2010年6月11日 読了》
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お金持ちならではのお話し。なかなか面白かったけどラストがちょっと。頭よさそうな子なのに気づかないかな?
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お屋敷にいわくありげな一家、美少女とそこに雇われた二人の美少年。これはもう何かが起こらないほうがおかしいでしょう、というほどの設定ですね。そして当然起こる事件と、過去の事件。魅力的な要素がいっぱいです。
ただし、起こる殺人事件自体はたいしたことがないのだけれど。彼らの仕組んだ計画があまりにも恐ろしくて悲しいです。事件の結末もやりきれないものがありました。ただし、このラストにはもう一度ぞくり。一番黒いのは誰だったんだろう……?
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長編は初めての作家さん。
短編を読んだ時も独特な世界観があると思ったが、やはり長編でも感じた。
物語の最初はゆったりと進んでいくのに、段々明らかになる真実に、ぐんぐん引き込まれる。ラストの人間臭さも嫌いじゃない。
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施設で育った内気な少年・博人は、進学への援助を得るため、同い年の樋野と陸の孤島にある屋敷で働き始めた。整った容姿の樋野には壮絶な過去が。博人は令嬢の小夜に恋心を抱くが、陰惨な事件で穏やかだった生活は一変する。それは悪意が渦巻く屋敷で始まる、悲劇の序章に過ぎなかった―。
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第一章 湖畔の館
第二章 過去
第三章 アルビノ
第四章 亀裂
第五章 苦い記憶
第六章 栗毛の小馬
第七章 喪失
第八章 供物
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17歳の博人が好条件に惹かれて引き受けた仕事は、なさぬ仲の母娘が暮らす人里離れた湖畔の洋館で庭仕事や家の中の雑用をこなすことだった。自分ひとりの部屋を与えられ、衣食住の不安のない暮らしは、はじめの内はこれ以上なく快適に思われたが、次第に内情がわかってくると腑に落ちないことも出てくるのだった。そんな折、洋館のすべてを取り仕切っていると言ってもいい中瀬が湖に浮かぶボートの中で殺されていた。それをきっかけにするように、事態は闇へと転がりだすのだった。奥様である琴子と中瀬と家庭教師のコウ。お嬢さまの小夜と博人と彼と同じ立場の樋野。最後の章で企てのすべてが明らかになり、それだけではなく思いもしなかった結末を見ることになるのである。最後の最後まで気を抜けない一冊である。
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施設で育った内気な少年・博人は、進学への援助を得るため、同い年の樋野と陸の孤島にある屋敷で働き始めた。整った容姿の樋野には壮絶な過去が。博人は令嬢の小夜に恋心を抱くが、陰惨な事件で穏やかだった生活は一変する。それは悪意が渦巻く屋敷で始まる、悲劇の序章に過ぎなかった―。
う~ん。面白かったのですが…
不思議な主人公ばかりで、誰に対しても感情移入できなかったですね。
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身寄りがなく、施設で暮らしていた博人は、事業家の山奥の別荘で、住み込みで庭仕事を手伝うことに。外界と隔てられたような場所で、殺人が起こる。
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近藤史恵っぽい本
派手さはないけど読みだしたら止まらない
砂っぽい孤独を抱えている登場人物描かせたらピカ一よな
オチは漫画「悪魔の花嫁」にありそうな感じ
主人公に魅かれた
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人里離れた洋館に、学費の援助を条件に、住み込みで雇われた少年がふたり。
そこには美しい少女がいる…。
著者には珍しい雰囲気の作品でした。
洋館に雇われた目的、にやや戦慄。ラストがちょっと哀しい。
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陸の孤島に建つ館、秘密を抱えた家族、身寄りの無い美少年・・・
と、館物のお膳立てはばっちり揃っているのに、トリックとかも特に無く、なんだか拍子抜けするような展開だった。
それなのに、なぜか引き付けられる不思議な雰囲気が漂う作品。
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ゴシック小説というか幻想小説というか。青春小説でもあるのかな。読んでいる時は結構グイグイ読んでしまうのだけど、読み終わるとちょっと印象が弱いかなぁ?自分が主人公に共感できなかったので、イマイチ衝撃が弱かったのかもしれない・・・
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最終ページの恐ろしさに息を飲みます。「サクリファイス」の様な鮮やかな落とし方も実にお見事。「タルト・タタンの夢」とは真逆のように壊れた登場人物達も秀逸。とにかく「ホラー」です。