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マルドゥック・スクランブル The 1st Compression−圧縮 完全版 みんなのレビュー

文庫 第24回日本SF大賞 受賞作品

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みんなのレビュー124件

みんなの評価4.1

評価内訳

124 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

再生の物語、新生す

2010/12/17 23:01

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:峰形 五介 - この投稿者のレビュー一覧を見る

『マルドゥック・スクランブル』を未読の方には旧版の書評やyjisanさんの書評を参考していただくとして、ここでは「旧版を読んでるから、完全版はべつに読まなくてもいいかなー? いや、やっぱり読んだほうがいいかなー?」と迷っている人のために、完全版での変更点について報告をば。

 最初に断っておくと、物語の骨格やテーマが変わったわけではない。新しいキャラクターが登場するわけでもなければ、重要なシーンが追加されているわけでもなく(バンダースナッチの面々の過去が語られる程度)、旧版とは別の結末が待っているわけでもない。
 にもかかわらず、完全版は旧版とは別物になっている。作者曰く「文章上、必要と思われる修正をできる限り行った」(後書きより)とのことだが、その「必要と思われる修正」の量が尋常ではないのだ。登場人物の心情がより細かく描写されているし、舞台であるマルドゥック市の設定がより深くなっているし、章立てが変わっているし、前日譚『マルドゥック・ヴェロシティ』との間に生じた矛盾が修正されているし、ボイルドを描写する際に(おそらく意図的に)多用されていた「うっそりと」という言葉が大幅に削られているし、最後の戦いのシーンでは「爆心地(グラウンドゼロ)たるべき一点を目指して」なんて文章(『マルドゥック・ヴェロシティ』を読んだ人なら、その意味が判るはず)が出てくるし……と、いちいち挙げていたら切りがないほど。おそらく、手を加えられていないシーンのほうが少ないだろう。いや、少ないどころか、皆無かもしれない。
 その数え切れない改訂箇所の中で特に印象に残ったのは二つ。
 一つめは一巻第一章の終盤。旧版ではバロットの心情がウフコックの台詞で表されていたが、完全版では当人が直接的な行動に出る。もちろん、それは未遂に終わる。旧版と同様、ウフコックの「最初の優しさ」によって。
 二つめは三巻第三章でのカーチェイス。銃弾を撃ち尽くしたボイルドが思わず叫ぶ(これも『マルドゥック・ヴェロシティ』を読んだ人なら、どんな叫びか判るはず)。それをボイルドの視点で描くことなく、バロットが叫びを聞くという形にしているところがニクい。
 あ、もう一つあった。「ペーパーバックの西部劇」(旧版三巻P166)が「ネットムービーの西部劇」(完全版三巻P107)に変わっているところ。近未来が舞台だから、ペーパーバックなんてものは時代遅れになっているようで……いまだに電子書籍になじめない私としてはちょっと物悲しさを覚えてしまった。
 まあ、そんなどーでもいい話はさておき。
 結論として、旧版を読んでいる人にも完全版はお勧めできる。なにか新しいものを求めているのなら拍子抜けするかもしれないが、少なくとも旧版で得られた感動が台無しになることはないはず。

 さて、あとは完結編『マルドゥック・アノニマス』を待つばかり。
 できれば来年中には刊行してほしいなー。

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紙の本

沖方作品の傑作

2021/12/31 14:25

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:マー君 - この投稿者のレビュー一覧を見る

沖方作品の初期の頃の作品。SFっぽくアニメ化もされている。
焼死されかかった少女と彼女を救った万能アイテムと言われているウフコック。その元相棒ボイルドの戦いの始まり。
何度読み返しても面白い。

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電子書籍

どっぷりと浸かってしまった

2018/11/08 21:20

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る

アニメで有名になったSF大作。SFにありがちな思想的深みはないがとにかく面白い。ルビの使い方も効果的。かなり長い作品であるがどっぷりと浸かってしまった。
天地明察などの歴史ものよりもこちらの方がずっと面白いと思う。

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紙の本

冲方先生の原点

2017/06/06 10:35

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:サラーさん - この投稿者のレビュー一覧を見る

冲方先生らしく14歳の女の子が主人公ですが、お決まりの通りなかなか過酷な境遇にあります。そこからサイボーグとして蘇り、ウフコックという何にでも変身できるネズミを相棒にして戦います(あらためて書くと魔法少女に近いノリに聞こえる)。躍動感や重苦しい雰囲気などがすぐに伝わる素晴らしい文章ですのでSF好きに限らず、小説好きならばご一読しては如何でしょうか。

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紙の本

すばらしい

2014/01/08 19:06

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ginga.k - この投稿者のレビュー一覧を見る

わくわくさせてくる冒頭、ユニークな言葉遊び、スカッとする戦闘シーン、そして物語から伝わってくる確かな温もり……
冲方氏の作品はこれとマルドゥック・ヴェロシティしか読んだことがないが、どちらも日本SFで屈指の超能力ものだと思うので、異常性癖や女主人公が苦手な人でないならぜひとも読んでみて欲しい会心作。
邪道なことに僕は時制だけ考えて先にマルドゥック・ヴェロシティから読んでしまったが、ネタバレ成分もあるし正しい順番でこっちから読んだ方がいいね^^;でもどちらから読んでも充分楽しめると思う。
というわけでこれが気に入ったら続編としてマルドゥック・ヴェロシティも読もう!

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紙の本

最終兵器な美少女がサイバーパンクに暴れるハードボイルド・アクション

2010/12/10 20:07

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yjisan - この投稿者のレビュー一覧を見る

巨大企業オクトーバー社が支配する退廃的な港湾型重工業都市、マルドゥック・シティ。15歳の娼婦バロットは賭博師シェルの愛人となり、何不自由ない生活を送っていた。しかし、それはシェルによって巧妙に仕組まれた罠であった。バロットは知らず知らずのうちにシェルの犯罪に加担させられており、そして口封じのために消されようとしていたのだ!

「雛料理(バロット)」という名前通り、エアカーという殻の中で焼き殺される寸前だったバロットを間一髪で救ったのは、委任事件担当官(事件屋)のドクターとウフコックだった。

ドクターは緊急法令「マルドゥック・スクランブル-09」に基づき、宇宙戦争用の禁忌の科学技術によってバロットを治療する。全身をサイボーグ化された彼女は、周辺の電子機器を自由に操作する高度な電子干渉能力を得た。高度な知性を持ちあらゆる兵器に“変身”できるネズミのウフコックと共に、バロットはシェルとその背後にいるオクトーバー社の犯罪を暴こうとする。

だが2人(1人と1匹)の前に、シェルに雇われた凄腕の委任事件担当官ボイルドが立ちはだかる。彼はかつてウフコックを“濫用”した優秀な元軍人で、最強の武器であるウフコックに依然として執着していた・・・・・・!



ゼロ年代日本SFの代表作の1つとされる本作だが、サイバーパンクな道具立てを除けば、未来社会の描写は案外少なく、マネーロンダリングやドラッグ、性的虐待、児童買春など現代に直結するテーマが多い。リアルな近未来世界を独自に構築しているというより、現代社会のグロテスクな裏側をSFというコードによって未来的な通俗へと“反転変身(ターンオーバー)”させた、という印象が強い。その意味でSF作品として成功しているかどうかは疑問も残るが、ハードボイルド小説として読むとなかなか斬新である。


本作の仮借ない暴力表現、性表現は正統的なSF作品のそれとは一線を画しており、翻訳調の文体と相俟って、ハードボイルド的な雰囲気を濃厚に漂わせている。何しろ敵役の名前が「ボイルド」という、そのまんまの名前なので、作者がハードボイルドの文法を意図的に採用していることは明らかであろう。


作者が後書きで記しているように、本作からは映画『レオン/完全版』の影響を強く感じる。不当に虐げられてきた薄幸の美少女と、彼女を守るために全力を尽くす殺人マシーンとの不器用な交流、という設定は『レオン』そのものである。しかしバロットの生い立ちはマチルダ以上に苛酷なため、心の闇はより深い。抑圧され続けた反動としての残虐さは壮絶である。しかも彼女の相棒は金色の毛のネズミ(笑)。美少女とネズミという、およそハードボイルドには似つかわしくないコンビが悪党どもに銃を乱射するというギャップが秀逸。


ちなみに、現在、本作の映画版が劇場公開中。

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紙の本

全3巻,圧縮・燃焼・排気

2014/08/24 08:27

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kwt - この投稿者のレビュー一覧を見る

ウフコックと少女パロットがカジノを利用したマネーロンダリングに挑む。
第3巻は,カジノでのブラックジャック・オンリー!

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2010/10/18 00:26

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2010/10/28 14:19

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2010/10/26 07:22

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2010/10/25 16:47

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2010/10/30 14:40

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2010/10/31 13:57

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2010/11/02 02:38

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2010/11/08 19:51

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