- 現在お取り扱いが
できません - ほしい本に追加する
- 予約購入について
-
- 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
- ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
- ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
- 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。
8 件中 1 件~ 8 件を表示 |
紙の本
幼児に媚びない硬派なリアル系。派手さはないがその分飽きの来ない魅力的な絵本
2010/10/04 11:42
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:プラチナ若葉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『どうぶつしりとりえほん』という書名、しりとりというものをはじめて覚えるような年齢の子供向けの本、というと、どうも人気キャラクターになるようなかわいらしいイラストが並んでいるようなものを想像しがちである。
しかしこの本、表紙の絵をみてもわかるとおり、図鑑や科学絵本のイラストのような毛の一本一本まで緻密に書き込まれているリアルな動物の絵がページを開いても開いても並んでいる。
「らっこ つぎはなにかな。」「こあら つぎはなにかな。」というような、言葉を覚えたての年齢の子どもたちに語りかけるような軟らかい文章に、緻密でリアルな絵の本で、ユーモラスなしりとり絵本を見慣れている者にとってはちょっとしたギャップがある。
しかし、実際にこの本を親子で読んでみてほしい。
「らっこだね」「こあらだね」「らくだだね」というようにしりとりのルールを確認しながらゆっくりと読んでいくと、イラストの一つ一つがとても温かく、動物の親子の仲の良い様子と読者である自分たちの様子を重ねながら読める、ということに気付くだろう。
そう思って読み始めると、無表情に見えた動物の親子の表情が急に生き生きと愛情深く感じられるようになる。しかもこの本は繰り返して読むほどにいつも同じような温かさを感じたり、イラストから新しいものを読みとったりできる、上質な生地でできた仕立ての良い服のような魅力がある。
この本はシンプルで地味ではあるが、そこが読者をいつまでも飽きさせず、時代を超えて読者に親子で一緒に本を読む楽しを与えることのできる定番の一冊としての可能性を秘めている。
新装版として14年ぶりにこの本が復刊されたことはとても喜ばしいことである。
8 件中 1 件~ 8 件を表示 |