投稿元:
レビューを見る
初読の北國さん作品。前作の「リバース」を気に
なっていながら読めなかったので今作に挑戦。
群像劇のようなスタイルで心や周囲に問題や
悩みを抱える数人の高校生たちの心の崩壊や
成長をそれぞれに視点で描くスタイル。
その根底にはスクールカウンセラーを訪れた
彼等の中の誰かが自殺をしようとする事が
分かった新人カウンセラーがその自殺を
食い止めようとするのだが...。
というストーリー。
各人物の視点と時間が現在、過去とを短い
タームでテンポ良く展開され、誰が命を
断ってしまうのか...という部分と彼等の抱える
闇がリアルに押し寄せてきます。
ただ...途中に潜ませた伏線がアリアリと不自然で
結末は途中で読めてしまった...のが残念。明らかに
ポツンと異物感あったものね...。
投稿元:
レビューを見る
傑作。いじめ、リストカット、モンスターペアレントなど心に悩みを秘めた高校生たちの群像劇の幕間に、自殺を止めようとするカウンセラーの視点が挿入される。目まぐるしい展開の末、騒動が無事解決したかと思った直後、強烈な最後の一撃が。自殺志願者の叫びと作中の仕掛けとを対応させた、その構造の美しさが素晴らしい。読み終えたあと、帯の「だれでもいいから、気づいてほしかった」の言葉が胸に突き刺さる。
ただ個人的にはこのオチを読めちゃったことが少し残念かな。
投稿元:
レビューを見る
購入日に完読。うん面白い。学校、家庭、友人関係等、この手の小説としてはありきたりな題材をテンポのよい場面展開で読ませてくれるので、鬱な気分にならず、客観的な視点を持ちつつ、寧ろ小気味よく楽しめた。…しかし、今回はしくじった。途中ですべてのカラクリが読めてしまった。客観的過ぎたのが原因か…。それと小此木とすみれについては、もう少し過去話を掘り下げておいて欲しかった。
投稿元:
レビューを見る
とある高校のカウンセリングルームを訪れる生徒の誰かが自殺する・・・。
それをスクールカウンセラーが食い止めようとする。
すこしミステリーの入ったストーリー。
学校・家庭などでの悩みが
結構リアルに描かれているのではないかと思った。
結末は衝撃的でなく、読み進めて行くうちに
予測がついてしまいました・・・。
そこが残念かな。
投稿元:
レビューを見る
「この中の誰かが自殺する」高校のカウンセリング室を訪れた生徒たち。そのなかにいるという。誰が自殺してもおかしくない傷と壊れかけた心の生徒たち。懸命に話しかけきっかけを探し求める。そして「その日」がやって来た。気づくことはできるのか―。
投稿元:
レビューを見る
引き込まれる様に読み進みました。話の展開もスピーディーです。でも内容が内容だけに、読み終えた後、心の中に重いモノが残ります。最近の統計を見てもこういう現実があるという事に目を背けてはいけないのでしょうね。物語の最後で、多くの皆が強く前向きに向かっていく姿に少しは救われます。
投稿元:
レビューを見る
読みづらい小説
自殺しそうな高校生男女6人(ろくにん?)のバラバラ視点で
時系列も
事の発端から
過去にさかのぼったら
ぐちゃぐちゃ
読みにくい〜
でもまぁ
それぞれの葛藤や悩み苦しみは
割と共感できるような
誰が自殺するかもなるほどうまい
その辺はおもしろかったかな
投稿元:
レビューを見る
スクールカウンセラーの小此木の職場を訪れた野原すみれは,
落ちていた携帯ストラップを拾ったときに飛び降り自殺の風景を予知する。
すみれの能力を信じる小此木は落とし主を探して自殺を阻止しようとするが,
当日カウンセリング室を訪れた生徒にはそれぞれ悩みがあり,特定できない。
終盤まで楽しんで読めるが,結末がすっきりしなくて不満。
投稿元:
レビューを見る
涼子をイジメてるのが誰かっていうのも、自殺するのが誰かっていうのも、結構はやくにわかっちゃったのが残念。
それでも、話に引き込まれて一気に読んでしまった。
秋穂と秀一は両親になんて説明したんだろう。
貴島はそのままなの?腹立つわー。
題名の意味か何とも…。切ないというか虚しいな。
すみれが思ったよりも登場しなくてびっくり。
すみれは「リバース」にも登場するみたい。読む順番間違えたかな。
(似)
「冷たい校舎の時は止まる」
「名前探しの放課後」
辻村深月
投稿元:
レビューを見る
スクールカウンセラーの小此木秀和(おこのぎひでかず)は、野原すみれとの久々の再会を喜んでいた。しかし彼女は昔と同じようにまた、”良くない未来”を予知してしまう。カウンセリング室にあった落し物に触れ、その持ち主が自殺する未来のビジョンを見てしまったのだ。
最近カウンセリング室にきた者の中で自殺するのは誰なのか?カウンセラーが気にかけている7人は皆、重大な問題をかかえた危うい壊れそうな高校生ばかり。リストカット、援助交際、モンスターペアレント、病気、カンニング、いじめ、レイプ・・・誰が自殺してもおかしくない、誰からも目が離せない。それは確かなのだろうがそれでも私は最初から、誰が自殺するのか、この物語がどういうオチになるのかなぜか確信をもって読んでいて、そしてそれは寸分違わず正解だった。この本はまさしく、私が学生時代から訴えたかったことが書いてある。本当に危ないのは、ヘルプを求めているのは表立って問題が見えている人間ではなく、この本で自殺した人間は意外でもなんでもない。なぜ教師はそれがわからないのだろう。
疑問として残ったのはカウンセラーとすみれの関係。この2人、他の作品にも出てるの?過去が匂わされながら、そこまで掘り下げられてなかったのだけれど。しかしカウンセリング室に生徒がいるのに、部外者が普通に入ってくるのはありえなさすぎる。
※調べてみたら、この本より前に出ている「リバース」という作品に野原すみれが出てくるよう
投稿元:
レビューを見る
知られたくない自分、矛盾した自分、でも分かってほしい自分。壊れかけた心を感じながら読んでいたら、いつの間にか物語の世界に入ってた。。
投稿元:
レビューを見る
未来を予知出来る幼馴染みのすみれが「この中の誰かが自殺する」と予言します。カウンセラーの小此木はその「誰か」を探し、自殺を思いとどまらせようとするお話です。
容疑者は7人。それぞれに重い悩みを抱えているのですが、やけにアッサリと解決されるので薄っぺらく感じました。
また、各キャラの行動が不可解で「今時の高校生ってこんなんか?」と思ってしまいました。
そして、自殺者が最後に明かされます。伏線は張られているので予想は出来ますが…何かズルい気がしました。