紙の本
うっぷんを晴らすための本
2011/07/27 19:10
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る
謎解きはディナーのあとで 東川篤哉(ひがしかわとくや) 小学館
短編ミステリーが6本収録されています。1本は約40ページで、20分ぐらいで読み終えることができます。その点で、本屋さんが忙しい現代人に売りたい本なのでしょう。
短文に情報がいっぱい詰まっていることが特徴です。濃度の濃い作品群です。注意深く読むこと、読んだ小さな部分を記憶しておくことが、最後の謎解きで爽快感を得る秘訣です。
こちら葛飾区亀有公園前派出所のようでもあるし、名探偵コナンのようでもある。漫画の原作本のようでもあります。いずれ映像化されるのでしょう。宝生グループ総帥のひとり娘で大金持ちの宝生麗子(ほうしょうれいこ)刑事は、こち亀の秋本麗子警察官と中川圭一警察官のミックスのようでもある。謎を解く宝生麗子の執事影山が江戸川コナン(工藤新一)で、風祭警部は、私立探偵毛利小五郎で、それらの点で、人物配置は、独自性が薄い。
舞台は東京都多摩地区、国分寺市とありますが、土地勘のない人には、比較的裕福な人たちが住む静かな住宅地という印象を受けます。犯人となる対象者は基本的にお金持ちの人たちです。
物語の展開はワンパターンとなります。殺人発生ー風祭警部と宝生麗子のやりとりー執事影山の謎解き。わたしは第四話「花嫁は密室の中でございます」が6本のなかで一番気に入りました。最後まで犯人隠匿の手法がわかりませんでした。わかったとき、ほーっとうなりました。
常日頃のうっぷんをはらすための一助となる本です。
紙の本
詰め将棋的
2011/05/08 13:41
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:にい - この投稿者のレビュー一覧を見る
小難しいミスリードもなく、出てきた情報すべてが謎解きに関わってくる
ただ長編ではなく短編集なので、言わば「詰め将棋」的な面白さ
キャラクターもとぼけた味が出ている
本屋大賞を受賞したのはすばらしいです
しかし、この中のどれか一編で何らかの賞を取るのはちょっと難しいかな
紙の本
キャラクター盛り盛り
2015/10/09 19:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マツゲン - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公の刑事が実は大富豪のお嬢様で、それを隠しながら仕事をしているというだけでもかなり強いキャラクター設定。
そのうえ、探偵役は彼女の執事。しかも毒舌。
設定も個性もなかなかボリュームがでできたその上に、成金の上司が加わるってどんだけキャラクター盛り盛りですか。
しかもミステリーは本格的。内容も申し分なし。
紙の本
東川篤哉ワールド
2015/06/07 21:17
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:MR北海道 - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでて楽しい。この一言に尽きる。
誰が令嬢と毒舌執事を中心に繰り広げられるミステリを思い浮かんだだろうか。
異色のコンビが面白い!!!
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待望の東川氏の新作。今作は烏賊川市シリーズ
ではなくお嬢様刑事さんとその謎多き執事による
コンビもの。そして短編連作。さらに表紙のイラストは
今をときめく中村佑介氏。...間違って売れちゃったら
どうしよう...w。
6編の事件からなる今作ですが、ミステリ的には
相変わらず緩めで、いくつかの事件はトリックも
犯人も含め結構分かり易い。個人的に好きだったのは
第四話ですかね。しっかりとその手掛かりを提示
していたにも関わらず、してやられた感のある
密室殺人もの。単純なだけに効果アリ。
メイン(?)どころの名探偵執事とお嬢様との
絶妙かつ軽妙な会話は流石のユルギャグな
クオリティでニヤニヤ度高いです。
シリーズ化...するのかな?
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執事とお嬢様刑事が、6つの事件を名推理!
ミステリ界に新たなヒーロー誕生! 主人公は、国立署の新米警部である宝生麗子ですが、彼女と事件の話をするうちに真犯人を特定するのは、なんと日本初!?の安楽椅子探偵、執事の影山です。
彼は、いくつもの企業を擁する世界的に有名な「宝生グループ」、宝生家のお嬢様麗子のお抱え運転手です。本当は、プロの探偵か野球選手になりたかったという影山は、謎を解明しない麗子に時に容赦ない暴言を吐きながら、事件の核心に迫っていきます。
本格ものの謎解きを満喫でき、ユーモアたっぷりのふたりの掛け合いが楽しい連作ミステリです。
《2010年10月8日 読了》
【2010年】
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作者らしいユーモアミステリー。連作でも無い短編集なのでいまいち物足りない気もするがテンポ良く話が進むので読みやすい。
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令嬢刑事が捜査する事件を、毒舌執事が解き明かすミステリー。
上司の御曹司警部も含めて、キャラクターがおもしろいし、推理部分もライトな感じだけれど、そこそこ。
もし、続編が出たら、読んじゃいそう。
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東川篤哉初心者にも読みやすい作品。内容的には筒井康隆の『富豪刑事』や北村薫の覆面作家シリーズに近い短編連作集。烏賊川市シリーズのような「おいこら!ちょっと待て!」と言いたくなる大仕掛けもなく普通に面白い。ファンとしてはつい大仕掛けを期待しちゃうけどね。
やっぱこの人の作品は映像で見たいなあ。もっと人気が出てそういう展開になると良いのだが。私が長い間待望していた『富豪刑事』のようなモノばかりを書く日本人推理作家である。もっともっと売れるべきだし、もっともっと作品を読みたい。
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キャラクターが分かりやすくていいですね。軽妙な掛け合いも行き過ぎ一歩手前という感じで。スイスイ読めて気持ちいい、でもちゃんとミステリしてます。アシモフの黒後家蜘蛛の会を連想しました。あと、カバーイラスト、いいです。
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面白かった。毒舌執事も麗子お嬢様も最高。
東川先生の入門本として申し分なし。
でも、館島とかの長編も大好き!
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トリックは比較的易しめ。お嬢様で刑事の麗子とドS執事の影山のコミカルな会話に思わずニヤリ、としちゃいます。麗子は読みながら、北川景子以外思い浮かばなかったな…。
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装画に惹かれて読みました。
この著者はお初かな。
麗子も影山も風祭もみんなSなので落ち着かなかった。
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Bit of an impulsive "cover buy". Recently went to Japan and bought a shameful amount of books. This book was among those books.
Actually quite enjoyed myself reading it. Had simple, easy to follow stories of which all is solved by none other than the butler. I wish that the actual detective solved at least one case but oh well.
Maybe there's a sequel?
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ややコメディタッチのミステリ短編集。ミステリとしてのネタはきっちりと真面目なのですが。
ほんっとこの執事、むかつくわ(笑)。
でもこういうキャラ、大好きです。あくまでもキャラとしてだけで、会話でもしようもならぶち切れてしまいそうですが。これはちょっとシリーズ化してほしいなあ。
お気に入りは「死者からの伝言をどうぞ」。たしかに手がかりはきちんとあるものの、この論理の飛躍は見事。無礼な物言いするだけのことはあります。