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歴史と伝統の上にあぐらをかいていると、気づいた時には手遅れになる
草刈隆郎:日本郵船取締役・相談役
さらに危機感を募らすきっかけになったのが、トヨタ自動車との運賃交渉だ。トヨタは運送コストを正確につかんでおり、容赦なく運賃の割引を求めてきたのである。それは、今までの取引慣習とはまったく違うものだった。草刈は世界を相手にする企業の厳しさと自社の甘さを思い知った。このとき草刈の脳裏に浮かんだのが、冒頭に紹介した言葉である。
永野は「会社を再建する」という夢を持って、富士製鋼の支配人に就任した。しかし彼の初仕事は、荒れ果てた敷地に生えた雑草の刈り取りだったという。そうした頑張りが彼を成功に導いたのだ。夢は美しいが、それに到達するまでの道は泥だらけで険しいもの。それを忘れず、夢に向かって努力していきたい。
小倉が宅配便ビジネスを思いついたきっかけは、他の運送会社では利益が出ているのに、自社では利益が出ないのは「なんでだろう」と考えたことだという。小倉はこの疑問を五年間考え続け、「宅配便事業への進出」という答えを出した。
英雄とは、自分のできることをした人だ。凡人は自分のできることをせず、できもしないことをしようとする人だ
ニトリが最も特徴的なのは、コンテナ船の手配まで自杜で行なっていること。商社に任せればリスクが回避できるのに、あえて自社でリスクを抱える。ときには社員のミスやトラブルで数十億円の損失が出ることもあるが、このようなリスクを冒させないと、社員は成長しないという。