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一巻が蝉と岩西の出会いを主軸にした話だとしたら、二巻はただの人殺しにすぎなかった少年が殺し屋として覚醒する話。
廃墟での死闘とそれに次ぐ一対多数の逃走劇はスリル満点、大ゴマ連発で映画みたい。謎の殺し屋集団チクタクの不気味な存在感も際立つ。
追い詰められた蝉が咄嗟に閃く機転の見せ方も上手い。一巻の携帯の伏線がこんなところで生きるとは!ストーリー上グロいシーンもかなりあるのですが、臓物ドバッ系のグロじゃないので大丈夫かな?あ、血しぶきは容赦なく飛びまくります、出血大サービスです。
蝉の視点と同時進行する苺原の物語も興味深い。
蝉が廃墟でバトルを演じている間苺原は……情けないといえば情けないんですが、普通びびるよなあと同情。
今巻は岩西のムチが炸裂。蝉の甘えを指摘するシーンの非情さはまさしくプロフェッショナル、彼の言う事は正論。結果としてこの時岩西が下した冷徹な決断が蝉に殺し屋の自覚を促すことになるのか……と「魔王」を知る読者は感慨深い。
一対首折り男とは何者なのか?その目的は?都市の裏側で暗躍する帽子卿とは?
まだまだ物語は序盤ですが、謎を孕んだスリリングな展開と華麗なアクションの連続でぐいぐい引き込んでいきます。
蝉と岩西のドメスティックバイオレンスときどきツンデレな関係にも注目。
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1巻は殺しの描写が結構エグくて少々読み進めるのがしんどかったが
2巻はそれがなくなった訳では当然無いのだが
岩西と蝉との会話やその後の展開など
予想の範囲を少しずつ逸れて話が進んでいくのが
流石に伊坂先生っぽくて惹き込まれる。
小説『首折り男のための協奏曲』も読んでいるので
首折り男が出てくるのもハラハラする。
自殺したいと思って悩んでいた苺原とは言え
こんな死に方をしたいとも
実際死にたいとも思っていなかった訳で
蝉は兎も角苺原は、
ただ首折り男に似ているだけでとんでもないことに巻き込まれてしまって大変気の毒なわけだが
現状を打破するきっかけになるのか否か。
続きが気になる。
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裏表紙
「首折り男」をおい、辿り着いたその先は-死。
若き殺し屋、蝉。
その前に立ちふさがる謎の殺人集団。
初めて感じる-死の恐怖。
一方、「間違われた男」に迫る「本物」の-存在感。
そして「第三の男」の-気配。
裏見返し
ジャック・クリスピン曰く
「仕事と女の価値を決めるのは他の奴らじゃない。
俺だ」
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血。血。血。血しぶきの連続。痛い痛い痛い。チクタク、チクタク・・・・・蝉のツンデレ具合を堪能。最後の引きがイイ(笑)