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紙の本
婚約者クエストのRPG的作品
2010/11/04 20:19
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
もし、この作者の『鋼鉄の白兎騎士団』シリーズ(ファミ通文庫)が既読であれば、「作品世界が繋がってるんじゃない?」と言いたくなるほど同様の世界観で描かれた作品。作品内での時代考証から登場人物のネーミングセンスまでそっくりである。違うのは主人公が男、それも王国の第一王子ということと、物語の進め方が異なることか。ただ、この違いが本作の肝である。主人公が思いの外全体を牽引するのでガールズトーク満載ということもなく、これまた思いの外会話が飛ぶことも少ない。食材ダジャレなるものも登場するボケとツッコミは相変わらずながら、それをしつこく繰り返すこともない。本作は、16人もの婚約者の元を順に訪れることが目的であり、その先々で起こる騒動に巻き込まれながら、これを解決していくお話。つまり、旅の道中でのあれこれと目的地でのトラブルへの対処、そしてまた次の旅へ、を繰り返すRPG的作品と現時点では言えよう。本巻では、その基本となるパーティ編成の紹介と最初のクエストが描かれている。いきなり大勢のヒロインが出てきてアハハウフフなハチャメチャ騒動がイメージされるが、実際は全然違っており、ある意味舞阪作品らしいけれんみと骨太さのある作風だと思う。
世界観や“パーティ編成”を紹介する前半が結構長く続くので、これはまた舞阪作品の悪いクセが出てるのかな?とも思ったが、今回のヒロインである婚約者の1人、第六王女が出てくる後半から俄然面白くなる。割とスピーディな展開にギアチェンジし、事の顛末がバトル無しで描かれていく。外交を旨とする主人公の本領発揮であり、(実際はそうでもないのだが)桃色王子呼ばわりされている主人公の面目躍如たる頭脳戦が痛快である。程良くおとぼけな周りの面々との連携も悪くなく、何より聡明で素直な一面もあり、主人公とウマの合う王女が好印象。読後感の良さと次への期待が楽しみを抱かせる作品だと思う。
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