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まんまと買ってしまったが悔いは無し。
マルドゥック脱稿10周年記念完全版。この他にもハードカバー版、英訳版を同時に作ってるのにほぼ全編書き直し、新シーンを追加するという狂気の冲方さん。熱すぎる。
全体的な印象としては、まずヴェロシティとの繋がりが自然になった。旧版スクランブルとヴェロシティ間で矛盾してた三博士関連の設定が、ちゃんと繋がるようになってる。グッジョブ冲方さん。そこ気になってたんです。
ヴェロシティ時のボイルドを考慮して、ボイルドの発言も丸くなるかなとちょっと期待してたけどその辺は旧版通りでした。ヴェロシティラストのボイルドと、スクランブルのキュリオス全開ボイルドを結び付けたくない俺がいる。ただのファン心理だけど。
あと映画版意識してる?って感じが随所で。序盤のマルドゥック市の描写は映画版からの逆輸入っぽい。それと今回畜産業者の皆さんの過去話が出るんだけど、これは漫画版からの逆輸入なのかしら。内容は漫画版とは全然違うけれどある意味この完全版もメディアミックスなのかも。
文章もよりスタイリッシュになってるので、旧版を何度も読み返す人は必読。
ただ解説でも書いてる通り、旧版の方が荒い感じがして熱量を感じる。
両方本棚に置いてスペースを圧迫するといいさー
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ハードボイルドなSFなのに、主人公は可憐な少女娼婦と金色に輝くネズミ。下品で血生臭いシーンでも、少女がいるだけでゴシックな色気を出す。時折り挿む少女の唄にあわせて少女の心情の変化を感じ取るいじらしさがある。
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今までなんとなく読んでなかったので完全版のついでに読んでみることに。
序盤から中盤は評価低、その辺を読んでいるときは、「もし三冊まとめて買ってなかったら二巻目以降は絶対買ってないな」と思ってました。
ハードボイルドな、微妙にかゆいところに手が届かない、なんというか格好イイんだけどなにをいっているかわからない台詞と描写にうんざりしてました。
ところがまあ、後半ドンパチが始まると面白いこと面白いこと。
結局ドンパチが好きなだけじゃねえか、というのはおいといて、時間を忘れて読みふけりました。
最後は物凄いところで終わるので、これから読もうと考えている方は三冊全部買ってから読み始めることをおすすめします。
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前作?といっていいのか、ヴェロシティを読んでいて
ボイルドの印象が違うから、緊迫感は減った。
でも、物語の背景と登場人物の詳細が分かる分だけ
悲壮感が増したと思う。
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世界観がどんよりと、不快な感じで、いまいち読み進めるのが難儀な本でした。
後半バロットが戦闘に開花する辺りから、面白くなったかなあ。
でも次を期待してるかも。
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文体も読みやすく、展開もスムーズ。結構ハードなSF。所々にグロ描写あり。後半ラストの戦闘シーンは、アニメで映像見ている感覚で読めた。通常版との読み比べがしたくなる。劇場版公開に向けての予習w
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すげー!ぐいぐい引っ張られる感じで一気に読んでしまった。一巻しか買ってこなかったのを後悔。続きが気になります。
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長らく古本で探していたのだが、完全版としてリニューアルされたので迷わず購入。
天地明察とは全く違うハードSFでなかなか面白い。
結構、血腥い表現も多いので、読者を選びそうだなと。
バロットとウフコックの能力が万能過ぎるので、
次巻以降がどういう展開を見せるのか楽しみ。
(11/3)
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SFというには主人公の能力を支える科学技術が突出し過ぎてて
社会通念や構造に影響を与えていないのが変。
異能者なんだよね。
で、異能者バトルものの醍醐味って異能者同士の対決なんだけど
現段階だと主人公チームだけが突出してるので
それとしてもイマイチ。
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舞台は近未来。何やらデカい戦争が勃発〜収束したあとの世界。宇宙にまで達した戦争の、その技術の粋を尽くして人体改造を施された十五歳の少女娼婦、ルーン・バロットが主人公。タイトルの「マルドゥック」とは、この世界のヒエラルキーを具現する螺旋構造となった都市の名前。
宿敵となる男(シェル)に水揚げされていたバロットが、その際に偽造された自分の過去にアクセスしたことで殺される(殺されそうになる)シークエンスから物語は始まる。独特のレトリックに満ちた、この前半部分が非常に読みづらく、その状態が、そこから相棒となる委任事件担当官のウフコック(喋るネズミ)たちに救出され改造され、九死に一生を得るあたりまで続いた。なぜだろう?
不運と陵辱の履歴を持つ主人公バロット。彼女はシェルに水揚げされ、ウフコックたちに助けられ、新しいアイデンティティを確立するまで、始終「なんで、私なの?」を繰り返す。バロットを形成する、このセリフにピンと来るか来ないかが、この第一巻「圧縮」を楽しめるか否かの分かれ目じゃないだろうか?
特殊能力を身につけた美少女が悪(敵)と戦う “戦闘少女” なる分野が確立されたアニメやライトノベル愛好者なら対応できるかも知れないが、そういった内訳を持たない自分(読み手)にとっては、この「なんで、私なの?」は違和感のあるセリフだ。
内訳を持たない読み手にとっては、何処にでもいるような普通のキャラクター(男でも女でもいい)じゃないと、このセリフに説得力を感じない。
存在そのものに、確固たる「私(キャラクター)」を備えているのが、物語のなかの“美少女”の属性だ。
だからこの「なんで、私なの?」を活かすためのもっと強い理由が欲しかった。
このセリフにリアリティを持たせるために費やされる前半部分(凄惨な不運と陵辱の歴史)が、空回りに感じられ、読みづらかったんだろう。(闘ううちに磨かれていく“美”は大歓迎なのだが…)
それと、バロットの精神的無垢を強調する為か、検事などのサブキャラがステレオタイプ過ぎやしないか?もう少し丁寧に描いても良いのではないか?
…などといいつつ後半、バロットを暗殺するために雇われた畜産業者(バンダー・スナッチ)が登場するあたりから、俄然面白くなっていく。冲方作品は初めてなのだが、こういうキャラ造形が氏の十八番なのだろうか。兎に角、フェティッシュで魅力的。それに伴い、バロットが人体改造によって得られる“電子撹拌(スナーク)”という能力が強烈な独創性をみせる。
氏の空間描写に長けた筆致も相まって、バトルシーンが実に読み応えがある。このあたりは攻殻機動隊リテラシーがあるからかも知れないが…。畜産業者の過去(キャラ)のえぐり出しも、トマス・ハリスを思い起こさせる演出と巧さを感じる。
さて「圧縮」は、最強の敵(?)である、ウフコックの「元」相棒にして、シェル側の担当官・ボイルドが圧倒的な強さをみせる場面で終わる。続く第二巻「燃焼」、そして最終巻「排気」がますます楽しみになってきた。
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登録するのも今更すぎて恥ずかしい気がするんだけれど、やっぱり大好きな本なので入れておく。
SFとしての物語の面白さを存分に堪能できるとと同時に、キャラクター燃え(あるいは萌え)も存分に出来るという、自分のようにヌルいSF好きにとってはとてもありがたい作品でもあり。また、ライトノベルを読み慣れた人をSFに誘導するときにもさんざお世話になった作品でもある。
今回、全面改稿ということでちょっとどきどきしつつ手に取ったけれど、格段に読みやすく、また整合性もとれているようで一安心。
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ライトノベルズ出身?と言っては失礼かもですが。ライトノベルズ出身の作家さんには、まれに大金星な人がいる。
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「天地明察」からの次書なので、レビュー等で苦戦は覚悟の上で手に取ったが、世界感にすんなりとは入りきれなかった。SFを読みなれていないのも手伝って、登場人物等のイメージが湧かない。自分の固い頭にゲンナリです。でも、ラストにかけてのバトルはハラハラしまくり、続きを読まない訳にはいかなくなった。読後、映画があるらしいので、とりあえずHPを見てみたが、自分のイメージが塗り替えられそうだったのですぐ止めた。苦戦しそうだが、自分のイメージで何とか読んでいこう。
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一冊のハードカバー『マルドゥック・スクランブル<全改訂版>』が発売されていた。
買いたかったけど、大きいし、値段的にも買えなかった。
それから数日後、文庫版で「完全版」が出ているのが目に入った。
前回出版されたものと同様、全3冊の『マルドゥック・スクランブル<完全版>』。
実はこっちの方が3冊あわせて「全改訂版」より高いのだけど、衝動買い。
驚くべきは、ストーリー運び・シーン等はそのままながら、全ページに於いて書き直されているという事。
あの熱意だけで書ききったオリジナル版と比べると、格段に読みやすくなっています。
さて、再び、『マルドゥック・スクランブル』の世界へ。
そこで待つ、バロットとウフコックに会うために。
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読み始めたら一気だった。
映画だけじゃ、所々分からなかった所がやっと腑に落ちた。
全部じゃないけど。
それにしても、ウフコックはボイルドじゃなくても欲しいぞ。
それから、映画は凄い所で終わしてんなぁって思ったんだけど、原作からしてそうだった。
続きが凄く気になる。
最後に、自分の無知を痛感した事を告白します。
バロットにしてもウフコックにしても料理に関係する単語だったって、知らなかったよ。