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仮想現実の世界を救うため、エンデとモスは10個のアクセス・キーをさがす旅に出る…。個々の個人空間でのパズルめいた謎解きが、世界に関する大きな秘密に繋がっていく構成が愉しい。主人公の少年らしい健気さも好印象。
けど、いまいち乗り切れなかったなあ。
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妖精と少年が世界を救う話……という表層の下には、凄くSF的な設定と衒学的ガジェットと知的パズルが織りなされている。
非常に読みやすい小説です。さらっと読むとラノベかRPGみたいな感じですし、実際作者もそれを狙っているでしょう。
ラストはちょっと長いかなとも思いましたが、とても重要なことに向かおうとするとき人はうだうだしちゃうから、これはこれでいい。
飛浩隆『廃園の天使シリーズ』よりは、イーガンの『ディアスポラ』に近い印象を受けました。
さぁ、ワルツを踊りましょう! アン、ドゥ、トロワ!
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次はどんな世界に訪れるのだろう?
それを考えるだけで、読み進めるのが楽しくなる。
どの世界も、縛りがないだけにファンタジーに溢れていて心地よさを感じた。
世界を見るのと同時に、それぞれの世界の創造主の考え方を知ることも、また楽しい。
彼らのようにちゃんと世界と向き合いたいものだ。
主人公らの妙な軽さというかギャグっぽさと言うか、が最初は鼻についたが、慣れてみるとむしろ快く感じられ、最後に至ってはむしろこうあるべきだったのか、とまで感じた。
感情表現が直接的で、こっちまで泣きそうになる。
最後の展開も予想外。なるほど、こういう考え方もあるんだな・・・。
正確なコピーは果たして自分なのか?という話は、出て来るたびに自分なりの答えを出そうとするのだが未だ答えは出ない。
その手の話に触れていれば、何か結論に至れるのだろうか。
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普段SFって読まないんですよね。でもなんとなく手にとって読んだ本作。
期待していなかったというのもあるんですが、面白かった!
冒頭の謎の空間でのカタカナの多いやり取りはいかにもSF的でちょっと辟易していたんですが、本編にはいるとグッと話のテンポがあがってぐいぐいと読み進めることができました。SFってまずその世界観の設定を自分の中に読み込むのが一苦労なんですが、そのあたりが自然にいけたようなのが一番よかったんじゃないかと。
ガチのSF好きの人はどう評価するのかわかりませんが、普段読み慣れてない自分には非常によいバランスだったように思います。