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5。
賛否両論あると思いますが、僕に撮ってはまぎれもない傑作青春小説です。
二章に入ったあたりから引き込まれ、一気に最後まで読みきってしまいまた。
それだけの読ませる力がこの物語にはあります。
物語は途中からファンタジックな一面をみせますが、登場人物の生々しい行動や考え方、感情によって、とてもファンタジーとしては捉えられませんでした。
「ともだち」の持つ意味とは。
人間「関係」に意味を求めるのは間違いなのか。
出口のない、答えのないものだとわかっていても、どうしようもなく残酷な結末が待っていると知っていたとしても、僕らはそれを求めてしまうのかもしれませんね。
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一見仲良しに見える2人は決して「ともだち」ではなかった。
何もない駅に行ってごろんと寝そべる小旅行はいいなと思った。
ジュニア向けホラーか。
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twitter読書会って物の課題図書だったので、図書館で借りて読んでみました。
青春物なのか、ホラーなのか良く分かりませんが。
女2人と男1人の「ともだち同盟」。
非常に微妙な、不思議な関係。
三角形各辺の価値がどんどん変化していき、
最後どういった線になるんだろうか???
って思いながら読んでました。
とりあえず魔女にむちゃくちゃにされたいかな。
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丁寧に縁どられた「ともだち同盟」に属する二人の女子高校生と一人の男子高校生は清廉潔白な関係を協定に基づき繰り返す
はずもなく
芽生えた愛憎と煮詰まった欲望に
その美しい関係を半強制的に壊さなければならない
そうして醜く変動していく中でも
鉄道だけはひた走る
動的な人間関係と、静的な鉄道の印象にも関わらず
本文中の描写では、なだらかに下降していく三人の関係と
プラットホームを通過していく鉄道が特に目立つ
ともだち、という呪い
鉄道という、線路の繋がり
本作にはこのような印象を抱いた
植物的な青春とは恋愛とは、こうなるものなんだろうか
そう、彷彿させられる
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新しい感性なんですかね??限りなく紺に近いブルーのイメージでした。静かででも全然穏やかでなくて。でも、確かに、ともだちって呪いみたいなものだなと思う。友達なのに、友達なのに、友達だから?搾取されているって感じる時点で、友達ではないんだろうな。
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「ともだち同盟」という約束の元いびつに結びついた女2人と男1人の青春ホラー。同盟の名の下のともだち関係はひどく危ういものですが、それは現実もいっしょな気がしました。
自称魔女・千里の愛は、捻くれてて、攻撃的で、でもとても純粋に感じました。
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ヤングアダルト向けの不思議なテイストの物語。ちょっと女の子っぽい高校二年男子・大神弥刀と同級生二人の女子高生・細川千里と芝宮朝日。三人は男一人と女二人の奇妙な「ともだち同盟」を結んでいた。すべては自称・魔女の千里の決めたこと。きっと著者の森田さんは『鉄子』なんだろう。舞台となっているのは兵庫県南部の海沿いを走る山陽電鉄線。そして物語全体を貫くのも近畿、関西の鉄道網だ。それらの路線から各章の表題も取られているし、おそらく関西在住の人には自明のことかもしれないが、登場人物たちの名前にも駅名が重ねられている。あちらこちらに隠された物語の伏線にも、著者の鉄道への愛着が感じられるのだ。高野山中の駅でのミステリスさは、まるで「道行き」の場面のようだ。また千里の唱える「人間同士の価値」の謎解きも面白い。そして、最後のどんでん返しに酔う自分を発見。
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好きな子に素直に「好きだ」と言えないのは高校生だけの特権ではないけど、やっぱり高校生が一番似合うなぁ。関西のローカル線が出てきて、なかなか電車オタクっぽい所がイイですね。無人駅でおりてボーっとするのは北海道のイメージですが、関西でも十分出来るんですね。イジメの問題を物語に組み込んだ話は割と見かけますが、この本ではいじめた側といじめられた側の関係も面白い(?)です。「同盟」って言葉は高校の世界史でよく見かけましたが、裏が無い同盟なんて存在しないんですよね。
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私がもっと若い感性を持っていたら、すごく面白かったと思う。
残念だが、私の感受性は丸くなりすぎた。
最後の落とし所は素晴らしかった。
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女の子3人の百合小説かと思ったら、男1女2の三角関係だったでござる(黙
よく見たら男の子だった、表紙の左の人。
読むと若干、千里に共感するところがあるような。自分は誰かに何か妨害するようなことを自分の利益のために、あるいは面白がってしてしまうけど、自分でそれが分かっているからわざわざその人に警告してしまうような感じ。
近鉄とかどうして気づけなかったしww
鶴橋と蔓橋は薄々感づいていたが。
なんかしてやられた感じが半端ない。
びっくりした。
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表紙が可愛く、手に取った1冊です。
「ともだち同盟」というタイトル通り、
ともだちの同盟を結ぶお話。
表紙の絵とその他の絵で主人公の制服が変わっていたのですが、
それはストーリー的に伏線だった…。
不思議に思っていたので、最後の方でこういう意味だったのかと納得。
自分を魔女だという同級生の女の子。
言動か不気味で仕方ない。
それは、小学生や中学生でゆがんでしまった形だったのでしょう。
一番、かわいそうなのは取り残された一人。
確かに予言は正しかった。
そう思わずにはいられない。
こんな描写が伏線だったのかと思うシーンが多く、楽しく読めました。
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思っていたのとは違ったというのが第一印象。表紙買いをしたので特に後悔はないのですが。
初めて読むタイプだったので展開には戸惑いました。
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好みかと云えば好みではないんだけど、これはなかなかに凄いものを読んだ感が。
兎にも角にも魔女を自称する千里がたいへん魅力的だったです。
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タイトルと表紙イラストから、キラッキラの青春&成長物語かと思っていたら、ダークなファンタジック・ミステリーとでも申しましょうか、病んでると申しましょうか、思わぬ方向に進んで行きましたが怖・面白かったです。非常にクセのある女の子・千里の手のひらの上で弄ばれたような出来事でしたが、朝日だってなかなかの食わせ者で強かです。一見、千里が勝者のようですが、思い出を背負って生きる覚悟のできた朝日だって負けてないと思うのです。
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少年少女の不可思議で不安定な友情を描いた青春ミステリ。キャラクターが非常に魅力的。自らを魔女と名乗り、数々の毒舌を吐く千里のキャラがなんとも好みです。
思いがけない展開から訪れる、三人の関係性の破局。そしてさらに訪れるまさかの展開。ホラーというか完全にダークファンタジーなので好みは分かれそうですが。この雰囲気は非常に好き。そして「ともだち同盟」の言葉が胸にしんみりと残りました。