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帯の惹句は「あえて「ムダ」は残せ!
21世紀版『ザ・ゴール』誕生!」
ザ・ゴールで衝撃を受けて以来TOC(制約条件の理論)の書籍はかなり読んできた。ただ「ザ・チョイス」「ザ・クリスタルボール」と印象に薄いものが続いてきたので、大丈夫かなぁと思いつつ購入。
別な書籍で「”リーン・シックスシグマ(LSS)”と”TOC”は対立する物ではない」と述べられていけど、今回はそれを今回テーマにしたよう。リーン・シックスシグマはよく知らないけど、「どっちがいいの!?、どっちが正しいの!?」といった声は素朴な疑問としてよく出てくるのでしょう。
LSSをよく知らないので間違っているかもしれませんが、「すべてを効率化すれば最高の状態になる」という理想論は確かに信じたくなっちゃうけど、それはやっぱり空想にしかならなそう。究極的には最高の状態にたどり着けるんだろうけど、そんなに全部が変えられるとは思えない。
本の内容としては、ザ・ゴール、ザ・ゴール2よりは手法の説明が細かい。ただその説明でも、ちょっと取っつきづらい感じ。手法の詳細は別な本を読んだ方がいいと思います。
というわけで、この本は理論の説明と手法の説明のどちらも中途半端という印象でした。ザ・ゴール→ザ・ゴール2→手法の詳細を書いた本の流れの方がTOCについての理解が進む気がします。
ただ、これまであまり触れられてこなかった、
・LSSとの違い、棲み分け
・制約を固定させておく
について書かれているのは良かったと思います。業務をTOCの視点で考え直してみよう!という気にもさせてくれるね。
次は、普段の業務でいくつもヒントをもらっている「思考プロセス」を深化させた本を期待します!!
(補足)思考プロセスの本としては、「ゴールドラット博士の論理思考プロセス―TOCで最強の会社を創り出せ! H.ウイリアム デトマー (著)」が最良だと思います。
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ちょっと時間があって、紀伊國屋で手にとって購入。
ザ・ゴール以来、何となくシリーズを読んでいる。
リーン、シックス・シグマで新しい展開かと思ったら...結局TOCが一番なんですね。
それを伝えるためなら、あんなに長い物語を読ませる必要はないのではないかな。
技術的、専門的な本が苦手な人にわかりやすくというのなら、いいのだけれど...
と、文句を言いながら、一気に読んでしまったというのは間違いない。
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小説としては「ザ・ゴール」と同じく軽妙で読みやすかった。
しかしTOCとリーン方式(またはTPS方式)とシックスシグマを理解していることが前提で構成されているので、話があちこちとんでいる感があった。
私の働く会社では、TPS方式やシックスシグマを長年採用しているので、TOCを本格導入すれば著者の理論も残り50%達成できるだろうと思う。
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本書は、著者ゴールドラット氏のライターとして活躍したジェフ・
コックス氏が、サプライチェーン改革の専門家集団、AGIゴール
ドラット・インスティテュートのメンバーとともに、TOC、リー
ン、シックスシグマの融合をテーマにまとめたビジネス小説です。
ハイT社の営業・マーケティング部長として活躍していた主人公の
エイミー・キーオララが、買収をきっかけに、暫定社長に就任。
起死回生の秘策として、リーン、シックスシグマを導入するも、思
ったように成果が出ず、悪戦苦闘するというストーリーです。
『ザ・ゴール』で登場したハイキングでの「ハービー」(歩くのが
遅くてボトルネックとなる)同様、今回は主人公の息子と娘が、洗
濯中に生産性の真実に気づく、という設定。
果たしてTOCとリーン、シックスシグマは本当に融合できるのか?
生産性は本当に改善されるのか?
多くの生産現場で問題となっている、生産性の問題に、真正面から
切り込んだ、注目作です。
『ザ・ゴール』を読んでいない人、リーンやシックスシグマを本格
的に学びたい人にはやや不親切な印象も受けますが、全体としては
良くできていると思います。
分厚い本ではありますが、一気に読めてしまうのは、さすがライタ
ーの力量。
まだ『ザ・ゴール』を読んでいない人は、まずそこから始めましょう。
『すべてを改善する』ということは、実は『すべてが改善する』と
いうこととは同じ意味ではない
局所的な改善は、実は利益向上に結びつかないことが多い
リーンの考え方では、顧客の目から見て、バリューを生み出さない
ものはすべて無駄と見なされます
「シックスシグマは、品質管理、品質改善手法の中でも、最も優れ
た手法の一つです」ウェインが説明をはさんだ。「一言で言えば、
バラツキを減らす手法です。バラツキを減らすことで、エラーや欠
陥をなくすんです」
「こういうプログラムは、ちょこっとやってみちゃすぐにやめて、
また違うのをちょこっとやってみちゃ、またやめる、その繰り返しだ」
「『ポカヨケ』。日本語だよ。作業ミスを防止するという意味だ。
安全装置のことさ。作業員が間違って違う染料を入れたということ
は、その作業エリアは作業員が間違いを犯すことができるような環
境にあるということだ。考えないといけないのは、そこだよ」
モノを作ったからといって、それがお金になるとは限りません
「スループットのほかにも、大事な指標があと二つあります。一つ
は、業務費用です。業務費用というのは、社員の給料を支払うのに
使ったお金やメンテナンス費用などです。もう一つは、在庫と投資
です。でも、短期的に特に重要なのは在庫です。在庫には、原材料
や仕掛りがすべて……つまり、これからスループットに変換される
すべてのお金が含まれています
「乾燥機って、洗濯機より時間が長くかかるじゃない。そんなこ���、
誰でも知っているわ。いっぱい服を入れたら、洗濯機の二倍時間が
かかっちゃう」
「ウェインは、すべてのリソースのキャパシティを絞りあげました。
無駄をなくすという名目で。でもそうすると、いったいどういうこ
とになるか、わかりますか?」
「いえ、わからないわ。どうなるの?」
「どれか一つ、リソースが遅れ出すと、それがボトルネックになり
得るんです」
「ボトルネック以外のオペレーションすべてをボトルネックの需要
を満たすことに従属させて、そして、みんなの作業をゴジラの作業
ペースに合わせてほしい」
どこに集中して、何を変えて、そして何に変えればいいのかが重要
なんじゃないかしら。何を改善したら、この会社のベロシティを加
速させることができるのか、それをどうやって見つけるのかという
ことよ」
百聞は一見に如かず。ウェインが目撃した事実とは、リーン、そし
てシックスシグマは単独で用いるより、TOCの枠の中で用いた方
がより効果的だということだった
I 青天の霹靂
II 『ムダ』はすべての敵だ
III それぞれの失意
IV 緊急ミーティング
V 戻ってきたマーフィー
VI 成長戦略
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ザ・ゴールのシリーズ。相変わらずのドラマ仕立てで、シリーズ一貫して製造業における制約理論の有用性を説いている。今回はリーンとシックスシグマと制約理論の融合がテーマ。ラインのあちこちで個別に部分最適化を頑張るよりも、ボトルネックを明確にしてそこに集中することで企業全体のスループットをうまくコントロールすべきと言ってる。LSSを制約理論の枠組みの中で活用すると幸せになれるという結論。
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リーンやシックスシグマ・TOCをうまく融合させる方法もインパクトに欠ける印象。やっぱりTOCメインの改善シナリオ。ザ・ゴールを読んだ人には物足りないかも。
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ザ・ゴールの続編
リーン(ムダを排除する手法)、シックスシグマ(製品のバラツキを減らす手法)、TOC(ボトルネック)を組み合わせた製造オペレーションの最適化がテーマ
制約があることは悪いことだから、それをなくすように全体の効率を高めることが正しいと思われるが、"制約"をなくすことで次の"制約"が生じて、「制約をつぶしては次の制約をなくす」イタチごっこになりがちだ。
(制約をある特定の部分に固定することによる利益の方が、改善の度にボトルネックを探し、改善することよりも大きい。)
そこで、現状の非効率な系に対して、リーン、シックスシグマ(LSS)を適用するのではなく、制約部分に対してのみLSSを適用することがよいのではないかと考える。
やや小説としては冗長で大変であると思うが、一気に読んでしまった方が理解しやすい。
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これまでは相反すると考えられていたTOCとリーン生産方式、シックスシグマをどのように組み合わせて考えればよいかという点について書いている画期的なビジネス小説。ゴールから続く小説仕立てのストーリーの読みやすさはそのままにで、どんどん読み進められる。登場人物もキャラがはっきりしていてそれぞれストーリーがある。500ページほどだが5時間ほどで読み終えた。
買収した本社に従いLLS(Lean Six Sigma)を導入するも成果が出ず、本当の問題点にいきあたるまでかなりの時間がかかる点はこれまでの類書とは違う。LLS導入にありがちな失敗をかなりのページを使って説明している。一方で登場人物たちが本当の問題に行き当たってLLSとTOCを組み合わせるところからはかなり目からうろこ。TOCでシステム全体を捉え、その上でボトルネックの前後をLLSにより改善する。TOCの制約は解決するべきものというよりはシステム全体をコントロールするためのテコのようなもの、という考えかたがまた新鮮で10年たってザ・ゴールの理論を再確認できた。
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生産ラインに対してリーンとシックスシグマを推し進めていくが、壁に突き当たり、結局は見直し、TOCとの組み合わせを採用することになります。この小説の性質上、もう少しリーンとシックスシグマに関する記述、現場での採用事例について詳しく話されるとわかりやすかったと思います。
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このシリーズははずれが無い。ゴールドラッド博士の本じゃなかったので、ちょっと不安だったけど、これも面白い。リーンシックスシグマとTOC理論を統合させてよりパーフェクトにしようみたいな感じ。
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リーンとシックスシグマについての具体的な説明を省き、抽象的な説明と盲目的な熱意ばかりの繰り返し。そして、その陰にTOCの考え方も入れないとうまくいかないというメッセージを暗にほのめかす。この構図がうんざりするくらい続く。
350ページ過ぎあたりから何がうまくいかないのか、どうしたらうまくいくのかといった核心に切り込んできて、ようやく読みがいが出てくる。要するにプロセスはボトルネックに同期させ、周りはボトルネックのばらつきを吸収するための余剰な力を持たせておく。同時にボトルネックのばらつきを減らす努力をするということか。
図書館へ返却の都合上、最後まで読みきれなかったのでプラスαがあるかもだけど。
『ザ・ゴール』や『ザ・クリスタルボール』なんかは小説形式の意図をうまく表現できていたと思うが本作(著者は違うけど)はさっぱり。コアのテーマに関して中身がすっかすかでページ稼ぎしているとしか思えなかった。
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感想はこちら → http://mdef.blog29.fc2.com/blog-entry-105.html
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ゴールドラット博士によるTOCとLSSの結びつくまでの流れもうまく書かれており、楽しみながら読めました。ただ、それなりに大きな企業でも、経営会議などがこんな形で進むものかなぁとは感じましたが。
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LSS(リーン・シックスシグマ)でムダを減らしていくだけではだめ。
TOC(制約理論)とLSSを合体して、方向性を持ったムダ減らし(ベロシティ)をやる。
制約(ボトルネック)は1箇所にすること。制約を0(ゼロ)にしてはだめ。
制約があるからこそうまく流れる。
制約以外のところには余裕を持たせておき、制約以外が制約にならないようにしておくこと。(制約がコロコロと変わってしまうと、制約を管理できない)
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読む時間がなかなか取れなかったのが、大震災をきっかけに出かけなくなったことで一気に読みきった、複雑な心境。ザ・ゴールと同じようにTOCを推奨するものだが、他の手法と合わせた場合の考え方や、工場ではない業務に適用する場合の考え方なども合わせて考えさせる内容になっていた。何度も読み返して自分の業務に当てはめて考えてみたい。