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とても素敵なお話でした。
主人公と都会から来た転校生との交流。
途中、大岡信さんの詩を引用したところがすごく印象的でした。
石井さんの作品をもっと読もう。
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大分県日田市に住む高校生・由香、東京からの転校生・伊藤卓也。
図書館の新刊コーナーの児童書と大人の読者向けの境い目くらいにあった。
道徳的と言えばいいのか、若い読者を安心させるような意図的な物を感じたけれど、それが不快とかではなく、気持ち良く読めたし、爽やかさを感じた。
日田の素朴な陶器を見た事があるので、皿山の様子を伺い知る事が出来たのも嬉しくて。
標準語しか話せないあたしは、日田の言葉も心地よくてあったかい感じがした。そういう意味でも気持ち良く読める1冊。
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実家が窯元の女の子の話。住んでいるところはド田舎。
高校生になった主人公は都会に出たい友達と出たくない友達に出会う。
平和な高校生活にとある事件が起きました。学校で飼っていたウサギが殺されたのです。
学期途中で訳あり転校してきた男子に疑いの目が行くのだけれども…。
ライトでとても読みやすい作品でした。中高生に読んでもらいたい1冊でした。
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舞台は大分県の皿山と呼ばれる窯元が集まった集落。高校生の由香の学校生活や家族のこと、東京からの転校生との心の交流。平凡な話だけれど、途中で、大岡信さんの詩が引用されたりと静かに流れるように進む。決して、派手な話ではないけれど、ゆったりとした気持ちで読み進められて良かった。
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ぎーっ、とん。
ぎーっ、とん。
主人公由香が住む皿山は陶芸の村。そこに昔からある臼は、なんだか恐竜のような鳴き声だ。
石井睦美さんのふんわりとした、文体で読ませるところは相変わらず。ストーリーはいつもあまり記憶に残らないけれど、甘酸っぱさが残る。
ああ、思春期。
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授賞式までに、とあわてて読んだので、うまく気持ちがまとまらないけど、2泊3日の取材で書いたとは!っていう、風景が目に浮かぶような、描きかたがすてきなお話。表紙もぴったり。アンドーヒロミさん。
続きも読んでみたいな、と思うような物語だった。
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石井睦美さんは、大好きな作家さんです。
けど。
この本は、ほんのすこし、つっかかっちゃうとこが……
方言のセリフが、苦手だったのかなー。
でも。
やっぱり、石井睦美さんの描かれる女の子キャラは、好き。
由香には、共感できるとこがあって、書いてみたいなって思ってる子に似てるとこもあって。
そうして。
文章のながれ、「、」と「。」の入り方も、すとんっ。とくるのです。
ワープ部分は、こんなふうに挿入すると違和感ないんだ。
なるほど。
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作者がCMの日田市に惚れ込み描いたらしい。
確かにあのシリーズのCMは素敵と私も思う。
だけど、そのイメージを再現したいがために、本来の筆が生きていない気がした。雰囲気やお話としては好きな部類なのに…方言が気になり、話が入って来ない…
方言で表現するならば、やはり、生きた方言でなければ。正しい方言と、生きた方言は違うから…
実際に現地の言葉と接してるから、辛口かもしれません。ごめんなさい。
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ヤングアダルト向けの作品だけれど、はるかに対象年齢を超える私が読んでも十分に楽しめる。むしろ、忘れ去った思春期の気持ちを呼び起こされるのかもしれない。これまでも大人の鑑賞に堪える児童文学作品を多く発表してきた石井さんの新作は、九州の山深い焼き物の里が舞台だ。高校生に入学したばかりの黒田由香が主人公。友人とのやり取りや先輩とのやり取り、そして家族との会話など、全体を通して繰り広げられる豊かな九州方言の世界が印象的。みずみずしい感性の主人公の目を通して、さまざまな「出会いと別れ」や「伝統的な山里暮らしへの愛着」、「都会への憧れ」などが新鮮なタッチで描かれる。TVで見かけたCMの風景だけを頼りに、九州の焼き物の里と出会い、方言の壁を乗り越えてこの作品をものにした石井さんの執念に脱帽。
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やっぱり、この作家さんは、こういう世界が良い。
少女(死語?)の日常の想いを描かせたら、本当にお上手。
今風の言葉遣いで、携帯がつながらないと嘆いても、
「少女」の感覚が似合う。
これが大人の女性の恋愛でやられると、私は実に気持ちが悪くなってしまう。
九州の山奥の陶芸の村。
「一子相伝」なんて言葉が生きる村だ。
少女は恐竜の声、古代から続く臼の音を聞きながら生きてきた。
その村で生きると言うこと、外に出ると言うこと、
東京と言う都会のこと・・・・・
ちょっとした事件が日常に陰を落とすこともあるけれど、
彼女は惑わされない。
そんな生きる強さみたいなものが、かつての少女には好もしく映る。
ただ正直なことを言うと、
TVのCMに触発されて取材をして一気に書かれたせいか……
何だか、ちょっと借り物の感じは否めない。
いつもながら、ご飯の場面が良い。
今回は糠漬け。ニンジンと蕪、紅白の感じがおめでたい……
なんて具合に書かれると、もうたまらない。
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石井睦美さんの本はよく読みます。
小学生向けの『すみれちゃん』シリーズも好きだったなぁ。
今の勤務先には、石井さんの本がなぜか1冊も入ってなかった・・・。
この作品は、あと一歩、踏み込んで書いてほしかったという印象があります。
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陶業が「主」で農業が「従」の山に守られた村。
臼の鳴き声は想像出来ないが、かわりに
メトロノームの音が規則正しく、そして永遠に
聞いていられるかのような、安定した気持ちになった。
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皿山の集落の繋がりを心地よいものだと感じる主人公が、素直でいいなと思った。
だけど紙ひこうきとか、伊藤卓也とか、かあさんの話とかがちょっと消化不良かなあ。
もっと深く掘り下げれば面白い気がする。
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大分弁がかわいかった。
田舎の山奥での暮らし。
《一子相伝》という皿山での繋がり。
高校生ならではの感性。
あたりまえの日常を描いてて、
読んでてほっこりした。
おかあさんと、おじさんの話が消化不良…続編が読みたい。
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転校生が来て事件が起こって転校生が去っていくんだけれども
それがものすごく重みをもつ、という感じではなく
ある少女の季節に風が過ぎ去っていった、
そんな印象