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使える売買システム判別法 確率統計で考えるシステムトレード入門 みんなのレビュー
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紙の本
ブラックボックス
2010/05/28 00:36
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヂャリや - この投稿者のレビュー一覧を見る
おなじみのコイン・トス。
「裏・表」のでる確率は50%。なのに10回中5回ぴったり裏が出るのは100人中25人だそうだ。驚いた。半分はいるのではとイメージしてしまう自分に。
本書の二項分布の説明に詳細は譲るが、俄然興味がわく。
システムとは、話題の自動売買からアナログ的なマイルールまでを包括する。ゴールクロスで逆に売り、デットクロスで逆に買うといった検証も面白いかもしれない。
メインはルールそのものではなく、システムの構造をブラックボックスとして、その指示の有効性を検証しようという大胆な発想にある。
結果、正の期待値ならば、そのシステムは使えば使うほど利益になる。カジノの経営者なら大いにうなづくところだ。
売買システムを判定している著者は、さぞかし莫大な利益を上げていると推定できる。「システムのライフサイクルに合わせて”旬”のシステムを使う」ことができたと本書にあるからだ。トレンドの時はトレンド用のものを、ボックスのときはボックス用のシステムをと使い分けるのはすごい。ただし今から相場が調整なのかトレンドなのか「極論すると相場を予測することは不可能」とも。あくまで極論だそうだ。
もっとも本書で力説しているとおり「最大ドローダウン」を想定してないと、砂上の楼閣、机上の空論、資金が風前の灯となってブラックホールに吸い込まれることは間違いない。
私の勉強不足かあるいは試行錯誤中なのか、統計の手法を売買システムに当てはめる方法の説明が難しい。肝の部分であるのに。だからこそ理解したとき、大きな価値があるのかもしれない。
ふとコイン・トスによる売買システムの検証を思いついた。表なら買い、裏なら売り。正の期待値が出たら、それはコインに何か仕掛けがあるのかもしれない。でないとしたら、まさにブラックボックスだ。
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