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枡野さんの描く小説が好きで、
短歌は、買って読もうと思う自分ではないので読まないだけで、
何かの拍子に目にするものはおもしろいな、と思っていて、
そういうわけで枡野さんの本を漁っていたときにこの本の存在を知った。
うわ、そんなこと書いちゃうんだーと、読んでみたくなったのは、興味本位というか、噂好きのおばちゃんの域を出ない感じだった。
短歌はもともと感情をストレートに表すものだけれど、
書評部分と言い、解説といい、興味本位で覗いちゃいかん世界だった。濃いいです。
いや読んでみて良かったよ、でも。
そこに人が居る、という感じがした。
男の人と、女の人では、感想が違いそう。
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うーん。この人、生きづらいだろうなあ。痛々しい。
せめて仕事がうまくいってほしい、と切に思いました。
でも、小説としてはどうでしょう。そっちに行くのでしょうか。
コントはものすごくすばらしいのに、芝居を書いたらもう全然魅力的じゃなかった人のことを思い出して、あの残念さがよみがえった。
その人の芝居はもう観に行かなくなってしまったけど(コントは相変わらず鳥肌がたつほどすばらしいのに!)、今は芝居もおもしろいのかなあ。あのがっかりさをもう一度味わうのが怖くてまだ行けない。
ものを生み出す仕事って、大変だなあ。
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今まで読んだことの無い分野の本だったので、新鮮だった。著者のことはこの本で初めて知ったが、実にウダウダしていて自分を見るようであり、複雑な思いの読後感だった。
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町山さんとの対談USTを見て購入。「あるきかたが正しくない」も読んでいたので情報が補完された感じ。
町山さんの解説は素晴らしいし、穂村弘の毒エッセイも素敵だが、本編あればこそ。
結婚というより、人とうまくやっていく事の根本的な困難さに思いをはせる。そんな本。
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ひどくバランスが悪いようでいて、絶妙にバランスがとれていると思った。
やばい、こういう人好きだなぁ。と思ってしまった。
この本を読んで、主人公のことを好きだと思っていられるうちは、自分は自分と向き合えている気がする。
解説が素晴らしい。それで、この解説を載せたってことがすべてだと思う。
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ああ、もう、どうしようもない、とここまで思わされたのも久し振りである。主人公速水の正しさのベクトルが常に自分に向いているのだ。方向を変えるチャンスは幾度か訪れているというのに。正しさは諸刃の剣であるかもしれない。振りかざすと相手を傷つけ自分をも傷つける。
特別寄稿や解説の素晴らしさもさることながら、速水のすっとんきょうな律儀さに無理やり泣かせられるような一冊。
また、収録されている短歌「夢について」に少し救われる。やっぱりこうでなくっちゃ。
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南Q太さんの元夫である枡野さんの本を読んだのは書評の中に銀色夏生さんの元夫であるイカちんが登場するからです。2人の離婚に至る経緯が似ていて面白い。妻もタイプ的に似ているのだろうな。
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まず、カテゴライズに悩んだ一冊でした。「書評」としてもよかったのだろうけど、それは何だか違うだろうと。書評という軸を持った私小説だろうと判断したので、私小説としました。
AV監督である主人公が離婚調停中の妻への気持ちと我が子への想いを、調停などの過程に沿って綴ったものです。ひとつひとつのチャプタごとに一冊の本を取り上げて進んでいきます。あくまでフィクションとして。
町山智浩の解説までぜひ読んでほしいです。
ふと思ったことは、穂村弘はモテ、枡野浩一は非モテだということ。
暗い気持ちになるし、離婚のごたごたばっかり文章にしやがって、という気持ちもあって、評価に悩みました。でも、それだと読まなきゃいいだけの話ですし、歌人が自分の心情を文章にせずにどうすんだと思ったので、評価は読んで面白かった分だけつけました。
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最後のぶった切りコメントがよかった。
相手を責めていちゃ、自分が見えないということでしょうか???
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あとがきこそ本編の、リアル離婚調停自伝小説。
もともと南Q太が好きで、元旦那の視点を読んでみたくなり
手に取ったのだが、本書は思った以上に主観だらけで根っこの部分がよくわからなかった
他人がわかる必要がないのか?とも思うが読む限りはもう少し、わかりたかった。
著者の枡野さんは、よくもわるくも自分に正直なんですね。
離婚は、だれが悪いとか、明確にする必要はないんだと思う。
ただ、お互い全く違う人間なので
わかりあえなくなったら
わかりあえていたことが夢か幻のようになってしまうんだなあ
その原因は すくなくとも 片方ではない。
町山さんの解説は、ほんとうに「解説」です。
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読んでいて書く文章をよくコントロールして慎重に選んでいる人、という印象を受けたが、解説の中で穂村さんの文の中に「コントロール」という言葉が出てきて、ほうと思った。
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町山さんの解説が読みたくて購入。小説部分を読みながらうっかり主人公に共感してしまい、町山&穂村両氏の解説を読んで、その指摘のもっともさにうなだれた。正しさを振りかざしてしがみつく感じ、自分にもあるなー。主人公が内田春菊を例に出し、そういったタイプの女性を非難するくだりが印象的。私も似たようなことよく考えます。器のちっちゃいやつです。
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町山智浩の解説を読んで、ようやく腑に落ちた。この解説を含めてひとつの作品だと思う。印象に残ったのは、解説内で「人間の通過儀礼が弱体化したなか、失恋は例外」という言葉。「思想地図β」での菊池成孔の「無条件に素直に従えるものが、この国には恋愛以外残っていない」という指摘と重なった。
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自伝的小説、短歌、エッセイ。
不思議な形態の本。
漫画家の妻との離婚が男性の目線で生々しく書かれている。
あとがきが説明口調でちょっと冗長的かなと感じたが町山智浩の解説が的確で面白い。
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突然別れを切り出される方って、とかく「自分は何も変わってないのに・・・」とか「自分は悪くないのに・・・」って思いがちだよね。
それをしつこく相手に詰め寄ると、うっとうしがられる・・・。
そういうことを久しぶりに思い出させてくれた本でした。
枡野さんの現在を知りたいなぁ。